Microsoft Teams Rooms on Windows と Android の違い
リモートとオフィスを繋ぐ新しい働き方、「ハイブリッドワーク」を Microsoft Teams で実施する場合、会議室など様々なオフィススペースからTeams に参加するためのデバイス「Microsoft Teams Rooms」が重要になります。
Microsoft Teams Rooms には Microsoft Teams Rooms on Windows と Microsoft Teams on Android の2種類があります。どちらも、複数人数が同じ場所から参加する Teams 会議を最適化するという観点では変わりません。選定の段階で Windows なのか Android なのかを決めるのではなく、映像や音声が開催する会議にとって最適なのか、という点で検討し、その次に管理性を考えると良いでしょう。そのためのヒントとなる情報を掲載します。
まず、大きな違いはその構成要素になります。Windows 版の Microsoft Teams Rooms では PC がコアの要素になります。そして利用者が操作するためのタッチコンソールは PC からみるとUSB 経由で接続する外部ディスプレイとして接続されます。そのため、PC-タッチコンソール間は通常 USB ケーブルで接続されます。映像を提供するカメラ、音声を提供するマイク、スピーカーは USB 経由での接続です。マイクとスピーカー、さらにはカメラが一体型になっているケースもあります。メインとなるディスプレイには HDMI で接続されます。
Android 版と比較して、各デバイスの柔軟な選択肢、OSに手を加えることも可能という特徴があります。
対して一般的な Android 版 Microsoft Teams Rooms は、ビデオバーがコアの構成要素になります。カメラ、スピーカー、マイク、さらには Teams アプリを実行するための組み込みOSが全て一体型になっています。PC に相当する部分がバーに一体型になっているのが特徴で、 Microsoft Teams Rooms on Android という名称になる前は、コラボレーションバーと呼ばれていました。これに、利用者が操作するためのタッチコンソールがありますが、こちらも組み込みOS(Android)が動作するデバイスとなっており、バー、タッチコンソールそれぞれがネットワークに接続してネットワーク経由でペアリングする形となっています。
Windows と比較してケーブルが少なくすみ、メーカーによるOSとソフトウェア提供により管理が楽であるという特徴があります。
Microsoft Teams の分野ではその他に、Microsoft パネル、Microsoft Display、そしてMicrosoft Teams Phone が Android で実装されており、逆に Windows 版が提供されていない状況になっています。
Android に関わる Microsoft Teams デバイスのセキュリティについては下記のドキュメントに情報がまとめられています。スマートフォンやタブレットとは違い、「専用機」として Microsoft Teams Rooms が実装されているため、汎用機と比較して脅威は軽減することができます。
機能比較という観点では、 Windows 版が先行して実装される傾向があります。以前は大きな差分がありましたが、年々その差は縮まっています。Windows 版でしか提供されない機能として フロントロー、コンテンツカメラなどがあります。
自然な会話をする上での差分は、その機能差分より、カメラやマイク性能、各メーカーが提供する独自機能の差分が大きくなっています。大規模会議室でも Microsoft Teams Rooms on Android の導入は増えてきており、私が所属する Neat でも、小会議室向けの Neat Bar、Microsoft Whiteboard が利用可能な Neat Board、中大会議室向けの Neat Bar Pro と タッチコンソールや Teams Pad(スケジューラ)として利用可能な Neat Pad 、個人やホットデスクからフォーカスルームなどで使える Neat Frame があり、これらは全て シンプルな管理が可能な Microsoft Teams Rooms on Android で提供させていただいています。