オーヴェルニュ 東海ステークス「4連勝で一気にGI取りか!?」

こんにちは競馬解雇です。
いつも読んでいただきありがとうございます。

様々な予想ファクターは良質なタイム分析の上に成り立つ!
「まずはタイムを分析からやろうぜ!」
をコンセプトに記事を書いています。


=余談=


告知です!年末にyoutube始めました
「めちゃくちゃ暇過ぎて後は寝るしか手が無いけど、まだ寝る時間じゃない!」なんて時などあれば見てください。
内容はここに書いてあるのとほぼ同じ内容ですが、音声もたまにも良いんじゃないですか?笑


それでは本編をどうぞ。


〇まず過去5年の平均タイムとの比較を行います。


東海Sの平均タイム(良馬場のみ)
全体時計    1.51.7
上り3ハロン  36.9

オーヴェルニュのタイム
全体時計    1.49.2
上り3ハロン  37.8

単純比較した場合
時計はかなり早いです。
当然雨の影響でダートの状態が早かったからですね。
ただし大事なのはただ早かったことを知っているだけでは無く、どれだけ早かったかを知ることです。


では詳細にタイム分析を行っていきましょう。
(以下、毎度の計算。必要のない方は途中を飛ばしてください。)


【東海S分析】

~血統~
オーヴェルニュ
父 スマートファルコン
母 ギュイエンヌ 母父 タニノギムレット

トランセンドやエスポワールシチーなどが当時中央でバリバリやっていて、スマートファルコンは地方で賞金稼ぎしてるってイメージでしたが、産駒の重賞制覇はこちらに軍配が上がりました。
まぁ単純に産駒数が違うのもあるんですが。




~馬場傾向・タイム分析~

※分析方法は以下の手順で実施

①過去5年の平均勝ち時計とのタイム差を計算
 (クラス平均1.00.0で決勝タイム59.0なら1秒がタイム差)
②比較したタイム差を100m単位で算出
 (レースが1000mだった場合、100mあたり-0.1のタイム差)
③各レースのタイム差(100m)の平均値を算出
 (他のレースの分析結果が-0.1、-0.2、±0の場合-0.1が平均値)
④平均値を分析レースの距離で計算
 (1600mのレースを分析する場合、-0.1×16=-1.6秒)
⑤計算結果をクラス平均値に入力
 (クラス平均が1.36.0の時-1.6を入力=1.34.4)
⑥実際の走破タイムとの差を比較する
 (分析レースのタイムが1.33.0ならば想定より1.4早いとなる)

①~③で当日の馬場傾向を算出します。
これにより当日が時計がかかる馬場なのか早い馬場なのかがわかります。
④~⑥で馬場差を加味した上で、実際の走破時計を分析します。


〇当日の馬場傾向

当日は新馬戦と該当レースを除き5鞍のダート戦の実施があった。

各ダートレースの内容が以下の通り。

1R 3歳未勝利   1900m 
  全体タイム    (1.59.4・2.02.7) -3.3
  上がり3ハロン  (36.4・38.5)-2.1
2R 歳未勝利   1400m 
  全体タイム    (1.24.7・1.26.5) -1.8
  上がり3ハロン  (37.7・38.4) -0.7
4R 3歳1勝    1800m 
  全体タイム    (1.51.3・1.54.2) -2.9
  上がり3ハロン  (38.0・38.5) -0.5
7R 
歳以上1勝   1800m
  全体タイム    (1.51.8・1.53.8) -2.0
  上がり3ハロン  (37.8・37.9) -0.1
8R 歳以上2勝  1900m 
  全体タイム    (1.58.4・1.59.7) -1.3
  上がり3ハロン  (35.8・38.2) -2.4

 
※()内は(実際のタイム・クラス平均)、()の右はタイム差
※クラス平均は2016年以降の同クラス同時期良馬場平均
※準メイン1200mはサンプル無のため計算外


〇レースのタイム差を100m辺りで計算

全体(-0.17、-0.13、-0.16、-0.11、-0.07)
全体の平均(-0.128)・・・①
全体時計の傾向=かなりはやい

上がり(-0.35、-0.117、-0.083、-0.017、-0.4)
上りの平均(-0.193)・・・②
上り時計の傾向=
かなりはやい

以下を参照

画像1

〇①、②を距離1800mで計算

(全体  18×-0.128    )=-2.3・・・③
(上がり  6×-0.193   )=-1.2・・・④

(※切り上げ下げの関係から多少の誤差はお許しください。)



〇東海Sの平均勝ち時計

平均全体 1.51.7・・・⑤
平均上り 36.9・・・⑥ 
(※平均は2016年以降良馬場開催)


〇③、④を過去5年の同クラス平均勝ち時計⑤、⑥に入力

全体想定タイム
1.51.7-2.3=1.49.4
上り想定タイム
36.9-1.2=35.7
  

〇オーヴェルニュの走破タイム

全体    1.49.2
上り    37.8   


〇以上よりオーヴェルニュのタイムは

全体→ 想定より「-0.2秒」
上り→ 想定より「+2.1秒」


~参考データ~
〇ラップ(逃げ馬連対時は最重要視)

12.7 - 10.9 - 11.8 - 12.2 - 11.7 - 12.1 - 12.7 - 12.2 - 12.9
12.7 - 23.6 - 35.4 - 47.6 - 59.3 - 71.4 - 84.1 - 96.3 - 109.2


〇複勝圏内馬4角位置(出走12頭)
1着馬 2
2着馬 6
3着馬 8


~考察~
 全体時計が想定を上回ったことには一定の評価をする。ただし、中京の高速馬場は以前も完勝したように条件的に合っていた部分も少しはあると思う。
 気になるのは上りの時計。確かに前が飛ばしていたが結果的に走破タイムは想定より0.2秒早いだけ。それで上りが+2.1秒というのは評価的には高くないと思う。馬場状態が加味された上で、本当に前がかなりのハイペースで行ってたのであれば、全体時計がもう少し早くても良かったように思える。
 結果、考えられる結論はこれだ。
 先行馬、差し馬共にレベルの高い馬が居なかったため、オーヴェルニュの内容で勝てた。

 この馬の良さは無難な先行からの器用なレース運びだと思う。今回、川田も馬の持ち味をしっかり出して力試ししたら勝てちゃったって感じじゃないだろうか。前から最後しぶとく伸ばすのは川田の得意な騎乗だと私は思っているので、馬と騎手の相性は良かったのではないか。
 次走はフェブラリーSのメンバーによるだろう。地方巡業等の関係で小粒のメンバーになれば器用なレース運びが生きてくるかもしれない。ただ、基本的に東京は決め手が欲しい競馬場なので、この馬には向く条件ではないと思う。それは今回の上り+2.1から想像する。



~おわりに~
このように競馬解雇では、毎週気になった馬のレース分析をしています。


血統、パドック、馬体、展開読み、ローテーション等その他諸々多くの予想ファクターは、その時々の条件で大きくその信頼度を変化させます。
ただし「時計(タイム)」、これはただの結果でしかないので、その中身には揺るぎない事実しかありません。

未来を「想像する」ファクターを使う事前段階として、必ず時計(タイム)の評価は必須となりますので、ここを疎かにすることは絶対にできません。
だって、どこまで行こうが競馬はタイム競争の範疇を超えることはありませんから。

はい、今回も痒い所に手が届く内容になっていれば幸いです。

良ければまた読んでください。それではまた。

※競馬解雇は予想屋ではありません。 

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