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ケーキ屋さん紹介その3

 親族関係の誕生日がほぼ毎月頭を悩ませてくるので、松本圏域のケーキ屋は軒並み回りつくしました。


そんな私が、普通のケーキを食べ慣れた、いわゆる菓子好き、ケーキ通にしか紹介しない店がひとつだけあります。

それがこちら

Cuisson d'or(キュイッソン・ド・オール) さん



個人的なおすすめはカヌレとピスターシュ。
はっきり言って上級者向けです・・・



もちろん、誰が食べても美味しいケーキに間違いありません。特にカヌレやアップルパイのようなクラッシック系の品々は、期待を大きく超えてきます。


では何が上級者向けなのか?


こちらのケーキ、とにかくマリアージュがすごい



例えば私がおすすめしたピスターシュ。最近は他の店でも見かけるようになりました。
ピスタチオのムース、フランボワーズのアクセント、ベースはどの店もハイクオリティで楽しめますよね

しかし…ここのピスターシュはよくある円形ではなく、少し縦長。


上に散りばめられているのは、ホワイトチョコレートやシトラスの粒、アラザン、タイムなどのハーブ。


あなたがケーキ通なら、食べてすぐに気がつくでしょう・・・上に乗っているものによって、ケーキの雰囲気ががらりと変わることに!!


味、風味、食感…私が今まで食べたケーキの中でダントツで一番、そのコントラストが鮮やか

口の中でどのように味や香りが広がるか、どの順番で舌がそれを感じるか。
素材同士が混じり合うときに、どのような掛け算を生み出すのか。
それらがすべて計算し尽くされた味

私、もともとあまりミントがあまり得意ではないのですが、ここのケーキだけは、上に乗ったハーブも避けずにそのまま頂いています。それも含めて”設計”された味だからです。そして毎回、その巧さに舌を巻く。

私史上唯一無二、マリアージュを感じる、足し算ではなく掛け算のケーキです。

ということで、通におすすめです。


受動的に享受するのでなく、作り手の意図を汲みに行けば、何十倍もおいしくなる大人のケーキ。

選ぶときは、勇気を振り絞って、無難ではないもの、普段は決して選ぶことが無いようなものをお勧めします。
ケーキに対する想像と期待、それらを一瞬で別方向から超えてくるセンス。
あなたが”わかる人”なら、一口目で「ああ、そういうことか!」と合点がいくでしょう。


ここのケーキが好きだという人とは、とても仲良くなれる気がします。

また、クラッシック系のカヌレやアップルパイもお勧めです、シンプルにクオリティが高い。
本場のもの、原型を十分に理解しつつ、その良さを徹底的に伸ばした傑作が味わえます。

特にカヌレがあんまり好きではないという方、ここの試してから言ってください!…なんか回転寿司のウニみたいな話だな


場所は行き慣れていないと少し難しいかも。
夕方遅めに行くとケーキが少なめになっているので、地元民御用達かもしれないですね!

上級者求ム!

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