見出し画像

空中都市は実現したか?

先日、千葉市の多目的イベントスペース「千葉アートサロン」で、改めて千葉の魅力を再認識しましたが、

これも、千葉の隠れた魅力だそうで、奇跡のモノレールの空中交差集合のワンショットだそうです。

https://m.facebook.com/story.php?story_fbid=287156070369852&id=100072263835872


これで思い出しましたが、NHKの子供向け人形劇で、アポロ11号が月面着陸した1969年〜1970年にかけて1年だけ放映された、『空中都市008』というのがあったのです。

設定された時期は、この時点では近未来の二十一世紀で、人類は月に旅行ができるくらい科学技術が発展して、テレビ電話やエアカーが空を飛び交い、高速道路のような空中都市に住居が建設されて、いろんな暮らしが展開されるお話でしたね。

『空中都市008』(くうちゅうとしゼロゼロエイト)は、小松左京のSF児童文学。

副題は『アオゾラ市のものがたり』。

また、それを原作とするNHKの人形劇番組。

1968年に『月刊PTA』(産経新聞発行)に連載が開始され、1969年に刊行された。

●概要

科学技術の発達した21世紀における星夫くん、月子ちゃん達の登場人物の「アオゾラ市」での生活を舞台に、都市生活基盤や、交通手段、宇宙旅行など知恵と希望にあふれた未来像を描いている(管理コンピュータのダウンによる都市機能の混乱など、そうでないエピソードもある)。

いくつかのエピソードに章立てされた短編形式のストーリーで、各話の章末には科学考証の元となった(当時の)最先端の科学・技術についての解説が付録として付いている。

登場する科学技術の中には、現代の目で見ても実現が程遠いものや非現実的といえるもの(エアカー及び全自動運転、宇宙旅行)も含まれるが、中には驚くほど現代の技術を言い当てているものもあり興味深い。

例えばテレビ受像回路付き携帯電話、ニュース配信、環境技術の進歩、自動通訳機などである。

一時期、ノーベル賞受賞者の田中耕一の愛読書として話題となった。

2010年10月に、iPad用マルチメディア電子書籍としても発売。

声優や音楽を多用した「オーディオビジュアルノベル」形式で(株)オフィスエランにより企画開発される。

原作者である小松左京の新録オリジナルボイスメッセージも作中に収録している。

テーマ曲歌唱は、後述の人形劇版と同じ中山千夏による歌唱(新曲)。
題名の「008」は、国際ダイヤル通話における日本の識別番号を頂いたもの(実際には0081となった)。

(中略)

人形劇『空中都市008』

NHKで連続人形劇としてテレビドラマ化された。

一つの話は原則として一週間単位で、原作のエピソード以外に、多数の書き下ろしがある。

前作『ひょっこりひょうたん島』が突然打ち切りになったため制作が早まった。

制作の背景には同じくNHKで放送されていた『サンダーバード』の影響があったとされる。

物語の時代は放送時から約30年後の21世紀初頭に設定されていた。

視聴者からのアイデア(未来で実現する機械を公募して)を元に話を作ったこともあった。

視聴者から寄せられた未来のアイデアは、物語の中に星夫たちの発明などとして登場したが、所長らが「この発明は、30年前に○○さんがすでに考えていたんだよ」といって、視聴者からのアイデア画を見せたりするといった趣向で、番組をより身近にすると言う工夫がなされた。

舞台は空中都市008だけではなく、海底都市や火星探検、月基地の話などもあった。

時あたかもアポロ11号月面着陸の年であり、そのことがストーリーに反映されている。

たとえば、静かの海に残された月着陸船イーグルの基部を見に行くくだりなどである。

1970年1月1日、正月特番として「北極圏SOS」が放映された。

大野ゆたかによって、月刊誌『ぼくら』にコミカライズ版が連載された。

前作『ひょっこりひょうたん島』と比べ子供には理解しづらい話になったこともあり、わずか1年間で終了となった。

本編は一切現存せず、フィルム制作の「北極圏SOS」が唯一現存する映像である(「北極圏SOS」は、日本全国各地のNHKアーカイブス施設にて視聴可能)。

ビデオテープ(2インチVTR)は非常に高価で大型であり、収録された映像は放送終了後に消去されて他の番組に使い回されていたため、映像が見つかる可能性は低い。

※※※

とのことですが、NHKさんも、アーカイブス映像を“発掘”して、その再現を見せてくれていますね。


https://www2.nhk.or.jp/archives/articles/?id=C0010648

ところで、

「登場する科学技術の中には、現代の目で見ても実現が程遠いものや非現実的といえるもの(エアカー及び全自動運転、宇宙旅行)も含まれるが」

と、Wikipediaでは、「実現が程遠いものや非現実的」と記述されていたものが、最近では、

既に実現していたり(エアカーは、大きなドローンとして人間が乗れるものが発表されていますし、自動運転のクルマは既に販売が開始されています)、
お金さえ出せば十分に可能になった(宇宙旅行も、大金持ちならば、宇宙ステーションには滞在できるようになりましたし、月旅行も、間もなく行けるようになるでしょう)ように、

