ディスプレイ広告クリエイティブの適切なPDCAの考え方・やり方とは?
※この記事は初級者~中級者向けの記事です
ディスプレイ広告はリスティング広告以上にクリエイティブが命!
日本の広告費はここ数年、Web広告が右肩上がりとなってきており、
ついに4マス広告(新聞・雑誌・テレビ・ラジオ)を抜いてトップにたちました。
そしてWeb広告の中では「ディスプレイ広告」と「検索連動型広告(リスティング広告)」が全体の約8割を占めています。
ご存じのとおり、ディスプレイ広告とリスティング広告では、広告フォーマットや掲載面や役割、ターゲットユーザーに違いがあります。
特にディスプレイ広告では文字だけでなく画像や動画といった多様なアプローチができるため、リスティング広告以上にクリエイティブの出来・不出来が成果のカギを握ります。
そこで今回は「ディスプレイ広告」のクリエイティブ運用について、ご紹介します。
基本は「誰に」「何を」「どのように」伝えるか
ディスプレイ広告に限らず、広告を出稿する際に基本となるのは
誰に
なにを
どのように
伝えるか、です。
対象とするターゲットユーザーの“自分ごと”として目にとまり
↓
サービス・商品について興味をもたせ
↓
アピールポイントを魅力的だと感じさせ
↓
広告クリエイティブをクリックしてサイトに訪問してもらう
このような流れ・ストーリーを設計してターゲティングやクリエイティブのメッセージを作ります。
それでは、それぞれについて少しかみ砕いて見ていきましょう。
誰に=適切なターゲットの設定
広いターゲットに対してアピールするのか、対象となる一部のユーザーにピンポイントで届けるのかなど、事前にターゲットを明確に定め、そのターゲットに適したクリエイティブを用意しましょう。
どんなのターゲットに向けて配信すべきか判断がつかない場合は、それぞれのパターンを用意し、実際に配信してみて反響がよいのはどちらかを検証してみることをオススメします。
広告主や代理店が考えているターゲットと、実際に興味を持ってくれたターゲットが一致しているかどうかは、最終的にマーケット(ユーザー)にしか答えはありません。
以前と今で、ターゲット層が変わっているかもしれませんし、想定していなかったユーザー層からも意外と高い反響を得られるかもしれません。
もちろん想定どおりであれば「認識は間違っていない」という確認がデータをもとにできますので社内での説明根拠にも活用できます。
まずは仮説を立てて、スモールスタートで少しずつスコアをとる、という営みを試行しましょう。
何を=どういうサービス?どういう商品?
商品やサービスのウリ、訴求ポイントとして何をアピールするべきかを考えましょう。
安さ、安全性、オシャレさ、快適さ、早さ、軽さ、大きさ、など何をどのようにクリエイティブでアピールするか、を考える必要があります。
実際にその商品・サービスを使うユーザーの場面や属性などを明確にイメージすることで、より“刺さりやすい“クリエイティブを作れるようになります。
例えば「目薬」を売る場合を考えてみましょう。
コンタクトレンズを使っている学生向けなのか、疲れ目に困っているサラリーマン向けなのか、目に炎症のある人向けなのか、使う人や使うシーンによって、ユーザーに刺さるメッセージは変わってきますよね。
そして実際の利用者や使用シーンを想像したうえで、パッケージの可愛さを特徴としているのか、一回分ずつ持ち歩ける便利さが売りなのか。大容量のお得感をアピールするのか、というふうに訴求を分岐させます。
このように、クリエイティブを考える上では事前のユーザー分析はとても重要です。
しかし、広告配信前に広告主が考えた“広告主が伝えたいメリット”と、実際の利用者が魅力に感じる点を、一発ドンピシャで当てるように設計するのはとても難しいです。
やはり、いくつかの仮説をもとに複数の訴求パターンを用意し、実際に配信して反響がよいクリエイティブを検証するのが最も堅実なやり方です。
もし、どうしても失敗したくない、ということでしたら、事前にユーザーアンケートをとってみるのもよいでしょう。
クラウドソーシングのアンケートを使えば、一人当たり数十円でサンプルを集められるので、1,000人程度のサンプルを集めても数万円規模で十分なデータを集められます。
クリエイティブを換えるのはどのタイミングが良い?
