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読書日記・入院(期間)編。『イダジョ』史夏ゆみ著

『〇〇ジョ』というタイトルの、若い女性が主人公の作品が乱立するようになったのはいつから?

とりあえず、ずっしり重くない “医療物” を求めて、初めましての作家さんの作品を手に取った。結果、スピーディかつ無理のない展開で飽きさせず、さくさく読めるエンターテイメント作品で、満足。著者は脚本家でもあるそうなので、連続ドラマがすぐに作れそうな構成だった。

医大生といっても、始めは18歳の若者たち。青春群像劇でもあるわけで、恋愛あり、葛藤あり、挫折ありなんだけれど、シビアな状況でもあまり重くない。これは主人公のキャラ設定のお陰だろう。

解剖学に向き合う医大生たちの描き方が、取材視点の客観的かつ俯瞰した切り口で、現場の人間じゃないから出来るリアルな表現もあるんだなぁ、と。

にしても、表紙のコミック風イラストの影響は大。読む前から頭の中の主人公は表紙の女子のイメージで固定されたw。

入院中、女性研修医(理知的で美しい人と、快活で愛らしい人)と話す度、「ああ、この人たちも解剖の修羅場をくぐって来たんだなぁ」と感慨深く、「よく頑張りました!」と心の中で拍手したw。

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