ジュール・ヴェルヌの名言「人間が想像できることは、人間が必ず実現できる」は、まさに正鵠を射ていたといえるでしょうね。


なお、“ディープ千葉”と呼ばれる千葉市は、近未来的な構想を現実化したモノレールが特徴といえますが、一方で、総武線で東京の都心を越えて、さらに“ディープ東京”といえる立川市まで辿り着くと、再び、近未来的な都市計画に基づくアーバンエリアを体験することができます。

「立川グリーンスプリングス」という地区に、私も3年前に出かけたことがあります。

https://m.facebook.com/story.php?story_fbid=4021475944548757&id=100000591726100

2020/10/24

本日の午後は、今年の4月にオープンしたばかりの立川のショッピングモール、グリーンスプリングスの屋外ステージで開催された、ボサノヴァのライブへ。

たくさんのお子さん連れのファミリーがショッピングモール内の公園の中を自由気ままに遊ぶ様子を見て、未来を担うべき人たちが、たくさんふれあい、また音楽のある暮らしを楽しめる環境がずっと続くようにと願いました。

このロケーションだと、新たなファミリー層に、ボサノヴァやブラジル音楽の楽しさをアピールできたのではないかと思います。

そして、この風景を観て、遥か昔、1970年代に空想した、二十一世紀の未来都市が、やっと目の前に現れた感慨に耽りました。

当時の午後6時に、NHKの人形劇(かつては『チロリン村とクルミの木』や『ひょっこりひょうたん島』や、後番組として『ネコジャラ市の11人』や『新・八犬伝』などの人形劇が伝統的に放映されていた放送枠)で『空中都市008』という、二十一世紀を舞台とした番組が1年間だけ放映され(時代的に早過ぎたという評価で、少々不人気で事実上の打ち切り。私は割と好きだったのですが…)、

いわゆる、テレビ電話や人工的な公園、近代的なビル群を“エアカー”なる、現代のドローンのようなビークルが大型化して人を乗せて走り回れる高速道路網が張り巡らされ、さらには空中を走るモノレールなどの近未来の“夢の技術”に溢れた社会が描かれていたSFドラマだったのですが、

現実の二十一世紀は、そのような派手派手しい技術が、既に、かなり実用化されているのにもかかわらずあまり目立たず、その代わりにインターネットやスマホや電子マネーなど、確かに画期的ではあるが、見た目はそれほど派手には見えない技術が多かったように感じていましたが、

ここは、まさに私たちが半世紀前に思い描いた未来都市の風景がそのまま実現されているように感じられたのでした。

百聞は一見に如かず。


是非とも、そのロケーションを体感してみてください♪


立川グリーンスプリングス_モノレールが見えるカフェより
立川グリーンスプリングス_モノレールが見えるカフェより

https://www.facebook.com/100000591726100/videos/pcb.4021475944548757/4021475667882118
立川グリーンスプリングスモノレールが見えるカフェ動画1

https://www.facebook.com/100000591726100/videos/pcb.4021475944548757/4021475777882107
立川グリーンスプリングスモノレールが見えるカフェ動画2


この、第1回“フェスティバル的”なライブにより、ボサノヴァのスタンダードナンバーを、改めてじっくり聴き込んで、その奥深い魅力を再認識することができました。

そして、同好の士が一堂に会して一緒に応援することの楽しさを痛感しました。

また、個人的には、過去に二十一世紀の未来都市を訪れることを夢見た“青春プレイバック”のような、既視感に溢れた、ちょっと不思議な感覚を味わうことができましたね🎵😍🎵

最後に、1つだけ提言を。

このライブイベントのコンセプトは大変素晴らしかったのですが、唯一、天候に左右されるという“弱点”を抱えており、雨天中止を事前に予告していました。

もちろん天候を左右できるほど、二十一世紀になっても、私たちはそこまで科学が発達していませんし、その方がむしろ健全な地球との折り合いの付け方なのかもしれないとも思います。

現実的には、雨天の場合は施設内でのイベントスペースを確保するような“プランB”を用意しておく予算取りができるようになると、さらに素晴らしいと思いました。


#創作大賞2023

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?