ローカルにデータを置かないアプリケーションを使う
定期的にGoogle Driveの使い方のセミナーを開いている。
いちおう入り口はGoogle Driveなのだが、僕の目論見はクラウドアプリケーションを使うことを広めることだ。
そんなことはよくわかっているという人もいるだろうけど、結構知らない人はいる。無意識に使っている人もいる。
クラウドアプリケーションの代表格はSNSだと思っている。みんなどこにデータがあるかなんて気にもしないし、いろんなデバイスでアクセスする。
これが、なぜかMicrosft Officeになると一気にローカルアプリケーションを使うという人が多くなる。
メジャーなアプリケーションスイートだから、パッケージを買ってパソコンにインストールして使うとか、パソコンを買ったときにバンドルするとか、それが当たり前だと思っている人も相当いる。
そして、クラウドというとストレージだと思っている人も多い。確かにそういう側面はあるし、それを売りにしているアプリケーションが多いのも事実。でもそう考えているとクラウドの利用の本質を見失うというか気づかない。
世の中にはとてもよくできたクラウドアプリケーションがあって、僕はその例としてSimplenoteを挙げている。
これはテキストを書くことに専念できるノートアプリである。アプリを開いて、書いて、閉じる。それだけである。書いたものをどこに置くとか、セーブするとか、そういうことを一切考えない。さらには他の人とノートを共有して同時に編集することもできてしまう。この原稿も一旦はSimplenoteに書いてnoteに転記している。
新しいアプリを使い始めると違和感なく使えるのだが、どういうわけかMicrosoft Officeはクラウド利用を考えない。考えても不十分な使い方が多い。
そこで、Google Driveからタダで使えるDocumentとかSpreadsheetとかSlideとかを比較対象にしてクラウドを使うことの本質を伝えるようにしている。
違いは共有して同時編集したときに顕著に現れる。
パソコンのデスクトップにインストールされたMicrosoft Officeは基本的にファイル単位の共有になる。簡単に言うとローカルファイルをクラウドストレージに定期的に同期するという動きだ。もちろんこれはタイムラグがあって、本当に同時に編集しているとこのタイムラグが問題になることがある。ただしこれはOfficeのバージョンによるかもしれない。
クラウド版というか、Web版のOfficeは直接クラウドに書き込んでいる(ように見える)。
クラウドをさほど意識せずにパソコンを使っている人はここに本質的な問題があることに気づいていないことが多い。
対してGoogle Driveから使うアプリケーションは、そもそもデータがクラウドにあることを前提としているから、共有はファイルの中身のオブジェクト単位(文字とか図形とか)で行われている。同時編集してもほとんどタイムラグが気にならないほどだ。
どっちがいいという比較をするというよりも、クラウドを使うということがどういうことか理解したらOfficeももっと使いやすくなるはずという話をするようにしている。
きちんとわかって使うと実はなにかとお得なのである。
じっくり聞きたいという方がもしもいらっしゃったら、テレビ電話的な方法でレクチャーするのでこちらから連絡をいただけるとうれしい。