雲の上。
風くんが、雲の上で撮った、空。
昼と、夜の、間(あわい)。
美しいものを眺めて美しいと思える、
綺麗だなと感動できる心持ちって大事。
昨年、関西に風くんに会いに行った帰りの
搭乗時刻は、2回とも、遅めの午後。
知り合いなど一人もいないし、
年齢も職業も飛行機に乗っている理由も違う
機内の人が、一斉にシャッターを切った
窓の外の風景がこんな感じだった。
あまりに美しくて、誰かと共有したくて、
思わずそうしてしまう気持ちがわかったし、
撮っている人達が自然と微笑んでいる様子に
心がほんわか温かくなった。
その一方で、
全く関心を示さず、窓の外すら見ない人も。
手元にある何かに夢中だったのか、
何らかの事情でそんな余裕がないのか。
嬉々として窓の外を撮影するビジネスマンと、
スマホから目も上げないラフな出立ちの若者。
隣り合った席に座る、一見対照的な二人。
機内は夕陽のオレンジ色に染まっていた。
徐々に蒼くなり、
刻々と表情を変えていくグラデーションは
最後まで見飽きない美しさ。
やがて、夜が来た。
一心不乱に集中できるものがスマホの中にある
若者も、ある意味すごいと思うけど、
願わくば、わたしは、
ふと目を上げられる人でいたい。
悲しいこと。辛いこと。嫌なこと。
何が起こっても、時間がかかったとしても、
ほっと安らげるニュートラルな場所に
きちんと戻れる自分でありたい。