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みぽりんが想い起こしてくれた、あの時のきらきらメモリーと、野望と欲望と挫折と絶望が交叉しただめだめメモリー

『波の数だけ抱きしめて』(なみのかずだけだきしめて)は、1991年に公開されたホイチョイ・プロダクションズ原作、中山美穂主演の日本映画。

バブル期に制作・企画されたホイチョイ・プロダクション三部作のひとつであり、1982年の神奈川県・湘南にあるミニFMを舞台とした若者の青春群像劇である。

モデルは、1983年に湘南に実在した海岸美化を訴えるために開局されたミニFMラジオ局「FM Banana」である(和歌山にある同名のコミュニティ放送とはまったくの無関係)。

作品公開前年の1990年、いわゆる湘南海岸一帯で開催されたSURF90に於けるイベント放送局のサーフ90エフエム「愛称:ジョーズFM、コールサイン:JOOZ-FM、周波数:76.3MHz」から、本作品中で76.3MHzが使用されている。

また、挿入歌としてJ.D.サウザーやネッド・ドヒニーなどのAORナンバーが使用された。


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サウンドトラック『波の数だけ抱きしめて』

ソニー・ミュージックエンタテインメントから1991年8月23日から発売された。

映画で流れる10曲をフィーチャーしている。

品番 SRCS5566

J.D.サウザー / ユア・オンリー・ロンリー
TOTO / ロザーナ
バーティ・ヒギンズ (en:Bertie Higgins) / キー・ラーゴ
ネッド・ドヒニー (en:Ned Doheny) / 愛を求めて
ジョージ・デューク (George Duke) / シャイン・オン
ジェームズ・テイラー & J.D.サウザー / 憶い出の町
シェリル・リン (Cheryl Lynn) / イン・ザ・ナイト
カーラ・ボノフ (en:Karla Bonoff) / パーソナリィ
ラリー・リー (en:The Ozark Mountain Daredevils) / ロンリー・フリーウェイ
バーティ・ヒギンズ / カサブランカ

サントラ再発売
2010年にはサントラが再発売され(SICP2748)、1991年盤には収録されていなかったジョン・オバニオンの「僕のラヴ・ソング」やカラパナの楽曲、Kiwi-FMのジングルもボーナストラックとして収録されている。

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このことから洋楽の使用許諾がなかなか得られなかったため、本作品は長らくDVD・BD化はされなかった。

登場人物の役名のうち、小杉正明と芹沢良明は、ホイチョイ・プロダクションのメンバーの名前を採用している(前者は『私をスキーに連れてって』でも用いられている役名)。

登場人物・キャスト
田中真理子 - 中山美穂
都内のミッション系大学に通う女子大生。茅ヶ崎のサーフショップで小杉、裕子、芹沢とともにバイトしている。大手商社のロサンゼルス支店に赴任している両親の元へ引っ越そうとしている。

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この映画のロードショウ公開当時、私は、吉祥寺駅すぐソバの「吉祥寺オデヲン」で観ました。

『波の数だけ〜』というタイトルに惹かれて、いつものホイチョイ映画ファン以外の観客がたくさん詰め掛けたのに驚かされました。

どうも、タイトルからして、その頃に流行っていた『ビッグ・ウェンズデー』のような、青春サーフィン映画だと思ってしまった、現役サーファー&元サーファー&丘サーファーまでもが家族連れでやって来たのでした。

なんか、ポップコーンや飲み物まで撒き散らしワイワイガヤガヤ^^;

結局、この映画では、ミニFM局を開設しようとして奮闘する若者たちの姿を描いたのが主体だったので、サーフィンをやるシーンは、主人公たちの“敵役”を演じた別所哲也さんが、ぽちゃぽちゃした東京湾の波間をサーフィンボードを浮かべてぷかぷかするだけ^^;

勇壮なサーフィンシーンを期待していたサーファー・オーディエンスたちからは、「何〜だ!」という失望の声を残しながら、ポップコーンとドリンク類の残骸とともに去って行きました…。

一方、主人公の女子大生を演じたミポリンは、1980年代ファッションに身を包み、ヘアスタイルもまさにその当時を忠実に再現していて、

私の、もう二度と再現できない当時のきらきらメモリーと、野望や欲望や挫折や絶望が交叉した、だめだめメモリーを想い起こすに十分なほど、1人輝いていました。

彼女のご冥福を心からお祈り致します


ストーリーは、湘南ロコの主人公が、葉山に住む幼馴染みの女子大生に対して、なかなか告白できないうちに、東京の広告マンが都会の魅力をアピールして、トンビに油揚げをさらわれそうになり、激しい恋の鞘当てが展開されるが、

最終的には同士討ちとなり、さらなるトンビに油揚げをさらわれる結果となる、苦い結末が身に摘まされた話でしたね。

――中山美穂さんがレコードをかけるブースに、いつも海が映っているのが印象的です。

波を何度も映したかったというのは、たしかにありますね。
今だったらガラスに映る波なんて、CG処理で済ませるじゃないですか。
この当時は、まだコンピュータ・グラフィックスなんてないから、波が映る角度にガラスをはめたり、美術の方がすごく凝ってやってくださって、映り込みを自然に撮っているんです。

――オープニングとエンディングの結婚式のシーンで、なぜ中山美穂さんがずいぶん年上の男性と結婚しているのかも不思議だったんですけれど。

ブレッド&バターの岩沢二弓さんのことですね。
茅ヶ崎出身の湘南を代表するミュージシャンだからこそ、意味があるんです。
それから、よくあんなおじさんと、って言われますけれども、オードリー・ヘップバーンの役どころを見ればわかります。
彼女は、ほとんど年上のおじさんとくっついているんですよ。
『昼下りの情事』のゲイリー・クーパーも『麗しのサブリナ』でのハンフリー・ボガードも20歳以上年上だし、『ローマの休日』のグレゴリー・ペックだって相当離れていますよね。
いい女っていうのはだいたい、強かにお金持ちのおじさんと結婚するわけですよ。

逆に男はいつまでも引きずっている。
しかし、織田くんは本当にこんな情けない役をよくやってくれたなあって思いますね。
たしかに情けない男の芝居は上手いんですよね。



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