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月を形成した「ジャイアントインパクト」が地球のプレートテクトニクスを起動した!?

日本が地震国となった原因は、巡り巡って「月形成」まで遡れるようです。

いまから45億年前、原始地球に火星サイズの惑星「テイア」が衝突するジャイアントインパクトが発生しました。

米国のカリフォルニア工科大学(Caltech)で行われた研究によって、このとき惑星「テイア」の残骸が地球の地下深くまで潜り込んでしまった反動で、地球の内部から巨大な溶岩の上昇流(プルーム)が発生し、最初のプレートテクトニクスが開始されたと発表。

研究結果が正しければ「宇宙に浮かぶ月」と「地球の大地を構成するプレート」、その両方の起源を一度に説明する画期的なものとなります。

研究内容の詳細は2023年3月13日に『第54回 月惑星科学会議』にて発表されました。


参考文献

元論文
GIANT IMPACT ORIGIN FOR THE LARGE LOW SHEAR VELOCITY PROVINCES.
https://www.hou.usra.edu/meetings/lpsc2021/pdf/1980.pdf

A GIANT IMPACT ORIGIN FOR THE FIRST SUBDUCTION ON EARTH
https://www.hou.usra.edu/meetings/lpsc2023/pdf/2723.pdf


ライター:川勝 康弘(Yasuhiro Kawakatsu)
ナゾロジー副編集長。 大学で研究生活を送ること10年と少し。 小説家としての活動履歴あり。 専門は生物学ですが、量子力学・社会学・医学・薬学なども担当します。 日々の記事作成は可能な限り、一次資料たる論文を元にするよう心がけています。 夢は最新科学をまとめて小学生用に本にすること。

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