【インタビュー】マーケティングオートメーションを通じたお客さまとのデジタルコミュニケーションをリード|運用担当者の採用強化中!
金融業界からWeb業界への転身を経て、再び金融業界に身を置く川内さん。現在、マーケティングオートメーションツール(Salesforce Marketing Cloud)を駆使し、データドリブンにマーケティングコミュニケーション戦略の策定・実行を牽引しています。
この記事では、川内さんがどのようにしてその分野の専門知識を習得し、金融業界におけるデジタルトランスフォーメーションにどう貢献しているのか、また、川内さんが考える組織課題について語ってもらいました。
金融業界のデジタル化が進む中、顧客エンゲージメントを深めるために邁進する川内さんのストーリーから、多くの示唆に富む洞察が得られるはずです!
―― 川内さん、簡単に自己紹介をお願いします!
川内:川内です!西日本シティ銀行には 2020年10月に入行しました。
マーケティングオートメーションツールであるSalesforce Marketing Cloudを活用した業務に従事しています。お客さまとのコミュニケーションシナリオ策定のような上流から、配信メッセージの企画・制作・配信実務のような下流まで、幅広く手掛けています。
―― ありがとうございます。川内さんは、これまで複数社を経験していると思います。まずは、ファーストキャリアについて教えてもらえますか?
川内:新卒で飛び込んだのは奇しくも現在と同じ「金融業界」でした。金融と一口に言っても幅広く、銀行・証券・保険・リース・クレジット・信販などに細分化できると思います。私はその中でも「信販業界」に身を置きました。
ちなみに、当時は営業職でした。
―― 信販業界からWeb業界への転機はなんだったのでしょう?
川内:新卒で勤めていた企業が、新しい法規制への対応を進める中で、希望退職者の募集を始めたんです。
当時私はまだ27、8歳。さまざまな業界に可能性があると感じていたので、これをキャリアチェンジの好機と捉え、新しい挑戦を決意しました。
こうして、Web業界に足を踏み入れることになるのですが……、積極的にWeb業界を目指していたわけではありません(笑)。ただ、結果的にこの選択が今に続いているんですよね。
―― Web業界にも営業職として転職したのでしょうか?その後の変遷が気になります。
川内:そうです。最初の転職先(2社目)では、ITクラウドの営業職でした。ここで出会ったのが、「メールマーケティング」やデータベースを活用した「顧客データの利活用」です。これらの手段をはじめ、デジタルマーケティング領域の多様性に触れ、経験を深めることができました。
営業職としてお客様との「アナログ」の対話と、データドリブンな「デジタル」のマーケティング、これらの掛け算の重要性やニーズの増加を目の当たりにしたことを、今でもよく覚えています。
これらの経験を基にさらなるスキル向上を目指し、Web制作業界(3社目)に転職し、営業兼Webディレクターとして経験を積みました。
西日本シティ銀行に入行する前(4社目)は、デジタルマーケティング領域の支援会社で、マーケティングオートメーションツール(Salesforce Marketing Cloud)の導入からシナリオ作成、運用までを担っており、現在(5社目)に至ります。
―― 西日本シティ銀行への入行のきっかけは何だったんですか?
川内:きっかけは、前回のインタビュー記事に登場した竹森さんです。竹森さんは前職が同じ会社で、同じフロアで働いていました。
西日本シティ銀行では、2020年にSalesforce Marketing Cloudを導入していたのですが、その運用ができる人財がいませんでした。そんな中、竹森さんから
と声をかけてもらいました。
インハウス運用をにらむ中で、ツールを扱える一人目の運用担当者としてチャレンジできることが多そうだと思い入行を決意しました。
―― 川内さんが取組んでいる業務について教えてください。
川内:大まかに言うと、Salesforce Marketing Cloudを通じたお客さま向けのメッセージ配信が中心です。
お客さまのニーズは必ずしも顕在化されているわけではないので、「どのタイミング・どのチャネル・どんなメッセージを届ければ、より役に立てるだろうか?」といつも思いを巡らせつつ、配信業務に取組んでいます。
当初は私一人が配信業務の主担当でしたが、現在はチームとして業務に取組んでいます。また、デジタルコミュニケーション全体の戦略づくりも担っています。
―― チーム構成や立ち位置が変わる中で、川内さん自身の役回りも変わってきていますよね。
川内:そうですね。運用業務のみではなく、もう少し視座を上げた取組みもおこなっていますね。
例えば、Salesforce Marketing Cloudにとどまらず、新しいサービスの選定・導入推進をおこなったり、銀行内部でのデジタル化推進のために組織の垣根を超えたコラボレーション推進も担ったりするようになってきています。
西日本シティ銀行には、これまで培ってきた強みがたくさんあります。特にアナログでの顧客接点はかけがえのない財産です。デジタル一辺倒で考えるのではなく、既存のアセットをうまく活用し、より最適なお客さまとのコミュニケーションづくりを目指しているところです。
―― 入行後、自身のキャリアアップ・チーム力強化にも尽力していると思います。どういった取組みをされているか、教えてください。
川内:まず自身にフォーカスすると、入行前から Marketing Cloud メールスペシャリストの認定は受けていました。その後、業務を進める中でスキルアップを図り、Marketing Cloud アドミニストレーターも取得しました。
今後は、さらに上位資格である Marketing Cloud コンサルタントを目指しています。
チーム力強化に目を向けると、お客さまへのメッセージ配信業務にあたる行員にも、Marketing Cloud メールスペシャリストを取得してもらうようにしています。
Salesforceでは認定資格保持者数を公開しているのでご覧いただきたいのですが、西日本シティ銀行ではメールスペシャリストの認定者が4名います(2024年5月29日現在)。ユーザー企業の中では比較的多く、金融機関では最多を誇ります。
お客さまとのコミュニケーション企画・設計・運用をインハウスで行える体制が構築できている点は、今後仲間に加わってくださる方にとって、メリットではないでしょうか。
―― 「今後仲間に……」という話が出ましたが、マーケティングオートメーションのスペシャリストをさらに増やすべく、採用強化をしていますよね。募集背景について教えてもらえますか?
