今更アストラルチェイン遊んだ男の垂れ流し「直感的な難しさが、試行錯誤の手を緩めない」
どうも、ブレワイと同じ人です↓
あれからニーアレプリカントリメイク、ラストオブアス、キンハ2の買い直し等、引き続きアクションゲームの開拓を進めておりますが、その中でも一際「これは紹介したい」という手応えを感じたゲームが来たので紹介しようと思う。
はじめに
ニーアオートマタ、ベヨネッタなどでお馴染みの「プラチナゲームズ」開発のSwitch向け3Dアクションゲーム、「アストラルチェイン」。ニンテンドーカタログチケットで見たことある人もいるのでは無いだろうか?
本作は「プレイヤー」と「レギオン」2体の操作を同時に行う「デュアルアクション」という新感覚なプレイスタイルを取り入れながらも、今までのプラチナゲームズ作品の良い所を凝縮してひとつにまとめたような、新鮮かつ洗練されたゲーム体験を味わうことが出来る至高の一品となっている。
舞台は近未来の多国籍都市「アーク」。
この都市で突如ワームホールから異形生物たちが出現し、地上を汚染して人々に危害を加える事件が多発。異形生物に立ち向かうため、設立間もない特殊部隊「ネウロン」に所属する警察官の主人公は、人類が生み出した生体兵器「レギオン」と共に、事件解決に向け動き出していく。(公式サイト抜粋)
テーマが「未来の警察官」ということもあり、ゲームは大きく分けて「捜査パート」と「アクションパート」の2つに大別される。今回も例に習って「アクションパート」を中心に紹介していきたい。
新感覚、デュアルアクション
ではさっそく、冒頭に述べた「デュアルアクション」とは一体何なのか?
プレイヤーとレギオンは、言わば「猛獣と猛獣使い」のような関係である
(ゲーム内でもそう言われている)。
レギオンは鎖(チェイン)で繋がれ、プレイヤーはその手綱を持ち、二人三脚で多種多様な連携を繰り出す。レギオンを敵に向かって飛ばせば自動で攻撃し、引き戻せば自分の元に帰って来る。
攻める時は2人がかりでガンガン攻撃したり、危ない時はレギオンだけに攻撃させたりと臨機応変に立ち回れる。プレイヤーが持てる武器と扱えるレギオンの種類も様々あるため、最初のうちはこの「飛ばす」「引き戻す」だけでもかなり新鮮な攻防の駆け引きが味わえる。
チェインアクションを使いこなせ
さて、ここからがこのゲームにおいて最も推したい所。基本操作に慣れたら、さらに多彩な「チェインアクション」を駆使していこう。
チェインジャンプ
遠くに飛ばしたレギオンの位置まで、自分がジャンプして移動するアクション。
遠くにいる敵と一気に間合いを詰めたり突進攻撃を浴びせたり出来るほか、足場の無い場所を飛び越えたり遠くのアイテムを取得したりと幅広い使い方が出来るアクションである。
チェインバインド
周りをチェインでグルっと囲むことで敵を拘束し、無力化するアクション。
気分はポ○モンレンジャーである。
囲む為には自分とレギオンで敵を中心に円を描く必要がある為少し慣れが必要だが、決まれば無力化中は殴り放題のためリターンも大きい。
チェイントラップ
突進してくる敵をゴールテープのようにチェインで受け止め、弾き返して気絶させるアクション。
特定の敵しか突進して来ないが故このアクションを使う場面も限定的だが、突進中の敵にチェインを触れさせるだけで割と発動するので判定は緩く、なおかつ弾き返してる時のモーション中は無敵のため混戦状態でも積極的に狙っていける。
プレイヤーとレギオンを繋ぐ鎖(チェイン)を使ったアクションは、種類も多く最初は複雑な操作に戸惑うかもしれない。
しかしそのどれもは視覚的に分かりやすい、直感的な原理のものばかりで、上達すればするほどその成果が如実に画面に現れるので、最後までモチベーションが途切れることは無かった。
後述する「スキル」でいくらか操作難易度を緩和してくれる仕様もあるので、それも併せて新鮮かつストレスフリーなゲーム体験を実現している。
敵のHPがわずかになった時にAボタンを押すと、「フィニッシュ」が発動しプレイヤーとレギオンの体力が全快する。
同社のメタルギアライジングの「斬奪」を彷彿とさせる仕様であり、決まると演出も相まって最高にかっこいい。
その他の要素
アクションにさらなる深みを持たせるその他様々な要素を、手短ではあるが列挙していこうと思う。
3種の武器
