【中学受験】偏差値33のグダグダ受験(中編・グダ続き)
6年生5月、最後の頼み
中学受験撤退前に。最後にとお願いして、息子とK山塾長との面談を取り付けた。「親の希望は希望として、あくまでフラットに判断し、無理だと思ったらはっきり言いますけど、それでもよければ」という条件だったし、塾長から「この子は中学受験ではなく高校受験で頑張ってもらいましょう」と言われたら。あるいは息子が「やっぱり中学受験はもうやめたい」と言ったら。その時点で即撤退する覚悟だった。この人が無理だと言うなら無理なんだと。いっそ引導を渡してもらいたかった、というのも正直なところだ。
その時の内容を、実際に同席した妻がまとめてくれた。ここに「ゆる中学受験」のエッセンスが表れているので転載する。
5月 O学舎 K山先生 面談
(1) 親が子供に対して
勉強をすること、言うことを聞かせることが先行になっていたのではないか。その為、そもそも勉強というのは知らなかったことを知ることに対してワクワクするものであった事を、勉強すること=嫌でもしなくてはいけないものにしてしまった。
その通りであり、息子もうなずいている。
(2) 親が子供にしてくれていること
親が受験をするわけではない。わざわざ塾に高いお金を出して、わざわざ喧嘩しているのはどうして?
我が子が高校受験を受けずに済み、6年間部活を頑張ってみたり、自分の本当に好きなことを見つけてほしいと思っているから。
(3) 高校受験がないメリット、公立中学に行くリスク
親が6年間ラクだと言っているのは噓。
それなりに勉強と部活の両立は必要であるから、勉強しなくて良いわけではない。だとしても、公立より自由にできる事が選べて、自分のやりたい事ができる。
受験せず普通に行ける公立中学に行って、やりたい部活ややってみたい事があるのか。まず生物部などない中学が多い。
公立中学では成績表が5段階になり、毎回行うテストの点数が成績表の数字となり、その数字の積み重ねで、行きたいと思った高校にその数字が足りないだけで受験を諦めなければならない。中高一貫とは違い、毎回必死に点数を稼がなければならない。
(4) 息子に気付いてほしいこと
·どういう6年間を過ごしたいか
·オレの人生なんだと気付いてほしい
·この数か月しかできないし、中学受験は1度きり、やり直しはできない
·最高の6年間をつかむのは一度きりのチャンス
·行きたい学校を見つけよう
(5) 息子の次のステップ
今の問題として、ずっと苦しむのならどうしたらいいのか。
それはきちんと親に伝えないといけない。なぜならば、親だって言葉にしてもらわないと分からないことがたくさんある。泣いたって伝わらない。今の気持ちを伝えよう。
(6) K山先生より
·教材と先生の一本化(指導する先生の教え方が複数いると混乱してしまう)
·楽しく勉強できる環境が必要。嫌だという意識が克服できて初めて一人で勉強が出来るようになる
·笑って勉強をしてほしい(現段階 塾では出来ていなかった)
·客観的に見て彼ははバカではない。この学校へ行きたいという一本の道筋がたてられたら、変われる
·中高一貫校で出会える友達は、レベルの高い人もいるし、同じように頑張って入学してきた人ばかり。ここで出会える友達は一生の友達になることだってある。
(7) 親の課題
·塾をどこに変えるのか
·イヤな感じを持たせないために、親はどうしたら良いのか
妻は同席しただけで、ほぼK山塾長と息子との面談である。塾長は「勉強があまり好きではない小学生男児」の取り扱いのエキスパートだと思った。帰宅後少しだけ本人に話を聞いたら、「K山先生はいい人だった」と。本人は少し中学受験を前向きに捉え始めた。
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