川内:単純に人手が足りません(笑)。
2020年から取組んでいるマーケティングオートメーションですが、やりたいことの数割しか実現できていないのも実情です。今、データ分析に専門性を持つ行員が配信業務も兼任しています。お客さま向けのコミュニケーションシナリオのアイデアはたくさんあっても、それらの実装が間に合わない状態です。
一緒にPDCAサイクルを回し、お客さまにとより良いデジタルコミュニケーションの実現に貢献、ひいては、事業成果創出に貢献できる仲間を増やしたいですね。
―― 川内さんが目指すチームづくりにおいて、Saleforce Marketing Cloudなどのスキルや経験がないとNGですか?
川内:この点については、半分は合っていますが、半分は違っていて(笑)。
データベースマーケティング・メールマーケティングの業務経験はMust項目としていますが、マーケティングオートメーションの運用経験についてはWant項目に設定しています。というのも、運用スキルについては再現性高く身につけられる体制を整備してきており、入行後に培うことができるからです。
個人的に重視したいのは「ビジネス基礎力」です。Word/Excel/PowerPointを駆使して、自分の考えや企画を自分の言葉で説明できることを重要視しています。
私たちは、部署の垣根を超えて施策に取組むことが少なくありません。「なぜ、この施策をやりたいのか」「どうして、この施策を選択したのか」「どうやって、効果検証をおこなうのか」などを、言語化・可視化できなければ、手数を増やすことができないからです。
―― なるほど。そういえば、現在配信業務に従事している方の中には、配置転換でデジタル戦略部に異動してきた行員もいますよね。
「ツールは未経験!これから運用業務を頑張ってみたい!」という方に参画いただいた場合、まずメールスペシャリストの認定を目指していただくと思いますが、どのような育成体制を敷いているのでしょう?
川内:基本的にはOJT、学習教材の利用、既存行員による講義です。
OJTに関しては、先ほど述べたようにたくさんやりたいことがあるので、学習機会もたくさんあります。
周りのチームメンバーも未経験から経験者にステップアップした方ばかりですので、効率的学習方法や初心者がつまずきやすいポイントもよくわかっています。
早期にキャッチアップできるような体制があるので、安心して飛び込んで欲しいです!
―― ありがとうございます。ゼロベースで積上げてきた事例がたくさんあるのは心強いですね。
ーー この記事を通じて、初めてこういった募集をしていることを知ってくれた方も少なくないと思います。応募を検討してくださる皆さまに向けて、メッセージをお願いします。
川内:西日本シティ銀行は、デジタルマーケティング領域において、地方銀行の中では比較的先進的と言われることが少なくありません。しかし、個人的にはまだまだ満足できません。取組める課題はたくさん残っています。「自ら新しい道を切り拓いていく」ことにやりがいを感じる方には、ピッタリの環境だと確信しています。
過去記事でも言及されているように、まだまだ発展途上な組織です。伸びしろしかないですので、各人の専門性・強みを切り口に、自分好みの色に染め上げる余地があります。大企業でありながら、そういったことができるのって、良くないですか?(笑)
一見、お堅く見える業界で、少し及び腰になってしまうかもしれませんが、楽しく自由度高く企画立案・実行できます。ぜひ、銀行におけるデジタルコミュニケーションの新しい姿を、一緒に創り上げていきませんか?
皆さんのご応募、お待ちしています!
[アイキャッチ制作] 和田、[写真・取材・文] 矢部
(いずれも、西日本シティ銀行 デジタル戦略部)