CPA改善のためにはページ読み込み速度に注目すべき!その理由とは?
※この記事は初級者~中級者向けの記事です
なんだか、CPC高騰してない?
コンバージョン獲得・CPA抑制のために広告運用者が考えるべきこと・調整すべきことは非常に多岐にわたります。
目標達成のため、広告管理画面と向き合い「あーでもない、こーでもない」と悩みながら、キーワードの精査や広告文のテスト、クリック単価の抑制など様々な観点で運用していることでしょう。
こうして運用する中で、目標とするCPAに合わせるためにCPCを抑制したいが、入札を抑制するとIMP・クリックも減少するというジレンマに悩まされることがあります。
こうしたCPCの高騰については、下記の2つの要因が考えられます。
競合他社の入札強化によるCPCの上昇
品質スコアの低下により、以前より高い入札が要求されている
上記の2つにおいて、競合他社の入札強化はコントロールできませんが、品質スコアについては改善の余地があります。
そこで今回の記事では、CPC抑制のための品質スコアの改善において、実はページの読み込み速度が大きなカギを握っている、というお話を紹介します。
CPC決定要因の中でも「ランディングページの利便性」の重要度は高い!
広告運用の経験がある方なら、Google広告のクリック単価の決定要因として「広告ランク」があり、それを推し量る指標として品質スコアが存在するのはご存知でしょう。
品質スコアを決定するのは下記の3つの要素です。
これらの3つの要素それぞれが相互に絡み合って広告ランクが決まるのですが、この3要素の中でも重要度が高いものがあります。
それが「ランディングページの利便性」の項目です。
「ランディングページの利便性」については、Googleも個別ページを作って力説するほど重要視している項目です。
https://ads.google.com/intl/ja_jp/home/resources/landing-page-optimisation/
なぜ、ランディングページの利便性をこれほどまでにGoogleが重要視しているかというと、理由はGoogleの事業モデルを思い返してみるとわかりやすいです。
Googleで検索する
↓
求めていた情報が見つかる
↓
ユーザーが「Googleで検索すると役立つ情報が得られる!」と体験
↓
より多くのユーザーがGoogleを使うことで、広告掲載場所としての価値が高まる
上記のフローにおいて、Google検索をしても役立つ情報が得られなかったり、不便なWebサイトばかり羅列されたら、どうでしょうか。
「検索してもあんまりいいことがない」とユーザーに感じられてしまい、Googleを使うユーザーが減りますよね?
このように、Googleは自社の価値を守るためにも、広告主が掲載するWebサイトに対して一定以上の利便性を求めざるを得ないのです。
そして「ランディングページの利便性」の項目で一定以上の基準を満たさないWebサイトについては、掲載順位を下げられたり、クリック単価を上げられたりなど、ある種のペナルティを課されてしまうことになります。
「ランディングページの利便性」改善のキモはスマホサイトの表示スピードにある!?
