見出し画像

【毒親】戸籍を分けました【本籍地は好きな場所を選んでみた】

こんにちは、れいなです。

私は独身なので実家の戸籍に入っていました。
本日、戸籍を分けました。
「分籍(ぶんせき)」と呼ぶそうです。
私1人だけの戸籍になりました。

(↑分籍が終わりましたよ、という証明書。分籍する人は少ないらしく、手書き↑)

初めて分籍したいと思ったのはいつ頃?

ぼんやりでも分籍したいと思ったのは、
実家にいた頃かもしれません。
小学生の頃、
「本籍はおばあちゃんち(本家)だよ」と聞かされ、
家を継ぐ・守るように言われていました。
本籍というのは自分にとって「実家から逃れられない宿命」に思えました。
「本籍を変えられる」という発想は無かったけれど、
「抜け出したいけど無理だろうなあ」という絶望感がありました。

大学進学と同時に1人暮らしを始めたとき、開放感が大きく、
「戸籍を変えたい!」と強く思ったのです。
この頃、すでに被虐待の診断が出ていましたから、
虐待についてネットや本で調べ始めていました。
戸籍を変えられる、という知識はそこで得たのかもしれません。とはいえ「在学中は戸籍を変えることが大学に知られてしまうかもしれない(そうしたら面倒だと思われたり、大学に居づらくなるだろう)」と思い込みがあり、怖がっていました。
「分籍するには時期が早い」と思っていました。
一生出られないかもと思っていた実家と多少距離ができたことで、更なる自由を求めて大学を辞めようとしましたが、親からの強い引き留めがありました。それが診断後初めて親から謝られるという経験だったので、応じることにしました。また信頼していた大学の先生から私へ「絶対に、親子というものは和解できる!」という説得もありました(7年経った私の結論:夢のように良い関係にはなれないが、努力したので悔いはない)。

どうして今分籍したの?

その大学入学時から、7年が経ちました。
大学のときよりも更に実家から離れた場所に暮らしています。いくつかの条件がそろったと思っています。

・自分が1人暮らしをしながら働いて生活していけること
・どうして分籍するのか考え切ったこと(親に対する当てつけなのか、と悩みましたが、そうではないという結論に達しました)
・分籍で何が良いのか、何が悪いのか、少しでも調べたこと
・同じ毒親育ちで分籍経験者の話をネットで読んだり、直接聞けたこと

分籍して良かったこと

私は本家を守らなきゃという重い気持ちがずっとありました。300年続く家を途絶えさせてはならないと、いつかは、やはり本家に戻っていくのだ、結局は人生を本家の存続のために使わなければ、と思っていました。それは毎日、いつでも繰り返される思いでした。例えば店で洋服を買うときでも食べ物を選ぶときでも、いつでもモヤのように覆いかぶさっていました。それはかなり減らせていたのですが、分籍の際、自分の本籍地を選べるので、思い切って全く違う場所を選んでみました。

(↑とにかく天気の良い分籍日でした↑)

「戸籍」がある国とは、日本・韓国・台湾くらいのようです。私の彼氏の母国カナダでは、「本籍」という欄がありません。
現在、人々は色んな場所を「本籍」として選択しています。
沖ノ鳥島、甲子園球場などなど思い出の場所を選ぶ人がいるようです。普段の生活や手続きで記入することはほぼありませんが、実は、自分が生きていく気持ちに影響するのでしょう。
私も思い切って新しい場所を選びました。
大阪にある清々しい公園にしました。池も大きな樹木も遊具も神社もあります。鳥たちが集まります(けっこう人間に近い場所に来る)。沢山の人が集まり、イベントを開いたり屋台が並んだりする明るい場所です。
これから私が本籍に思いを馳せるとき、本籍地が栄えるように思ったとき、それは本家の存続ではなく、あの自然や人々の笑顔や健康を思い出すのです。

(↑分籍後、挨拶のためお参りに行きました↑)

分籍することのデメリット??

分籍する際、区役所の職員さんが「もう元の戸籍に戻せないですが宜しいですか?」と3人が声をかけてきました。
「はい」、「大丈夫です」と答え、最後のかたには「はい、考えてきましたので」と答えました。
今後戸籍を戻せないなんて、言い方は悪いかもしれないけれど、すごい断捨離だと思いました(無いと思いますがどうしても戻そうとするなら、血縁だけれど養子縁組という形になるのでしょうか?)。
分籍したとはいえ、私の住所が今後変わったとき、私の親や兄弟は調べられるようです。一親までは可能だとかネットで読みました。完全に縁を切れなくても、こちらが距離を置きたいという姿勢は示せていると思います。私も親兄弟もお互いに対し、「いつかは寄り掛かろう」という期待が減らせて、前よりもそれぞれ自分の人生に集中できるのではないでしょうか。

分籍するときのアドバイス

元々の本籍のある地方自治体から戸籍謄本を取り寄せる必要があります。私は郵送で頼みました。
大阪市のホームページでは「戸籍全部事項証明書」を取り寄せること、と書いてありますが、私の本籍があるH市の職員さんが「『戸籍全部事項証明書』は結婚ではないと発行していません、戸籍謄本の方が良いのではないでしょうか?」と連絡をくれました。
大阪市の区役所に問い合わせたところ、確かに戸籍謄本の方が情報が多くスタンダードらしいので戸籍謄本を取り寄せました。ただし値段が100円上がるので定額小為替を追加で郵送したため、時間がかかりました。
最初から戸籍謄本を取り寄せたほうが良いかもしれません。

とりあえず、これはやはり自分の人生なのだという気持ちになりました(今日、今後の人生の目標を練りました)。分籍で新しい本籍を選んだこと、自分との結婚のような気持ちにもなりました。お祝いに、ちょっと高いかき氷を食べました。

追記:パスポートの変更申請が必要になります

本籍を異なる都道府県に変更した場合、すでに持っているパスポートがあれば手続きが必要です。

「記載事項変更申請」と言い、手数料6,000円や書類が必要です。私の場合は本籍を大阪府に移したので必要です。すでに持っているパスポートの残存有効期間によっては、「訂正新規申請」の方が割安になる場合もあるそうです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?