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セルジュ・ゲンズ(ス)ブールの裏表

パール兄弟で知られるサエキけんぞうさんが、1993年から開催されてきた「ゲンズブールナイト」が、コロナ禍でのブランクを乗り越えて、12月1日(金)に、新宿LOFTにて、賑々しく催されました。

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セルジュ・ゲンズブールに因んだアーティストが一堂に会したイベントでしたね。

知り合いのミュージシャンとして出演したのは、フレンチヴァイオリニスト&シンガーのレイナ・キタダさんと、アコーディオニストの田ノ岡三郎さんがデュオで、フランスのミュゼットと呼ばれる音楽を奏でる、AMO=Authentic Midget Orchestra=オーセンティック・ミュゼット・オーケストラの素晴らしいステージでの歌と演奏に感服しました。

どこをとっても、本物=オーセンティックなミュゼット・オーケストラのスタイルを貫き通しましたね。

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Reina Kitada さんからすれば、前回は別々に出演したので、今回、AMOとして初出演したゲンズブールナイトとしては少々真面目過ぎると謙遜されていましたが、Reinaさんと田ノ岡三郎さんがコンビを組んでいる時は、オーセンティックなミュゼットのスタイルでいいのではないでしょうか。

ミュゼットがフランスの“路地裏”の音楽ならば、世間から見れば十分に裏だったはずなのに、ゲンズブールの世界に入り込むと、何故か再び表に裏返ってしまったのが面白かったです。

表があれば裏もある。

基本的には、セルジュ・ゲンズブールの裏を目一杯露出させて催されたイベントでしたね。

さて、セルジュ(たぶん、彼の出自であるロシア風人名セルゲイのフランス風の呼び名を芸名としたのでしょう)が、どういう人物であり、どういったものを遺したのかは、Wikipediaレベルでも十分に知ることができると思います。

まあ、一言でいえば、人間の露悪的な部分を曝け出すことで世間を騒がせつつ、しかし、多くの目利きを保持する“民草”に快哉を叫ばせた人物といえましょうか。

今回は、高校の1学年先輩と同級生とともにライブに参加しましたが、実は、主催者のサエキけんぞうさんが、1学年後輩に当たるので、三二一、ダーッ!と、図らずも揃い踏みが実現しました(笑)。

それにしても、サエキけんぞうさんの感覚が若いなとみんなで感心していました。

聴けば、このゲンズブールナイトは、1993年から開催されていて、ゲンズブールが亡くなったのが1991年ということは、最初は追悼の想いを込めて始められたのでしょうね。

私としては、フランス、いやゲンズブール(本場ではゲンスブール?)的な表と、特に裏=彼が世間に対する常識や既成概念を破壊しようとした姿=成り切りボーイズ&ガールズ(時には、Jバーキンであったり、Fアルディであったり、Fギャルであったり、Bバルドーであったり、或いはリタ・マーリー←「コーヒー色が好き」であったり)も見れた、興味深いイベントでしたね。

最後は、出演者全員がステージに上がり、まさにゲンズブールナイトの凄まじいカオスが展開されました。

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