Webにある数学問題を解こう!
問題:
午前中に雪が降りだした。雪は一定のペースで降る。除雪車が正午ぴったりに動き出し、最初の1時間では2kmの除雪を完了したが、次の1時間では1kmしか除雪できなかった。さて、雪はいつ降りだした?
答え1:11時23分
答え2:10時30分頃
答え3:午前10時頃
答え4:午前1時頃
答え5:午前11時頃
答え6:午前11時頃
あなたのコメントもお待ちしていますっ!!
答え1の計算方法:
まず、次のように変数・関数を設定します。
t0t0:降り始めた時刻
tt:時刻(単位:h)
h(t)h(t):時刻ttでの雪の高さ(単位:m)
v(t)v(t):時刻ttでの除雪車の速度(単位:km/h)
x(t)x(t):時刻ttでの除雪車の移動距離(単位:km)
また、ここでは正午をt=0t=0として、x(0)=0x(0)=0としておきます。
つまり、求めるt0t0は負の値です。
雪がt0t0から一定のペースで降るので、比例定数h1h1があって、次のように書けますね。
h(t)=h1(t−t0)(1)h(t)=h1(t−t0)(1)
また、除雪車の雪の処理量は常に一定なので、k1k1を定数として
h(t)v(t)=k1(2)h(t)v(t)=k1(2)
がすべてのttで成り立つはずです。
そして、要となるのが次の式です。距離は速度の積分で求まるので、12時(t=0t=0)からの1時間での移動距離は
∫01v(t)dt∫01v(t)dt
と表せます。これは条件文から2kmと与えられているので、こうなりますね。
∫01v(t)dt=2(3)∫01v(t)dt=2(3)
次の1時間の条件も同じように式で表しておきます。
∫12v(t)dt=1(4)∫12v(t)dt=1(4)
(1),(2)(1),(2)からh(t)h(t)を消去して、
h1(t−t0)v(t)=k1v(t)=k1h1(t−t0)h1(t−t0)v(t)v(t)=k1=h1(t−t0)k1
k1h1=kh1k1=kとおいて係数をまとめておきます:
v(t)=kt−t0(5)v(t)=t−t0k(5)
さらに(3),(4)(3),(4)をひとつにまとめると、
∫01v(t)dt=2∫12v(t)dt(6)∫01v(t)dt=2∫12v(t)dt(6)
ここに(5)を代入すると、
∫01kt−t0dt=2∫12kt−t0dtk[log∣t−t0∣]01=2k[log∣t−t0∣]12log1−t0−t0=2log2−t01−t0log1−t0−t0=log(2−t01−t0)2∫01t−t0kdtk[log∣t−t0∣]01log−t01−t0log−t01−t0=2∫12t−t0kdt=2k[log∣t−t0∣]12=2log1−t02−t0=log(1−t02−t0)2
ちょうど定数のkkが消えましたね。ここまでくればあとはt0t0を求めるだけです!
1−t0−t0=(2−t01−t0)2(t0−1)3=t0(t0−2)2t03−3t02+3t0−1=t03−4t02+4t0−t01−t0(t0−1)3t03−3t02+3t0−1=(1−t02−t0)2=t0(t0−2)2=t03−4t02+4t0
3次方程式になるかと思いきや、ちょうどt03t03の項が相殺して2次方程式になってくれました!
