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FreeCAD Sketcherで選択が辛いと感じたら読む記事
FreeCADのSketcherでは、点や線を、とにかく選択(クリック)をしまくらないといけない
点が小さい、線が細い、と選択しづらく、選択後の色の変化にも気づきにくい
うっかり、点や線がないところをクリックしてしまうと、今までの選択状態が解除されてしまう
Ctrlを押しながらクリックすると、避けられるが
そこで、点を大きく、線を太く、する設定を探した
線の太くする設定の場所
Preferences - Sketcher - Display - View scale ratio
Sketcherの線が太くなる
![](https://assets.st-note.com/img/1719480721713-hd8ZBNgbrI.jpg?width=1200)
点を大きくする設定の場所
Preferences - Display 3D View - Marker size: 15px
点は、Sketcherの設定ではなく、全体の設定なので、他も大きくなる
これがなかなかみつけられなかった
最大の15pxでも小さく感じるときがある
![](https://assets.st-note.com/img/1719480790206-MffExRa5TA.jpg?width=1200)
範囲を大きくする設定の場所
Preferences - General - Pick radius (px): 8
クリック時の選択となる範囲を設定できるが、
大きくしすぎると、逆に選択しづらくなるので、デフォルトのままがいいかもしれない(Generalの設定なので影響範囲も大きい)
![](https://assets.st-note.com/img/1719480818524-7tJZ5zY0iO.jpg?width=1200)
これでだいぶ快適になるが、
今回、さらに、面白い発見をした!
矩形選択(Box Selection)の活用だ
今まで、あまり意識していなかったが、Sketcherでも、Box Selectionが使えるようだ
(Edit - Box Selectionとは別物で、Edit - Box Selectionは3Dオブジェクトの選択のようだ)
矩形選択を理解するために、以下の動画をみてほしい。マウスのドラッグ&ドロップで(矩形を描くようにマウスを操作すると)、範囲指定して点と線を選択することができる
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/145382454/picture_pc_f7b953c90bd59d872ef1cd224a20c46c.gif)
ここから非常に面白い仕様に気づく
1つの図形の一部だけを矩形選択するとどうなるか?点や線のみを選択できると予想するだろう。次の動画を見てほしい。そう、あなたの予想通りのことが起こっているだろう。うまい具合に、円の線のみを選択することができた(中心の点は選択されていない)。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/145382668/picture_pc_82ba39f7d77371e02ece617dd7ef4d7a.gif)
しかし、次の動画を見てほしい。
なんと、図形の左(左上、左下)から開始すると、線が選択できないのだ。
選択できるのは、右(右上、右下)から開始したときだけのようだ。
どこかに線のコアみたいなものがあるのだろうか。そのコアに触れたら選択になるのだろうか?本当に「右から」と「左から」で挙動が変わるのかは定かではない。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/145382717/picture_pc_cff6915bacdfe4d903938288c8efeee7.gif)
ということは、右から開始したときは、点は選択されない?と推測したが、結果は異なっていた。点と線の両方が選択される。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/145383058/picture_pc_3e66939f156dcefcd05861fc31b70fdb.gif)
右かから開始した場合でも点は選択される。
点の場合は、部分ではなく、全部になる(一部という概念がない)ので、当然の結果といえるかもしれない。(線の場合でも、部分ではなく、全部を矩形で覆えば、左から開始しても選択される。)
なぜ、この仕様になっているか、頭を抱えたが、閃いた!
ここに3つの円がある、円を水平方向に整列して、円の大きさを一致させたい。よくあるケースだ。
![](https://assets.st-note.com/img/1719481413745-YyK0xFESSa.png?width=1200)
3つくらいならマウスで1つずつ選択してもいい
まず、3つの円の点のみを選択して水平拘束
次に、3つの円の線(円周)のみを選択して一致拘束(円の大きさが一致する)
合計のクリック回数は8回程度だと思う
上記の矩形選択の仕様を応用して使ってみたのが次の動画だ!
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/145383578/picture_pc_e6ecd4947e6bfd09710bae114824f653.gif?width=1200)
4クリックだ!
不要かもしれないが、文章でも説明する
左側から3つの円の頂点のみを選択する
「選択範囲の矩形」が「円の線(円周)」にも触れているが、左側から開始した場合、線は選択されない
3つの円の中心のみを選択した状態で、水平の拘束を設定する
もし、線が選択されていると、水平拘束は機能しない(円の中心の頂点のみ選択する必要がある)
次に右側から、3つの円の線を選択する
3つの円の円周の線の一部が入るように矩形を描く
円が全部入るように「選択範囲の矩形」を描くと、点も選択されてしまう
「選択範囲の矩形」が「円の全体」を覆っていなくても、「選択範囲の矩形」が「円の中心」に入ってしまうと、点も選択されてしまう
結構、難しいが、うまくやれば、3つの円の線のみを選択できる
3つの円の線のみを選択した状態で、大きさの一致の拘束を行う
もし、円の中心の頂点が選択されている場合、一致の拘束は機能しない
いかがでしたでしょうか?
これで、クリック回数を減らせるかもしれないが、
若干、難易度高い
資料を読んだわけではないので、間違った使い方かもしれないが、このように応用できる。
既出、公式(フォーラム)に書いてある、などでしたら大変失礼しました。(ちょっと検索した限りはみつけられなかった)
新たな発見をして興奮してしまったが、「Task - Elements」から選択するのが一番、早いかもしれないと、書いたあとに気づいた。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/145384196/picture_pc_5b8366f1bfcace95a9eff8ad1e6a1bf5.gif?width=1200)
リストから選ぶより、実際の円を選択する方がわかりやすい場合もあると信じたい(涙)
あまり、実用的ではないかもしれないが、今回、試行錯誤してみて、気づきを得た。
FreeCAD Sketcherでは、とにかく、点や線を選択するのに、疲れるので、
引き続き、効率的な作業方法を模索する。
ちなみに「Selection View」のコンテキストメニュー(右クリック)の項目に「Deselect」という項目があるが、Sketcherでは機能しないようだ。将来、機能するようになることを期待する。
試したバージョン
Windows版のFreeCAD Ver. 0.21.2