ジャズマンを芸能人に例えると
昨晩の、7月3日㈪の夜は、MJQ=Mr. Jazz Quartet (ミスター ジャズ カルテット)のライブを聴きに「銀座SWING」へ。
ドラマーの中澤剛さんをリーダーとする、ジャズを基盤としながら、クラシック音楽やフュージョンやポップスなどのオールジャンルの楽曲を華麗にアレンジしてお届けするグループですが、今回は、スペシャルゲストに、ジャズシンガー&フルーティストの益子麻奈さんを迎えて、一段と輝きを増していましたね♬
まずは、冒頭には、中沢剛さんから、自称三田村邦彦ですというMCにより、一気にオーディエンスの心を掴んだようで、
ピアニスト&アレンジャーは、隠れ松潤と紹介された遠藤征志さん
ヴィブラフォンは、ジャズ界の番長哀川翔こと、宅間善之さん
ウッドベースは、若い頃の大江千里さんという自己紹介で大受けとなった山本裕之さん
皆さん、ジャズ界で人気と実力を兼ね備えた芸能人なのに、そこに、テレビや映画でお馴染みの人たちとキャラを被せた手法に感心しました。
もちろん、演奏は申し分なく、誰もが知っているスタンダードナンバーが、煌めく流麗なアレンジで披露されて、老舗のジャズレストランに相応しい楽曲となっていました。
実は、ゲストシンガー&フルーティストの益子麻奈さんを始め、中沢剛さんと遠藤征志さんと宅間善之さんは、「キスキャツ=Kiss the Cats」のメンバーでもあり、今回のメンバーでの演奏は、“大人の事情”という面もありますが、それはそれで、我々観客も立派な大人ですので(笑)、その辺りの事情をおおいに楽しませてもらいました。
そして、特に、益子麻奈さんがヴォーカルとして加わった
「ジョイフル・ジョイフル」(ベートーヴェンの交響曲「第九番」の第四楽章をイントロにした、ゴスペル調の歌曲)と、
アンコールの「When a Child Is Born」の日本語の歌詞による歌唱が心を揺さぶられました♬
原曲は、「哀しみのソレアード」の邦題で知られる“Soleado”(ソレアード)は、イタリアの音楽グループ「ダニエル・センタクルツ・アンサンブル(Daniel Sentacruz Ensemble)」が1974年に発表した楽曲(歌詞なし)。
とのことですが、さらに、元歌は、14世紀頃にまで遡れるそうです。
英語のタイトル“When a Child is Born”という歌は、 アメリカの歌手ジョニーマティス(John Royce Mathis)によるクリスマスソングで、イエス・キリストの生誕を祝した歌だったそうですが、今回、日本語の歌詞で歌った内容は、女性が、これが最後の恋であることを覚悟しながらその運命に立ち向かっていく心境を歌っている、非常にレアでエモーショナルな作詞によるものでしたね。
そして、これをアンコールで歌われたMana Mashiko さんに教えていただいたのですが、「哀しみのソレアード」という曲は、元歌には歌詞がないインスト曲だったようで、イエス・キリストの誕生を祝うクリスマスソングだったり、別れの歌として歌われるものも多い中、
今回歌われたのは、「哀しみのソレアード〜最後の恋」という、最後の恋という副題が付いた、クミコさんの、シャンソンのスタイルでの歌曲をゴスペル調にアレンジされたものでしたね。
たぶん、悲恋や秘められた恋であり、決して成就はしないであろうこの恋に対して、それでも私はこの恋に立ち向かっていくわという、強い決意を自分自身に対して投げ掛けて奮い立たせようとしている歌であると私は感じました。
これ以降、MJQとキスキャツのライブは各地で開催されますので、そちらも楽しみにしたいと思います♥
7/8(土) 町田「まほろ座」 Kiss the Cats
7/28(金) 代々木[NARU(ナル)」Mr. Jazz Quartet
8/3(木)中目黒「楽屋」Kiss the Cats
8/6(日)夜・希望ヶ丘「CASK(カスク)」Mr. Jazz Quartet
8/15(火)神田「Lydian(リディアン)」Mr. Jazz Quartet