連載小説『ネアンデルタールの朝』⑥(第一部第1章‐6)
6、
翌朝、目覚める直前に民喜は夢を見た。
初め、民喜は暗い森のような場所を歩いていた。足元には暗い雲のようなモヤモヤとしたものが立ち込めていた。民喜は不安な気持ちで先を急いでいた。
突然、明るい光が生じた。暗雲はすさまじい勢いでどこか後ろの方に退いてゆく。すると光の先に、あのネアンデルタール人の男性と女性と少女が現れた。
眩い光に包まれる中、三人は民喜を見つめて静かに微笑んでいた。彼らの微笑みを前にして、民喜の胸の内の不安は瞬く間に消え去っていた。
三人の黄金色の髪の毛が微