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【第81回】国際ヘンプ連盟(FIHO) 農作物としての国際的な地位向上へ

産業用ヘンプは1993年にイギリスが欧州の先陣を切って再合法化(『農業経営者』2020年4月号)した。それ以来、23年12月に日本でも産業用ヘンプを認める法改正が行なわれ(同2024年1月号)、経済協力機構(OECD)に加盟する38カ国すべての先進国でヘンプの栽培が可能となった。

しかし、国際的なアグリビジネス市場におけるヘンプの地位はまだ低く、国連貿易開発会議(UNCTAD)が初めて報告書にとりまとめたに過ぎない(『農業経営者』2023年2月号)。こうした状況を打開すべく、世界の主要なヘンプ栽培国の業界団体が一堂に会して、22年に国際ヘンプ連盟(FIHO)を設立した。その活動を紹介する。


設立までの動き

ヘンプに関わる国際的な連携は、ヘンプ専門誌『Journal for Industrial Hemp』の発行元で94年から07年まで存在した国際ヘンプ協会(IHA)に始まる。

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