類人猿と宇宙人と電磁波の話
人類の祖先といわれる霊長類が出現したのは6500万年前と言われている。
霊長類は人類の祖先とは言われつつも、今現在の人類へつながる進化の過程は謎に包まれているそうだ。
私が見た景色を記していくことで、なにかしら、未来につながることを願いつつ書いていこうと思う。
私が見た人類の祖先たる,類人猿と宇宙存在の一場面は、仄暗い闇の中、横一列に並んで小走りに進む直立歩行の類人猿たちと、その横をゆったりと進む巨人の姿だった。
その巨人は実態というより投影された映像のように白く半透明で、クラゲのようなゆったりとしたリズムで横揺れしながら、類人猿たちの横を歩いていく。
その姿は、ジブリ作品の天空の城ラピュタに出てくる巨神兵に、どこか似ている。
類人猿の背丈は彼らの膝あたりまでしかなく、ともすると簡単に踏みつけられそうに見える。しかしながら、類人猿たちは、巨人の方を見ることも騒ぐこともない。およそ視界に入っていない様子に見える。
おそらく、巨人たちは、猿たちには見えないのだろう。
月もない暗い空、しかし地上は明るい。もちろん類人猿の時代に街灯などはなく、まだ火を手にするにも早いはず、その違和感に気がつくと、彼らの周りに浮かぶ光る球体が目に止まる。
その球体は、巨人のまわりを光の帯を描くように飛び回っている。目を凝らすと、同じように光りつつ飛び回る球体がいくつも地上に浮かんでいるのが見えた。
むしろ、光る球体こそが本体であり、揺れる巨人たちは、ただの投影映像なのかもしれない。
ゆらゆらと歩く巨人が、そのながい腕を少し持ち上げて、指で地上を指し示すと、光る球体からまるで腕のように飛び出した光が、雷が落ちるように、類人猿たちの頭を直撃し、足へと抜ける。
すると、類人猿たちは一斉に腰をかがめ、指先を土を掘り、何かを埋める動作を行う。
類人猿たちが立ち上がると、その一連の動作を見守っていた巨人は、再び歩き出す。
類人猿たちもまた、同じように歩き始めた。
きっと彼らは、何かの種を地上に埋める作業をしている。
そして、その作業は繰り返されるうちに、どんどんなめらかになっていった。
これは、私が見た創世記の地球の話。