ドキドキ文芸部!(Doki Doki Literature Club!)をやった所感の記録
アヴァロン・ル・フェの評論を書くからには、まあひとしきり手の届く範囲で近年のメタフィクションものを摂取しないといけないよな、と思って積んでたSteam版をプレイした。ドキ文プラスだとイベントが追加されてるらしいです。でもギミック的にパソコン版やるほうがいいんだよなあ。
既に手垢がついてるくらい、この作品がメタフィクションを題材にしていることは市井に知れ渡っているわけですが、実際にプレイしたことがあるという人と同じくらい「動画で見た」人が多いけど、とにかく勿体ない。メタフィクションを題材としてることはもう知れ渡ってるけど、とにかくパソコンがあれば無料で出来るからとにかくやってほしい。マジで。
サイコロジカルホラー部分以外は普通の美少女ゲームかな~と思ったら、意外としっかり読み応えのある文章だった。特にナツキとユリが少しギスギスするあたり。
作者のサルバト氏が月姫の、それも遠野家ルートが好きと話していたらしく、それを聞くとシンプルに「あ~なるほど好きそ~」と思った。
それと、詩をチョイスして仲良くなるというシステムも海の向こうっぽくて似非日本感があって面白かった。
向こうのドラマを見ると、日本よりも詩(ポエム)についての距離が近いし、何よりビジュアルノベルという文字をメインコンテンツにしたゲームで双方向性(こちらが選んだ単語で特定のキャラが喜ぶ)を展開していて、単純ながらもいいシステムだった。
プレイして好きだなと思ったのはユリ。コテコテのヤンデレで最近そうそう見ないと思う。もちろんモニカも好き。モニカの歌め~~~ちゃよかった。
ただどうしても「僕と彼女と彼女の恋。」と似通った部分、とりわけモニカと美雪だと美雪のほうが作り込まれた理由で第四の壁を突き抜けてくれたな、と考えてしまった。
しかしながら「僕と彼女と彼女の恋。」に関しては18禁ゲームで、なおかつ移植とかに興味がないニトロプラスの、しかも移植したらゲームの質が損なわれるであろう作品の、となると、もう今後プレイしてくれる人が増えるような脚光を浴びる機会がもう圧倒的に乏しい。
ので、おおまかにゲームとして近いものであるドキドキ文芸部が生まれて、本邦にも波及されたことは、喜ぶべきことなんだろうなと思う。
ほんとこっちも面白いゲームなんでぜひ。