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FreeCAD Sketcherで選択が辛いと感じたら読む記事

  • FreeCADのSketcherでは、点や線を、とにかく選択(クリック)をしまくらないといけない

  • 点が小さい、線が細い、と選択しづらく、選択後の色の変化にも気づきにくい

  • うっかり、点や線がないところをクリックしてしまうと、今までの選択状態が解除されてしまう

    • Ctrlを押しながらクリックすると、避けられるが



そこで、点を大きく、線を太く、する設定を探した

線の太くする設定の場所

  • Preferences - Sketcher - Display - View scale ratio

  • Sketcherの線が太くなる

点を大きくする設定の場所

  • Preferences - Display 3D View - Marker size: 15px

  • 点は、Sketcherの設定ではなく、全体の設定なので、他も大きくなる

    • これがなかなかみつけられなかった

  • 最大の15pxでも小さく感じるときがある

範囲を大きくする設定の場所

  • Preferences - General - Pick radius (px): 8

  • クリック時の選択となる範囲を設定できるが、

  • 大きくしすぎると、逆に選択しづらくなるので、デフォルトのままがいいかもしれない(Generalの設定なので影響範囲も大きい)


これでだいぶ快適になるが、
今回、さらに、面白い発見をした!


  • 矩形選択(Box Selection)の活用だ

  • 今まで、あまり意識していなかったが、Sketcherでも、Box Selectionが使えるようだ

    • (Edit - Box Selectionとは別物で、Edit - Box Selectionは3Dオブジェクトの選択のようだ)


矩形選択を理解するために、以下の動画をみてほしい。マウスのドラッグ&ドロップで(矩形を描くようにマウスを操作すると)、範囲指定して点と線を選択することができる


ここから非常に面白い仕様に気づく


1つの図形の一部だけを矩形選択するとどうなるか?点や線のみを選択できると予想するだろう。次の動画を見てほしい。そう、あなたの予想通りのことが起こっているだろう。うまい具合に、円の線のみを選択することができた(中心の点は選択されていない)。


しかし、次の動画を見てほしい。
なんと、図形の左(左上、左下)から開始すると、線が選択できないのだ。
選択できるのは、右(右上、右下)から開始したときだけのようだ。
どこかに線のコアみたいなものがあるのだろうか。そのコアに触れたら選択になるのだろうか?本当に「右から」と「左から」で挙動が変わるのかは定かではない。



ということは、右から開始したときは、点は選択されない?と推測したが、結果は異なっていた。点と線の両方が選択される。


右かから開始した場合でも点は選択される。
点の場合は、部分ではなく、全部になる(一部という概念がない)ので、当然の結果といえるかもしれない。(線の場合でも、部分ではなく、全部を矩形で覆えば、左から開始しても選択される。)



なぜ、この仕様になっているか、頭を抱えたが、閃いた!

ここに3つの円がある、円を水平方向に整列して、円の大きさを一致させたい。よくあるケースだ。

  • 3つくらいならマウスで1つずつ選択してもいい

  • まず、3つの円の点のみを選択して水平拘束

  • 次に、3つの円の線(円周)のみを選択して一致拘束(円の大きさが一致する)

  • 合計のクリック回数は8回程度だと思う


上記の矩形選択の仕様を応用して使ってみたのが次の動画だ!



4クリックだ!


不要かもしれないが、文章でも説明する

  • 左側から3つの円の頂点のみを選択する

  • 「選択範囲の矩形」が「円の線(円周)」にも触れているが、左側から開始した場合、線は選択されない

  • 3つの円の中心のみを選択した状態で、水平の拘束を設定する

  • もし、線が選択されていると、水平拘束は機能しない(円の中心の頂点のみ選択する必要がある)

  • 次に右側から、3つの円の線を選択する

  • 3つの円の円周の線の一部が入るように矩形を描く

  • 円が全部入るように「選択範囲の矩形」を描くと、点も選択されてしまう

  • 「選択範囲の矩形」が「円の全体」を覆っていなくても、「選択範囲の矩形」が「円の中心」に入ってしまうと、点も選択されてしまう

  • 結構、難しいが、うまくやれば、3つの円の線のみを選択できる

  • 3つの円の線のみを選択した状態で、大きさの一致の拘束を行う

  • もし、円の中心の頂点が選択されている場合、一致の拘束は機能しない


いかがでしたでしょうか?
これで、クリック回数を減らせるかもしれないが、
若干、難易度高い



資料を読んだわけではないので、間違った使い方かもしれないが、このように応用できる。
既出、公式(フォーラム)に書いてある、などでしたら大変失礼しました。(ちょっと検索した限りはみつけられなかった)

新たな発見をして興奮してしまったが、「Task - Elements」から選択するのが一番、早いかもしれないと、書いたあとに気づいた。


リストから選ぶより、実際の円を選択する方がわかりやすい場合もあると信じたい(涙)

  • あまり、実用的ではないかもしれないが、今回、試行錯誤してみて、気づきを得た。

  • FreeCAD Sketcherでは、とにかく、点や線を選択するのに、疲れるので、

  • 引き続き、効率的な作業方法を模索する。


ちなみに「Selection View」のコンテキストメニュー(右クリック)の項目に「Deselect」という項目があるが、Sketcherでは機能しないようだ。将来、機能するようになることを期待する。


試したバージョン

  • Windows版のFreeCAD Ver. 0.21.2


#FreeCAD #時短 #Sketcher #クリック

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