自由提案を考えるヒント「どんな人を募集したいですか?」Vol.4
遠野市には、地域おこし協力隊に限らず農業、六次産業、観光、教育など様々な方面で自らの手で事業を”つくる”人が集まってきています。
地域資源と多様な”つくる”人と共に、この地域でできることは無限大。柔軟な発想とスキルで遠野でチャレンジしたい人を現在地域おこし協力隊の自由提案枠で募集しています。
自由提案枠は、「自分は地域でこんなことしたい!」という【自己実現】と、【地域の課題や可能性】を掛け合わせたプロジェクトを考え、提案していただくものです。
◎募集要項についてはこちらの記事をお読みください。
このnoteでは数回にわたって、遠野に住む方たちがどんな人に来てほしいと思っているかを発信してきました。今回最終回になります。
過去の記事はこちら↓
◎遠野の人に聞きました「どんな人に来てほしいですか?」③
◎遠野の人に聞きました「どんな人に来てほしいですか?」②
◎遠野の人に聞きました「どんな人に来てほしいですか?」①
自由提案枠の応募を検討されている方は、【地域の課題や可能性】を知るためのヒントとしてぜひお読みください。
Next Commons Lab 遠野では、様々な分野で活動されている地域の方、約30人に「どんな人を募集したいですか?」「その理由を教えてください」というヒアリングを行いました。
1人最大2つまで、どんな人を募集したいか、ご記入いただいております。
今回はシリーズ最終回ということで、7名の方からの回答をご紹介します。(回答いただいたものをそのまま記載しています)
まずは、協力隊OBのおふたりから。
サステナブルな街のパン屋さん
募集したい理由
・街中にパン屋さんがない
・廃棄される農産物などを有効活用したい
・街に自ら"つくる人"が増えてほしい
先日のオンラインイベント 地域資源 × 自分「〇〇な人、待ってます!」 移住同期の2人が遠野に来て欲しい人を語る公開座談会に登壇いただいた袴田さん。座談会の中でも、パン屋さんについて熱く語ってくれました。
パンは、様々な生産者さんの作物を取り入れて遠野オリジナルの食品を作ることができる可能性を感じました。
カフェマスター
募集したい理由
・市中心部のCommons Spaceのカフェが休止となっている。
・建物を有効に活用し、人々の交流機会を増やしてほしい。
移住者交流拠点のCommons Spaceは4月より定常的な飲食提供を休止し、日頃はコワーキングスペースとして利用されています。またイベントスペースとして、ギャラリーや研修会場、チャレンジショップに使われたりしていますが、こういった施設をガシガシ活用し、気軽に立ち寄れる場所が町の中心部にあるのは大事ですよね。
自然生態を生かしたアウトドア事業を展開してくれる方
募集したい理由
・遠野市は北上川水系の最上流に位置し、清らかな水と森に囲まれ、豊かな生態系が保全されてきました。渓流の音、満点の星空、寒暖差が厳しい時期には雲海も…。
・脈々と受け継がれてきた豊かな環境を汚すことなく、五感で体験できるアウトドア事業を創出することで、自然の恩恵を知り、自然と共存する楽しさを学ぶことができ、豊かな環境の維持につながると考えています。
・豊かな環境を共に満喫できる仲間を募集しています。
意外とアウトドアアクティビティの体験メニューが少ない遠野。遠野の豊かな自然を楽しむ事業は展開がいろいろ考えられそうです。持続可能な形で、というのも大事なポイントですね。
テーマ別自由提案:森林枠でこういった事業に取り組む人を募集していますので興味を持たれた方は特別連載記事「Into the Forest」も読んでみてください。
農業や地域の食文化に興味があり、盛り上げてゆける人
募集したい理由
・若手が少ないので、この土地を生かした活動をアドバイスできる人に来てほしい。
・2年前からはじめた「なたね油」づくり。なかなか軌道にのせられうにいます…。相談にのってもらったり、町づくりのアドバイスしてもらえるとありがたいです。細く長く続けられるようにしたい。
遠野市附馬牛町の北、早池峰山の麓に位置する小出集落では地域の方々で菜の花を育て、収穫した菜種からなたね油を製造しています。
無農薬で栽培し、圧搾法にもこだわりじっくりゆっくり丁寧に製造しているこういった製品が、続いていけるよう、ビジネス視点をもって関わってくれる人は多くの場面で求められています。
やってみたいプロジェクトがある、とか、遠野で研究活動したい、とかその方の思いをまずは実行に移せる方。やってみた、だけでなく地域に「残す」ような仕組みをつくれる方。
募集したい理由
・地域おこし協力隊は任期付きのものですので、来られた方が次のキャリアのためにまた別の土地に行くという可能性ありきでお話しますが、
「その人がいる時にはできたけど、その人がいなくなったら何か熱が冷めちゃって…」みたいなことって少なくないかと思います。
・遠野にながく住む(予定)である私は、5年後・10年後・その先の未来の遠野が、地域のすべての人にとって、より良い状態であることを願っています。
・そのためには小手先の何かでなく、継続して永く積み上げていくものが求められるのかなと考えてます。
・はじめはその人にしかできない・考えられないことでもまったく問題はないので、ゆくゆくは広く地域内外に共感してくれる仲間を見つけ巻き込み、事業やプロジェクト・地域の未来を想う熱量を、遠野に持続させてもらいたいです。
遠野みらい創りカレッジではたらくTさん。大学生との協働プロジェクト等を手がけるなど産官学民が連携した地域づくりを目指している中で地域に事業を長く”残していく”ことの重要性を感じているとのことです。
世界と人を繋げることのできる人。アテンドできる人。もっと世界の事を学びたい。
募集したい理由
・地域の熱量のある若い方などに世界を見せていただきたいです。必ず、個々のレベルアップは市を繁栄させると思います。
・課題は、人の感覚ではないかと思います。私も含め、もっと見聞を広げるべきだと思う。
市内でレストランを経営する料理人のSさん。ずっと一つの地域で活動していると視野が狭くなってしまいがちですが、世界との接点をつくることができたら、客観的に地域や自分を見つめ直せますし、それが結果的に個人のレベルアップにつながりますね。
遠野に新しい刺激をあたえてくれる人
募集したい理由
・若い人の感覚でその人がエネルギーを注げるものがあれば、それをどんどんやってほしい。
・課題や問題もたくさんあるが、その人が面白いと思うものをやってみれればいいと思う。遠野にずっといる人に刺激を与えてほしい。
・自分は何かできることがあるかわからないが、勝手に応援団をする。
60代のSさん、背中を押してくれる言葉、とても心強いですね!
以上、シリーズ通して計19名の方から23の「募集したい人」をご紹介してきました。地域の方から集まった、こんな人に来てほしい、または関わってほしいという声は、さまざまありましたが、来たらぜひ応援したい、サポートしたい、という声が聞けたことも嬉しいことでした。
外の人を受け入れる素地がある遠野。人が人を呼び、多様なプレーヤーが集まってきています。
地方創生や地域復興を越えて地域の未来を考えるフェーズにあるまちで、新たなチャレンジをしてみませんか?
協力隊募集に関して今回ヒアリングをしましたが、地域おこし協力隊に限らず、遠野に関わりたいという方のご相談も受け付けています。ぜひお気軽にご連絡ください。
●応募に関するお問い合わせ
株式会社Next Commons
住所:〒028‐0523 岩手県遠野市中央通り5-32
E-mail:saiyo.ncltono@gmail.com
電話:050-3647-4052 担当:多田、照井