「ランディングページの利便性」の重要度が分かったところで、ではどうやってランディングページの利便性を改善すればよいのかが気になりますよね。
Googleが公開している「ランディングページの利便性」の改善方法は下記のとおりです。
参照
https://ads.google.com/intl/ja_jp/home/resources/landing-page-optimisation/
これらの項目の中でもとりわけ改善が容易かつ、インパクトが高くて重要度が高まっているのがページの読み込み速度です。
なぜページの読み込み速度の重要度が高まっているのかというと、SEO対策界隈でも話題になる「Mobile First Index」の重要度が高まっていることと無関係ではないでしょう。
「Mobile First Index(MFI)」とは…
“モバイル ファースト インデックスとは、モバイル版のページをインデックスやランキングに使用し、主にモバイル ユーザーが探しているものを見つけやすくすることを意味します。”
参照
https://developers.google.com/search/blog/2018/03/rolling-out-mobile-first-indexing?hl=ja
要約すると、これまではPCでの利用を前提に検索順位を決めていたものが、スマホでの利用を前提に順位を決めるということです。
このように、Googleはスマートフォンで表示されたときのユーザー体験により一層こだわるようになっています。
(ページのコンテンツや導線の良し悪しなどは定量評価が難しいが、表示速度であれば定量的に評価しやすい、という事情もあるかもしれません…)
そして、上記のGoogle公式のリリースにもあるようにページの読み込み速度は、要点として抜粋するほど強く強調しているポイントでもあります。
CVR・CPA改善のために読み込み速度にこだわろう
「MFIはあくまでもSEOの話だろう」と私も考えていましたが、どうやらリスティング広告においてもモバイル重視の流れは強まっているようです。
スマホサイトの読み込み速度の改善は広告のクリック単価ひいてはCPAにも大きな影響を及ぼします。
というのも、CPC決定要因として「ランディングページの利便性」の項目の重要度が高い、とお伝えしましたが「ランディングページの利便性」の評価決定において、デバイスによるスコアの違いは加味されず、PC/SP両方のスコアが評価決定要因になるためです。
つまり、PCサイトだけ読み込み速度が速く、スマホサイトの読み込み速度が遅い場合は、スマホサイトが足を引っ張って、品質が低く評価され、結果としてCPCが高騰してしまうのです。
また、読み込み速度を改善することは、CPCの抑制だけでなくCVRの改善にもつながります。
下記の図のように、ページの読み込みが1秒速くなるとCVRが27%向上するというデータもあるなど、読み込み速度の改善はビジネス上でも大きなインパクトをもたらします。
参照
ページの読み込み速度の確認方法と改善方法
読み込み速度の確認方法
ここまで、スマホサイトの読み込み速度の改善はリスティング広告の運用において重要度が高い、とお話してきましたが、今現在のページの読み込み速度を計測し改善するにはどうすればよいでしょうか。
まず、ページ読み込み速度の確認方法としては「Page Speed Insight」を使うとよいでしょう。
Page Speed Insightでは、過去28日間のスコアをもとに、読み込み速度についてあらゆる角度で分析できるだけでなく、改善方法も教えてくれます。
また、実際にお手持ちのスマホで対象ページを表示させてみるのもオススメです。
読み込み速度の改善方法
読み込み速度の改善方法として、簡単にできる方法は下記の2つです。
重たい画像の軽量化
不要なタグを整理する
特に重たい画像の軽量化は難しい技術が不要なうえに、改善インパクトが非常に大きいのでおすすめです。
拡張子を.pngから.jpgに変えるだけでファイルサイズを1/10まで圧縮できるケースもあります。
高画質の画像にこだわりたい気持ちも理解できますが、ユーザーが求めているもの=ストレスのない体験と考えると、画質と読み込み速度を天秤にかけるだけの価値はあるでしょう。
まとめ
品質スコア改善によりCPC・CPAを抑制できる可能性がある
品質スコア改善の中でも特にランディングページの利便性の重みが大きい
近年Googleはスマホサイトの成績を重要視している
スマホサイトの「LPの利便性」の評価を上げるカギは読み込み速度にある
読み込み速度の改善によりCPC抑制、CVR向上が期待できる
読み込み速度の改善には画像の圧縮が最もお手軽で効果が高い
CPA改善のために何から手をつければいいかわからない?そんな時は無料診断をしてみよう
この記事でも紹介したように、Googleがサイトの作りまでしっかりと評価に組み込むようになったことで、近年は広告の運用だけでCV獲得増加・CPA抑制を実現することは難しくなっています。
リスティング広告だけでなく、GAやタグマネージャーまで含めた複合的な視点での分析・改善施策展開の重要度が高まってきているのです。
もしかしたら、あなたの会社のWebサイトでもGAの深い部分や、サイトの細かい箇所まで点検しなければ広告効果を改善できなくなっているかもしれません。
そこで、そんな方たちのためにNTTデータ・スマートソーシングでは、GA無料診断を提供しています。
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それではまた次回!
Written by K・M