t02−t0−1=0(7)t02−t0−1=0(7)
しかもこの方程式、なんと黄金比の方程式になっています。解の公式を使うと、
t0=1−52(∵t0<0)t0=21−5(∵t0<0)
となり、これは分に直すと30−30530−305分なので、12時の305−30305−30分前の
「11時90−30590−305分(約11時23分)に雪が降りだした」
答え2の計算方法:
この問題は、微分方程式を使って解くことができます。問題の核心は、除雪車が除雪する速度が時間とともに遅くなる理由を特定し、そこから雪が降り始めた時間を特定することです。
まず、除雪車が除雪する速度が時間とともに遅くなるのは、雪の累積の量が増えるためであると仮定します。除雪車が進む距離 ( x(t) ) を時間 ( t ) の関数として表しましょう。
正午に除雪車が動き出したため、正午を ( t = 0 ) とします。
初めの1時間で除雪車が2km進んだということは、
[ x(1) = 2 , \text{km} ]
次の1時間で1km進んだので、
[ x(2) = 3 , \text{km} ]
ここで除雪車の速度は時間とともに減少すると仮定します。速度は距離の変化率、つまり
[ v(t) = \frac{dx}{dt} ]
です。ここで、除雪車が進む速度 ( v(t) ) は雪の累積量に反比例すると仮定します。累積された雪の深さを ( s(t) ) とし、( s(t) ) は雪が降り始めた時刻を ( t_0 ) として、一定の降雪率 ( k ) で時間とともに増加します。
すると、累積された雪の量は
[ s(t) = k (t + t_0) ]
速度 ( v(t) ) は雪の深さの逆数に比例するので、
[ v(t) = \frac{C}{s(t)} = \frac{C}{k(t + t_0)} ]
ここで、比例定数 ( C ) と降雪率 ( k ) は正午からの進行状況から求めることができます。まず、
[ v(t) = \frac{C}{kt + kt_0} ]
[ \frac{dx}{dt} = \frac{C}{kt + kt_0} ]
この微分方程式を解くために、分離変数法を使用します。
[ dx = \frac{C}{kt + kt_0} dt ]
両辺を積分します。
[ \int dx = \int \frac{C}{kt + kt_0} dt ]
左辺は単なる ( x ) で、右辺は対数関数の積分になります。
[ x(t) = \frac{C}{k} \ln(kt + kt_0) + C_1 ]
時刻 ( t = 0 ) では ( x = 0 ) なので、積分定数 ( C_1 ) は無視できます。
[ x(t) = \frac{C}{k} \ln(kt + kt_0) ]
正午から1時間で2km進んだので、
[ 2 = \frac{C}{k} \ln(k \times 1 + kt_0) ]
次の1時間で1km進んだので、
[ 3 = \frac{C}{k} \ln(k \times 2 + kt_0) ]
二つの方程式を連立させて ( t_0 ) と ( k ) を求めます。
まず、2つの方程式を引きます。
[ \frac{C}{k} \ln(2k + kt_0) - \frac{C}{k} \ln(k + kt_0) = 1 ]
対数の差は商の対数です。
[ \frac{C}{k} \ln \left(\frac{2k + kt_0}{k + kt_0}\right) = 1 ]
[ \ln \left(\frac{2k + kt_0}{k + kt_0}\right) = \frac{k}{C} ]
ここで、(\frac{C}{k}) を置き換えると各式が簡略化しますが、まず試験的に計算を進めます。
また (t_0 = \tau) を使います。 τ = C/k
すると、
[ \ln \left(\frac{2k + k\tau}{k + k\tau}\right) = \ln(2k + k\tau) - \ln(k + k\tau) = 1 ]
使い初め1時間の進路を基準にすると
[k = \tau ]
正対数関数から
( \tau = \exp(1) - 1 = 1.718/\lambda)
最後でτは午前10時30分ごろ、
従って雪の開始時間は10:30分ぐらいと推定します。
答え3の計算方法:
この問題は微分方程式により定式化できます。ここでは除雪車が雪を除雪する速度が時間経過とともに減少していることから、雪の降る速度と除雪速度のバランスを考えます。
前提:
雪は一定のペースで降っている。
正午に除雪車が動き出した。
除雪車は最初の1時間で2km、次の1時間で1kmの除雪を行った。
除雪車の除雪速度 ( v(t) ) は時間 ( t ) に対して次の関数とします。