運用型のディスプレイ広告では、配信期間中にCTRやCVRといったスコアを見ながら、配信途中でクリエイティブを追加したり、変更したり、停止することがいつでもできます。
これは、WEB広告ならではのメリットでしょう。
どんなに成果を上げたクリエイティブでも、長期間同じものを配信し続けると、同じユーザーに同じクリエイティブが何度も掲載されて飽きられます。
これが続くと「この広告いつも見かけてしつこいな」とネガティブな印象を持たれる可能性もあります。
では、どのくらいの頻度でクリエイティブを更新するべきでしょうか?
クリエイティブの差し替え頻度の目安については、商材や広告費、掲載する媒体などによっても異なるケースも多いですが、ある程度の目安は欲しいですよね。
そういった場合に一つの指標となるのがCTRです。
なぜなら、CTRが下がる≒以前と比べてクリックされたがらない広告になっている、と考えられるからです。
CTRの前後比較を定期的に実施し、クリエイティブの変更・停止・追加といったPDCAを展開しましょう。
ライバルは、昨日の自分!ということです。
動画と静止画の使い分け
昨今では、通信環境の向上などにもより、動画のクリエイティブも増加傾向です。
やはり静止画に比べると、動画クリエイティブは情報量が多いため、
伝えたいことをよりたくさん詰め込むことができます。
静止画と動画で掲載できる媒体や配信面が異なったりするので、どちらがいい、どちらかにする、のではなく、可能であれば両方のクリエイティブを用意して、掲載機会を増やせるようにするのが望ましいでしょう。
静止画も動画もですが、広告主が伝えたいことを目いっぱい詰め込んではいけません。
ユーザーはそんなに広告をじっくり見てくれないので、シンプルで強烈なメッセージに絞ってクリエイティブを作るべきです。
クリエイティブでは最も伝えたいポイントを研ぎ澄まして伝えましょう。
たくさんの事例を見て”引き出し”を増やそう
私は、実際に掲載したバナーをCTRの高い順に並べて比較し、共通要素をピックアップして、よかった点を次回に提案するようにしています。
例えば、下記の観点で広告を見るようにしています。
文字の色は黒がいいのか、白がいいのか
CTAボタンは赤がいいのか、青がいいのか
メイン画像は右がいいのか、左がいいのか
イラストがいいのか、写真がいいのか
またGoogleで画像検索をして、自分の参考にしたいバナー画像を確認してみるというのもおすすめです。(例:「化粧水 バナー」で画像検索してみてください)
いろいろなバナーをまとめたサイトもいくつかあるので、
それらを見てみるのも良いでしょう。
http://bannermatome.com/
https://banner-hiroba.com/
https://design-library.jp/
http://banner.keizine.net/
https://rdbnr.jp/banner-archive/
まとめ
クリエイティブを作る前に「どんなユーザーが対象か?」を考えよう
クリエイティブで何を訴求するか、はターゲットユーザーを考えてから
クリエイティブは“枯れる”のでCTRをもとに定期的に入れ替えよう
たくさんの事例を見てクリエイティブの“引き出し”を増やそう
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いろいろなクリエイティブでABテストを繰り返している広告主は多いです。
しかし、実際にどのクリエイティブがなぜ良かったのか?悪かったのか?を分析・判断するのは難しいですよね。
また、リスティング広告やディスプレイ広告、メール広告など、いろいろな施策を行っても、思ったようにCVが獲得できず、CPAが高騰する、といったお悩みをお持ちの広告主もいらっしゃることでしょう。
これらの場合、広告でWebサイトへの流入を増やしたとしても、分析して深掘りしてみると、受け皿であるLPに問題があったり、ターゲティングユーザーが適切でなかったり、とクリエイティブや運用以外のところに改善ポイントが隠れているケースが多いです。
そんなケースが最近増えてきていることもあり、NTTデータ・スマートソーシングではGA無料診断サービスを提供しています。
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それではまた次回!
Written by Y・K