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ママンと踊る(映画92歳のパリジェンヌ)
92歳の誕生日のお祝いの日にママンは宣言した。
「10月17日に逝くわ。」
ママンの言葉に娘や息子は言葉を失う…。
ママンの意思はかたく揺るがない。
フランスでは尊厳死を叶えられるの?
ママンが当然のように死を家族に話すから…。
フランスでは尊厳死は認められていないのはママンと家族の会話でわかった。
「スイスに連れていけとは言わないわ」と
ママンが言ったから。
ママンは自殺するということ。
それを娘一家、息子一家、に認めてもらうということ。
自分が自分を生きられなくなったら死を。
92歳のママン。
住んでいるアパルトマンはエレベーターがないので上階まで階段の上り下りが大変だ。
一人暮らしの老女には買い物も難あり。
出来なくなったことばかり。
飼ってる猫がでぶちゃんで可愛い。
今、温もりがあって言葉をかわしているママンが死んでしまう…。
娘ディアーヌは動揺する。
もちろん息子は大反対。
ママンが若い時の家族のビデオを観た。
若さに溢れたママンが少女のディアーヌと踊っている。
真っ赤なドレスのママン。
若いママンが真っ赤なドレスをひるがえし、白に花柄のドレスのディアーヌと抱きあって踊る。
無邪気にはしゃいで少女のように笑顔を振りまいて。
現実にもどり老女のママンと抱きあうディアーヌ。
生き生きとした一時の母と娘のダンス。
生の輝きを凝縮したような鮮やかダンスだった。
ディアーヌはママンの願いを叶えようとするが…。
ママンは恋多き女性だった。
鮮やかな太陽の下、輝く笑顔はママンの生命そのものだった。
綺麗な映画でした。
フランス元首相のリオネル・ジョスパンの母親の実話をもとにした作品。