ギターが僕の写鏡

エフェクターボードを作った。
それはそれは良い音がする。

細かい調整とかもなく、曖昧にゲインを上げて全部合わせて踏む。

最初にコンプがお出迎えしてくれる。
雑なピッキングも、金属感あるブラッシングも全部必要なものだから。

その次にバッファーみたいなクリーンブースター。
音量はそこまででかく鳴らずに、レスポールの甘い中音域をプッシュしてくれる。

次もブースター。
こっちは後段にある歪みのニュアンスを新しく加えるために付ける。

歪みの1つ目。
飽和感あるTS系の歪み。高級感のある耳に刺さるような高音域が刺さる。6弦から1弦にかけて、別々の歪みがかかってるような気がして、圧倒的な存在感が生まれる。コーラスみたいな。それに合わせて前段のブースターを踏むとコードバッキングが似合う安定感のある音になる。

2つ目の歪みはドライブを上げる。
もっとジャリジャリになる。もっと低音感ある歪みがいいが、こいつを踏むとアンプが壊れるんじゃないかと思うほど、キンキンのハウリングが起こる。その上で僕が弾くと、高音しか主張しないようなサウンドになる。それでパワーコード進行弾くのが楽しい。

最後に空間系とか、遊ぶためにマルチエフェクターが入ってる。フェイザーとか、ディレイしか使ってないけど。ノイズゲートは最近はつけてない。本当に気になるなら、ボリューム下げるし、踏み直せば解消するから、あえて無くしたのかもしれない。


ギターは下手くそだ。上手くない。
もっとするべきことがあるのに、機材を買えば上手くなるとでも思っているのか、機材に対する知識だけが増えていく。

ハウリングとか、歪みが好きなのはその名残。
上手くないギターも歪んでしまえば誰も分からない。都合良い手元にあるもので、醜い現実から目を背けている。

そんな所が似ている。
上達すればいいだけなのに、足元にひとつ増やして、音を壊して、弾けてない現実から逃げてる。

もっと上手に生きればいいのに、すぐ近くにある何かで現実を歪ませて逃れている。