プレイヤーが持てる武器は、それぞれ剣、銃、大剣となっている。近距離遠距離共に対応できる他、持っている武器によってレギオンとのコンボも変わってくるため、色々試して見ると楽しい。
何種類ものレギオン
ストーリーが進むと、様々な形態のレギオンを使えるようになる。癖のないソードレギオン、空中戦を得意とするアローレギオン、タイマンに強いアームレギオンなど、その時その状況に応じた最適なレギオンに切り替えて立ち回ろう。
スキル
各レギオンには最大2つまでスキルを設定する事ができ、任意のタイミングで発動することができる。広範囲攻撃や能力値アップ、先述したチェインバインドを自動で行うスキルなど、組み合わせ次第で自分だけのレギオンコンボを編み出すことも出来る。
他にもコマンド入力で行える特殊アクションや、グレネードやドローンガン等の消費アイテムを含めると戦略は無限大に広がる。
洗練されたレベルデザイン
これだけの要素を並べられると
「覚えられる気がしない」
「最初で投げ出しそう」
と思ってしまうかもしれない。
無論全ての要素を極めるのには相当な時間と練度を要するだろうが、このゲーム最大の魅力であるデュアルアクションを味わうには十分過ぎるくらい、非常に丁寧なレベルデザインが施されている。
まずゲーム開始の段階では、所持レギオンは一体のみ。プレイヤーの攻撃も基本的な3連コンボしかなく、レギオンとの連携やスキル、アイテム等も存在しない。
最初のチュートリアルボスを攻略する事で、レギオンの基本操作を覚えることになる。それ以外は3連コンボしかできないため、必然的にレギオンをフル活用して戦うことになる。
このチュートリアルボス戦が非常によく出来ている。攻撃を交わしたり、反撃のチャンスを作るのにレギオンの基本操作が全て盛り込まれている。
その後レギオンとの連携攻撃が解禁され、さらにストーリーを進めて新しいレギオンが追加される度にまた自然と操作を覚えられるボス戦が用意されているため、徐々に順応していく形でスムーズに操作を覚えられる。
とにかくボス戦が多いのも個人的に嬉しかったポイント。雑魚を殲滅する快感もいいが、大型の敵を連携して倒すカッコ良さは筆舌に尽くし難い。
気になった点、好みが分かれそうな点
最後に個人的に気になった点を2つほど挙げて、まとめに入ろうと思う。
アイリスが有能過ぎる
フィールド上では「アイリス」と呼ばれるスキャン機能を無制限に使うことが出来、これは敵の情報や痕跡、アイテムの場所や次に攻略するためのヒントなど、あらゆる情報がひと目でわかる画期的なシステム。
しかしこれが画期的過ぎるが故、フィールド上ではほとんどつけっぱなしで動くこともしばしばあった。せっかく綺麗な街並みや景観よりも、スキャンされたホログラム世界を見ている時間の方が長かったのが惜しい所だ。
デスストランディングの「オドラテク」のように、スキャンして一定時間のみ表示される機能にしても良かったのかもと個人的には思った。
おつかい気質な「捜査パート」
冒頭に述べたように、このゲームは事件を解決するための「アクションパート」のほかに、事件を捜査する「捜査パート」が存在する。
ここでやる事は様々で、聞き取り調査、人探し、尾行、はたまた戦闘などと多岐に渡る。一言で言うと「おつかい要素」としての色が強いため、戦闘だけを楽しみたい人にとっては面倒に感じる場合はあるかもしれない。
ただ、大半の捜査パートは「サイドミッション」的な位置付けになっており、最終的なリザルト評価が下がっても良いなら飛ばすことも出来る。
10段(?)アイスを落とさないようにジョイコンを傾けながら運ぶミッションや、メ○ルギアよろしく敵に見つからないように施設へ潜入するミッションなど、個性豊かなミッションも多い。
アクション続きのプレイの中で絶妙なスパイスとして機能し、なんだかんだ自分は全て飛ばさずにやりきってしまった。
まとめ
プラチナが誇るスタイリッシュな3Dアクションのノウハウはしっかり受け継ぎつつ、「デュアルアクション」というありそうでなかった新鮮なゲームスタイルを確立した本作。
新規IPながら全世界で売上100万本を達成したその完成度は、紛うことなき本物であった。
ジョイコンのボタンをフル活用して戦う新感覚爽快アクションを、ぜひその手で体感してみて欲しい。
ニンテンドーカタログチケットなら実質5000円で遊べるぞ!(ダイマ)
文責:エンガワ