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【私のマルチ失敗談】⑫最後の過ち。さらばY社

おはようございます。
こんにちは。こんばんは。

みると申します。

いつもお読み下さり、ありがとうございます😌

プロフィールにもあるように私は、
・元某MLM(ネットワークビジネス/マルチ商法)会員
(有名なA社、N社ではありません)
・登録期間約5年、登録メンバー0←
・残ったのは製品在庫と借金だけ

でした。
辞めてからも、いろいろ苦しむ場面もあります。

このことから、
ネットワークビジネス(マルチ商法)に関わって
かつての私のように苦しんでいるのに
なかなか辞められなかったり
大切な人がそうなって悩んだりしている方々に

私の失敗談から少しでもヒントを
提供できたらと、noteを書いています。

簡単な自己紹介と経歴
👉自己紹介&note開設理由|みる|note

前回までのnote記事はこちらにまとめてあります
👉【私のマルチ失敗談】まとめページ|みる@私みたいになるな!|note

今までは失敗ポイントを解説していましたが、今回から私は「Y社を辞める」という選択肢を考え始めるので、いったん書くだけ書かせていただきます。

最後にして最大の過ち、失敗。

●前回までの登場人物や場所、あらすじ

  • みる…私。このnoteの著者。いじられキャラ・ドジな自分が嫌い。
    自己肯定感低い。変わりたい願望あり。当時20代

  • Y社…私が過去に登録し、ディストリビューターを務めていたネットワークビジネス(マルチ商法)の会社。

  • エミカ(仮名)…みるが大学時代に知り合い憧れを持っていた友人。明るく元気で自信家。Y社ビジネスの紹介者。当時20代

  • ヒロトさん…エミカの旦那さん。当時30代後半。会社役員。

  • ヒデオさん、フミコさん夫妻…エミカの両親。10年以上Y社ビジネスをやっている中堅会員。当時50代

  • キヨコさん…エミカ一家のアップライン(親分的存在)
    モデルのようにすらっとしていて、柔軟な考え方ができる女性。Y社で上位会員(月収数百万)。身内の看病等で、あまりビジネス活動できなくなる。当時40代

  • カンベさん…キヨコさんの親友でY社上位会員。冷静沈着な男性。ヒデオさんフミコさんの紹介者。当時40代

  • みる母…男勝りだけど心配性な一面も。Y社ビジネスに猛反対。当時50代

  • みる彼氏…大学時代からの知り合いで、SNSでの再会をきっかけに交際。
    みるといると楽しいけど、Y社をできれば辞めてほしいと思っている。地方に転勤し、遠距離恋愛。当時20代

海外イベントでの一件で、Y社への熱がやっと冷めてきた私。

もう辞めようか、と考えても、どうすればいいんだろう。
と、思考停止になっていました。
今までの行動を変えるのは、難しかったのです。

●新化粧品が発売、最後にして最大の過ち

そんな中、化粧品が新発売することに。

Y社では、新製品発売はちょっとしたお祭り状態になります。
(恐らくですが、他のネットワークビジネス/マルチ商法の会社でもそうだと思います)

新製品が出ると「サンプルや周りの分として先に多めに買っておくのは当然、あなたたちは代理店のオーナーなんだから」という決まり文句で、セット買いするよう誘導されます。

その化粧品は、7本1セットで3万円ほどだったと記憶しています。

当然のように「何セット買う?」とヒデオさんから連絡。
私は、1セット買えるかどうかという状況でした。

「セミナー、イベント来れますか?」に加えて、
この「買うよね?」みたいな連絡も圧にしか感じなくなっていました。
「確認してるだけだからね」とは言うものの、そうは聞こえませんでした。

私は、辞めたいと思いながらもなぜか参加したセミナーで
「1人で買えなかったら、周りの人に注文を取ればいい!」
「ハンドマッサージしてあげれば、みんなほしいってなりますよ!」
と聞き、エステなら得意だからできるかも!
と思ってしまいました。(愚の骨頂)

と、同時にこれで注文がとれなければ購入はやめようと誓いました。

私は、出逢う人出逢う人に新発売の化粧品でハンドマッサージをしたり、使っている化粧品やフェイシャルエステの話になったとき、新発売の化粧品のことを話しました。

すると(奇跡的に)「1本欲しい!」と言う方が現れました。
私もやればできるんだ!と思ってしまいました。

その後は、残念ながら注文が取れず。

挙句の果てに、なぜかエミカとその友達の分も私が買っておくことになってしまいました。

7本で1セットだから、
自分の分と注文分2本、エミカとその友達の分で2本
あと3件か…
追加で化粧品の注文を取るのに必死でかけずりまわり、それでもダメ。

カードのない私は、現金3万円を当日までにどうしても用意しなければならなくなりました。
先に現金を集めておくべきでしたが、ちょうどそのとき相手の手持ちがないとのことで、私が代行することになってしまいました。

