漫画を語るほど読んではいないが
漫画が好きです、と言えるほどたくさんの作品を読んでいるわけでもなく、今まで生きてきて完結まできっちり読んだ作品も少ないのですが、きちんと完結まで読んだものの中で、なおかつ心を揺さぶられた作品を5つ選んでみました。
1.るろうに剣心
読み始めた頃はすでにコミックスが全巻出ていて、まとめて一気読みしたような記憶があります。当時の私、司馬遼太郎氏の「燃えよ剣」により幕末歴史オタクとしての第一歩を踏み出したところでした。主人公の剣心はもちろんなのですが、キャラクター(剣心と対峙する強敵たちも含め)それぞれに戦う理由があって、少なからず同情したり共感したりできるのではないでしょうか。史実とは関係ないようでいて史実に沿ったエピソードもあり、そこもこの漫画の面白いところです。個人的には剣心と元新選組の斎藤一の関係性が結構好きで、お互いに反発し合う信念がありながらも実力は認め合っていて、なんやかんやいいつつも共闘してるあたりとかかっこいいんですよね。はぁ。素敵。その後、斎藤一という人物が気になり、関連書籍を読んでみたり、史実を調べてみたり、お墓参りまでいきました…。
2.坂道のアポロン
おそらく1960~70年代ぐらいが舞台の青春漫画です。簡単に言うと家庭に居場所のない(ただしお金持ち)の秀才メガネくんと、札付きの不良が「ジャズ」を通じて出会い、時にぶつかり合いながらも友情を深めていくって言う感じです。これだけでもうエモいでしょ。この作品、ちょこちょこ演奏シーンが出てきますが、当然漫画なので音が聞こえるはずはないんですけど、演奏シーンで本当に音が聞こえてくるようなリアル感があるんですよね。主観ですけど。実際、この作品ででてきた曲とか聞きたくなりましたもん。ちなみに、この漫画のアニメ版では文化祭の即興演奏シーンが神回と言われていました。漫画の雰囲気を損なわずにアニメに落とし込んだところも私はすごいなと思っているので、ぜひ漫画もアニメもご興味がある人は見ていただきたいです。ところで、私は淳一推しです。淳一が歌った「But not for me」はしばらくよく聞いてました…。
3.ふしぎ遊戯
私と同世代の方はたぶん好きな人多いと思います。主人公がある日図書館で偶然見つけた中国の古書に吸い込まれて本の世界にトリップするというファンタジーものでした。この手のトリップものって結構多いと思うんですけど、登場人物みーんなイケメン(容姿とか性格とかいろんな意味で)で、当時は読んでいる友達同士で「私は〇〇派~!」などとよく言い合っていて、結構意見が分かれたりもして、面白かったです。実は、大人になってから全部読み返したんですが、今読んでみるといろいろと解釈が変わっていたりして、少女のころに推していたキャラクターよりももしかしてこっちのほうがイケメンでは!?などと思ったりして新たな発見がありました。色褪せない名作だと思います。ところで、私は今も昔も星宿のような身分や容姿などに恵まれつつも主人公にはなかなか振り向いてもらえない不憫なイケメンが好きです。
4.Dr.スランプ
アラレちゃんです。これ、たぶん生涯ではじめて読んだ漫画じゃないですかね。それまでは小説とかをよく読んでたんですが、たまたま実家にあって父親が全巻揃えていたこの作品を手に取りまして。こんな面白いものがあるのかって思いました。言わずもがなですけど、本当に何も考えずに読んで笑えるのがいいところですよね。嫌なことを忘れられるというか。特に、摘(つん)一家が登場する回とかめっちゃ好きでした。書いてたら久しぶりに読みたくなってきたな。
5.ベルサイユのばら
もちろんリアルタイムで読んでいたわけではなく、愛蔵版かなんかが出たときに読んだんだと思います。単に恋愛ものというか、宝塚っぽいっていうイメージしかもっていなかったんですが、読んでみたら意外と硬派な歴史ものって感じで、読後は大河ドラマを1本見終わった後のような感慨がありました(まぁもちろん恋愛も絡んでくるんですけど)。「もんくがあるならベルサイユにいらっしゃい」などの名台詞も魅力ですよね。当時のフランスがどのようにフランス革命にいたったのかはめちゃくちゃわかりやすいので、普通に勉強になりますし、興味をもつ一つのきっかけになりました。あとめちゃくちゃにエモいのが、きょうだいのように育ったオスカルとアンドレの関係性なんですよね…。ストーリーを通して数々のイケメンはでてくるんですが、最終的にアンドレに全部もっていかれる感があります。
というわけで、語ってみました。漫画は実はあまり得意ではないんですが、これや!と思うとぐっとハマるタイプだったりします。こうして振り返ってみると、またいい作品に出会って没頭したい欲が高まってきますね。