エッチなぼくだったから
小学校高学年になりエッチだったぼく。
深夜にエッチな映画をテレビで放映していることを知りました。
興味はあるけれど、夜更かししては親に怒られるため、見ることはありませんでした。
ある週末、ぼくは1人で祖父母の家に泊まりに行くことになりました。
祖父母の家では夜更かしは許されていました、これはチャンスだと思いました。
その週末、祖父母の家に着いたぼくは、新聞を手に取ります。
週末、深夜の映画、その日放映予定だったのは、
『禁じられた遊び』
解説には、男の子、女の子がと、書いて有り、タイトルが『禁じられた遊び』ぼくの妄想は膨れあがりました。
夜がどれほど待ち遠しかったことでしょう。
頭の中は、映画のことでいっぱいでした。
いざ深夜、祖父母は先に寝ています。同じ部屋です。
電気を消して、テレビの声を小さくして、見ます。
いよいよ、始まりました。
当時のぼくは、親が見る西部劇や戦争物が苦手でした。
一緒に見たりしませんし、興味もありませんでした。
『禁じられた遊び』途中でさすがに違うぞ?
と、気づきましたが、今にして思えば、止めずに最後まで見たのですね。
自分が体験した事の無い世界、『映画』と言うモノを感じた瞬間かもしれません。
私にとって面白くないストーリーのハズが、面白かったのですね、夢中で見て、寝ている祖父母の横で大泣きしていたと思います。
小学生でストーリーが判ったのだろうか?
しかし、その後何度も繰り返し観るお気に入りの映画になります。
大人になった或る日、タイトルを忘れましたがラジオ番組で「好きな映画を教えてください」といった企画があり、これまた記憶が定かではありませんが生放送でFAXの応募だったと思います。SNSどころかメールもまだ普及していない時代、私はこのエピソードをFAXしました。
エッチな下心から始まって、感動して、好きになったと。
すると嬉しいことに、私のFAXが読み上げられ、更に驚き「私そっくり」のエピソードが、ラジオのコメンテーターより語られました。
この様なエピソードです。
「三遊亭円楽師匠(五代目)がですね、若い頃、この『禁じられた遊び』をタイトルだけでエッチな映画だと思って見に入って、感動して大泣きして、周囲に観ろ観ろと勧めたエピソードがありまして、」
ギターの音色は有名で聴いたことある方も多いでしょう。
映画そのものを観たことある方は、ギターの音色に比べて少ないのではと思います。
おすすめです『禁じられた遊び』
P.S. 三遊亭円楽師匠のエピソード、記憶違いかもしれないと思い調べて見ました、便利な時代になりましたね。