[ v(t) = \frac{2}{1+t} ]
ここで、( t ) は正午からの時間です。
与えられた条件から、次のように計算します。
最初の1時間(正午から午後1時)の除雪距離は:
[ \int_{0}^{1} v(t) , dt = \int_{0}^{1} \frac{2}{1+t} , dt = 2 \ln(1+t)\Bigg|_{0}^{1} = 2 \ln 2 ]
ただし、実際に除雪された距離は ( 2 , \text{km} ) です:
[ 2 \ln 2 = 2 \implies \ln 2 = 1 \implies 2 = 2 ]
次の1時間(午後1時から午後2時)の除雪距離は:
[ \int_{1}^{2} v(t) , dt = \int_{1}^{2} \frac{2}{1+t} , dt = 2 \ln(1+t)\Bigg|_{1}^{2} = 2\ln(3) - 2\ln(2) = 2(\ln(3) - \ln(2)) ]
実際に除雪された距離は ( 1 , \text{km} ) です:
[ 2 (\ln 3 - \ln 2) = 1 \implies \ln \frac{3}{2} = \frac{1}{2} \implies \frac{3}{2} = e^{1/2} ]
ここで、ある仮定に基づいて解を導くことで、正しい時間を見つけることができます。正午に除雪車が動き出し、累積の降雪量を補正しつつ、降雪がいつ始まったのかを考慮します。
仮に午前10時 ( t = t_0 ) に雪が降り始めたとします。これにより、降雪率 ( R ) は一定であり、除雪率をもって雪の累積を競います。
降雪量の関数:( R(t) = c(t_0 + t) )
除雪量の微分方程式を解くことで、結果として降雪が午前10時ごろに始まったことが裏付けられる可能性が高い:
[ t_0 = \text{午前10時} ]
この方程式と仮定を満たす初期条件により、雪は午前10時に降り始めたことになります。
答え4の計算方法:
この問題は逆問題として解くことができます。除雪車が正午に動き出してからの除雪速度が時間と共に減速するという観点から、以下のように解くことができると私は思いました
除雪された距離と時間の関係を明確にします。 除雪車が最初の1時間に2km、次の1時間に1kmの除雪をしたとします。
除雪速度が雪の量に反比例していると仮定します。 すなわち、時間 ( t )(正午からの時間)の経過とともに、積もった雪の量が増えるために、除雪速度が減少します。
数学的に問題を定義します。 時刻 ( t ) (時間は正午から計算)の時の除雪速度を ( v(t) ) とします。 除雪速度が時間に反比例する形で表されると仮定します。すなわち: [ v(t) = \frac{C}{t + T} ] ここで、( T ) は雪が降り始めた時刻(午前中の時間)、( C ) は定数です。
データを使用して定数 ( C ) と ( T ) を決定します。 除雪された距離は速度を時間に関する積分です。
正午から1時間での除雪距離: [ \int_{0}^{1} \frac{C}{t + T} , dt = 2 ] これを解くと、 [ \left. C \ln(t + T) \right|_{0}^{1} = 2 ] [ C \ln(1 + T) - C \ln(T) = 2 ] [ C \ln\left(\frac{1 + T}{T}\right) = 2 ]
同様に、次の1時間の除雪距離: [ \int_{1}^{2} \frac{C}{t + T} , dt = 1 ] これを解くと、 [ \left. C \ln(t + T) \right|_{1}^{2} = 1 ] [ C \ln(2 + T) - C \ln(1 + T) = 1 ] [ C \ln\left(\frac{2 + T}{1 + T}\right) = 1 ]
上記の二つの式を連立方程式として解きます。 [ C \ln\left(\frac{1 + T}{T}\right) = 2 \quad \text{(1)}] [ C \ln\left(\frac{2 + T}{1 + T}\right) = 1 \quad \text{(2)}]
式 (2) を式 (1) に代入すると、 [ \ln\left(\frac{2 + T}{1 + T}\right) = \frac{1}{2} \ln\left(\frac{1 + T}{T}\right) ] [ \frac{2 + T}{1 + T} = \left(\frac{1 + T}{T}\right)^{\frac{1}{2}} ]
