途中覚醒
「よく眠れるのは若い証拠」と、かつて取材した医師がおっしゃっていた。「歳を取ると長時間熟睡できなくなるんですよ」とも。
つい最近、その言葉を実感するようになった。寝つきの良さは変わらずだけれど、夜中に目が覚めて、その後眠れなくなってしまう。ベッドの上で悶々と過ごし、明け方になって再び眠りに落ちる。当然、朝の目覚めが悪く、日中に眠気もある。後期高齢者によく見られる『昼夜逆転』までは行かないものの、だいぶそちらに近づいて来ているんだなと。嗚呼…。
原因はいくつも考えられる。加齢や飲酒によるいびきや睡眠時無呼吸症候群、ストレス、寝具や照明など睡眠環境の不備、パソコンやモバイルツールのブルーライト、等々。おそらく原因は一つではなく、複合的なものだと思うので、ひとつずつ原因を取り除いてみることにした。
わたしは噛み合わせが強いので、寝ている間に歯を食いしばり、その痛みで目が覚めることがある。そこで、就寝時に装着するマウスピースを歯科で作ってもらった。実は2度目。前回はあまり効果を感じられなかったけれど、今回はしっかり調整してもらったので調子がいい。異物感は気にならず、心なしか呼吸もしやすい気がする。これは続けて行こう。
次に寝具。数年前、愛用していた枕が合わなくなって、首に痛みがでるようになった。顎を引く体勢で寝ているせいか、気道が塞がれ、いびきがひどくなったような…。そこで、肩から頭までを緩い傾斜で広く支える低反発性の枕を買って使っていた。最初は合っているように感じたものの、数年経った最近はどうも調子が良くない。昨晩、試しにその枕をやめて以前の枕に戻してみた。すると、何と、朝までぐっすり眠れてしまった…。
ここ5年ほど、地味にゆるゆるヨガを続けているので、体自体が少しずつ変わってきているのかも知れない。超運動不足だった40代にピラティスやタイ式ヨガを始めた時のような劇的な変化は感じないけれど、週に何回か体を動かす習慣で、早め早めに不調に対処できるようになって来た。病気の早期発見早期治療と同じ。放置がいちばん問題だよね。
何にせよ、たっぷり眠ることは、わたしの健康維持の重要要素なので、さらなる工夫と改良に努めていく所存であーる。
これからの季節だと、やっぱりお風呂かな。あとは寝室の適温、適湿。わが家は築50数年を経た古い家なので、断熱材はほぼ使用されておらず、窓も昔のサッシで、冬は猛烈に寒い。湯上りでホカホカの体もあっという間に冷えてしまう。ゆっくり湯船に浸かって温まった後、急激に湯冷めせず、ゆっくりクールダウンしていける方法を考えないと。
瞬く間に過ぎ去る秋と、長い長い冬を前に、安眠について考えている。本当は冬眠がいいんだけど。