発売日まであと1週間。
注文が取れなかった時のために、最終手段として日払いのバイトにも応募しましたが、最初の話と違うことが多くもめて辞退することにしました。

とうとう発売日前夜になってしまい、それでもお金が用意できず途方に暮れていました。

その時、一人暮らしをする際に
「困ったことがあったら言いなさい」と父に言われていたことを思い出し、さんざん迷いましたが電話をして事情を話しました。

父は当然、困惑していました。
電話口で「なんでそんなことになったんだ?!」
「キャンセルできないの?!」と。

翌朝、土曜日だったので父と朝から待ち合わせし、
3万円を貸してもらうことになりました。

「本当にごめんなさい…!絶対返すから」と震えながら私が伝えると、
父は「返さなくていいから、
もうその変な会社とは縁を切りなさい!
どうしても美容の仕事を続けたいなら、そこ以外のもっとまともな会社を探してやりなさい!わかったな?」
と強い口調で言いました。

そう言われて深々と頭を下げて、父を見送った私は電車に乗り込みY社のオフィスに向かいました。

父は今まで母ほどにはY社については言及してこなかったのですが、この時はさすがに大きな不信感を抱いたようで、後に「無事辞められたの?」と連絡も来ました。


私はY社オフィスに向かう電車の中でずっと泣いていました。

何が成功だよ…何が成長だよ…
親にまでこんな迷惑かけてまで…。

何でこんなことになるまで気づかなかったの?
本当にバカだ私…バカだよ…


その後、新製品が欲しい!と言った方にはちゃんと製品を渡しお金を受け取り、最低限の責任としてどうだったかフォローまではしました。

しかし、その方は結局他社のネットワークビジネス(マルチ商法)の製品も利用していて、そちらの方が気に入ったようでリピートはありませんでした。

私はそれ以来、今度こそ本当の本当に
Y社のセミナーやイベントに参加しなくなりました。
定期配送も解約。

ただこの時点でMLMは大嫌いになっても製品は嫌いになり切れず、退会の手続はしていませんでした。

このことは、思い出しても情けなくて情けなくて…
自己嫌悪に陥ります。

借金を返しながら必死に節約して3万円を捻出し、何度か父に返しに行きましたが、やはり受け取ってもらえませんでした。
「辞められたのならそれでいい」と。
でも、このことは忘れず、いつか受け取ってもらおうと思っています。

「無理だ!」と判断し守りに入ることも大事だったと思います。
生活を犠牲にしてまで「先行投資」なんてしなくて良いです。

●さらばY社。徐々にフェードアウト

この化粧品の件で大失敗し
父に迷惑をかけてから、
私はY社関係の連絡を無視していました。

どうしてもしつこく連絡は来るので、ギリギリまで返信をせず直前で「参加できません」「厳しいです」「買いません」と等「No」の一点張りでの返信をしました。

「本当に欠席で/買わなくていいの?」と念を押す連絡が来ても、無視しました。

お金と同時に、私は自己肯定感もさらになくなっていました。
いじめられていた学生時代、上司に毎日いびられていた社会人1~2年目にしぬことを考えたこともありましたが、この時も情けなすぎてしんでしまおうかと考える瞬間もありました。

ただ、ここで終わりたくない。
Y社以外の道でもできる!ということを証明したいという思いもあり、踏みとどまっていました。

それからの生活は何も考えないように、
「今」を生きてみることにしました。
毎日家と職場の往復。
金銭的に余裕があれば、友達や職場の方の誘いを受け、ご飯へ。
もちろんY社ビジネスや製品の話は一切しませんでした。

そうすると、
あれ、普通の日常も悪くないぞ?
てか、今まで人と会うときはY社のこと考えながらだったから気を張っていたけど、普通に食事して他愛もない会話するのって、こんなに楽しくて貴重なことだったんだ…!
と感じました。
からからのスポンジに水が染み込むように、しぼんでいた私の心も少しずつ膨らんでいきました。

「テレビを見ている暇があったらY社を伝えに人に会いに行きなさい!」と言われていたので、テレビも見ないようにしていましたが、久しぶりに見てみました。

すると面白いドラマやバラエティ番組がたくさんやっていて、気づいたら笑顔になれていました。
Y社を始める前に好きだったアイドルの番組もよく見るようになり、楽しみが増えました。

Y社のセミナーで「毎日家と職場の往復で人生終わっていいんですか!?」と語りかけられ、私は「嫌だ!」と思っていました。

しかし、そんな平凡な日々の中にだって探せば楽しくて貴重な思い出がたくさんあるものです。
かけがえのない瞬間を大事にすることの方が大事だと今では思います。


Y社を辞める!と決め、私はいろいろと手放して徐々に楽になっていきました。

特に、ビジネス活動を辞めてからの本音は
「開放された~💕」でした(笑)

ですが、この後私は「後遺症」のような状況に地味に苦しむことになります。

長文でしたがここまでお読みくださり、ありがとうございました。

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