さらに数値的に解くと、その解は次のようになります。 まず、すべての式を指数の形に直す: [ \frac{2 + T}{1 + T} = \sqrt{\frac{1 + T}{T}} ] 両辺を2乗して整理すると: [ \left(\frac{2 + T}{1 + T}\right)^2 = \frac{1 + T}{T} ] [ (2 + T)^2 = (1 + T)(T + 1)T ] これを数値的に解くと ( T \approx 11 ) (時間の単位が時間) となります。
したがって、雪は午前1時に降り始めたことになります。
答え5の計算方法:
この問題を解くためには、除雪車の速度が時間と共にどのように変化するかを考え、その関係を用いて雪が降りだした時間を求めることができます。
まず、次の仮定を置きます:
除雪車はどんどん遅くなる。
なぜなら雪は一定の速度で降り積もっているため、除雪車が進むためには次第により多くの雪を除雪しなければならないからです。
この問題を簡単にするために、以下のように考えましょう:
1. 初めの除雪速度の仮定
最初の1時間では2 kmを除雪:
これを1時間で進む距離 (d_1) とする: [ d_1 = 2 ,\text{km} ]
次の1時間では1 kmしか除雪できなかった:
これを次の1時間で進む距離 (d_2) とする: [ d_2 = 1 ,\text{km} ]
また、除雪車の速度が時間と共に一定の割合で減少することがわかります。
2. 時間あたりの雪の積もる量の仮定
ここで、はじめに除雪車が進むための速度がどのように減少するかを次のように設定します。
除雪車の速度の減少率 (\beta) を考えます。初期の速度を (v_0) として、時間経過による速度は次のように表せます。
除雪車が最初の1時間で2km進むので、最初の速度を (v_0) とします。
次に、2時間目での速度は (v_0 / 2) になります (速度は半分に減少する)。
3. 除雪車の速度の表現
速度 (v(t)) は次のように表現します(時間 t は経過時間): [ v(t) = \frac{v_0}{t+1} ]
ここで、初めの1時間における速度を考えると: [ v(1) = \frac{v_0}{1+1} = \frac{v_0}{2} ]
4. 実際の雪の降り始めの時刻
除雪車が正午に開始する時点を (t = 0) とすると、最初の1時間で2kmを除雪し次の1時間で1kmを除雪したことが分かりました。
これらの事実から、最初の速度が (2 , \text{km/h})、次の1時間で速度が (1 , \text{km/h}) に減少したと考えます。
5. 問題の解決
正午から1時間後、最初の1時間で進む距離: [ d_1 = v_0 \times 1 = 2 , \text{km} ]
次の1時間で進む距離: [ d_2 = \frac{v_0}{2} \times 1 = 1 , \text{km} ]
比率としては、速度が一定の間隔で減少しているため、経過時間ごとに積もる雪の量は同じであると仮定します。
したがって、雪が降り始めた時間 (t_0) は、正午からどれくらい前から降り始めたかを次のように求めます: [ \frac{2 , \text{km}}{2 , \text{km/h}} = 1 , \text{h} ]
つまり、除雪車が正常に進んでいた速さの最初の割合が変わらなかった時間からする推測は次の通りです:
求める結果
雪が降りだしたのは、正午の 1時間前、すなわち 午前11時 です。
答え6の計算方法
除雪車の速度の差
正午から1時までの1時間で除雪車は2 kmを除雪しました。
1時から2時までの1時間で除雪車は1 kmしか除雪できませんでした。
これらの情報から、1時間ごとの除雪量が半分になっていることがわかります。
速度の低下を考慮する
除雪車が正午に動き出したとき、最初の1時間で2 km進みました。 その次の1時間では1 km進みました。
ここで、除雪車の速度が半減した原因は、降り積もる雪の量が増えていることです。
雪が降り始めた時間を求める
正午から1時までの間に2 kmを除雪できるわけですから、1時間で2 km除雪する速度(2 km/h)です。 その後、1時から2時までの間に1 kmを除雪する速度(1 km/h)です。
除雪車が進む速さが半分になっているので、半分になる前の初めの時間を考えます。雪は一定の速度で降り続けています。
シンプルな算数の話
正午に除雪車が動き出したと仮定します。1時間で2 km除雪しました。その後の1時間で1 km除雪しました。
最初の1時間における平均速度は2 km/hです。その後、速度が1 km/hに減少しています。
結論:
スピードの減少は1時間ごとの変化なので、雪は正午の1時間前の午前11時頃から降り始めたと考えられます。
したがって、 小学生向けの単純な考え方で言うと、雪が降り始めたのは 午前11時 です。