0427
この2日間の疲れだろうか
久々にやわらかな陽光が降り注いだせいだろうか
今朝はゆらゆらと甘美な夢だった
目覚めたわたしは自分自身に驚き…照れてしまった…
廃墟の部屋のような暗闇の中
不意に稲光がして眩い裸体が浮き上がった
離れた窓からは湿った風が流れ込み
レースのカーテンがゆるやかに波打っている
… 誰だろう …?
わたしはその姿を確かめたいが沈んだ身体は動かない
暗闇の中に重い指先を伸ばすとまた稲光が走り
眩い白い肌はすぐ目の前にあった…
肌は雨に濡れたのだろうか…汗だろうか…
小さな雫がキラキラと輝き
窓にあったはずのレースのカーテンで
まるで繭のように包まれていた…
わたしは顔にかかったレースの端をそっとめくり
顔を覗き込んだ
しかし…まるでフィルターをかけたように顔はぼやけ
その中に赤い唇だけが何かを伝えるように微かに開いている…
わたしはその言葉を聞き取るように
指先を唇の中に…そっと…挿し入れた…
その様子をもう一人の私はじっと眺めている…
見上げると霧に覆われたような乳白な空に蜘蛛の巣がかかっていた
ただ蜘蛛の姿はなく薄桃色の一片の花弁だけが銀色の糸に捕まっている
眼下のわたしは蜘蛛になったのだろうか…
わたしは指先から流れ出る銀色の糸で
白い肌をくるみそっと抱きしめた
もう一人の私にはその二人の姿が
まるでアルファベットのGがCを包み込むように見えた…
わたしはGの真ん中の切先をCの中にゆっくり挿し入れる…
微かに漏れる甘い息遣い…
粘膜を通して感じる彼女の潤ったぬくもり…
切先を中心に闇の中に広がる快感…
わたしも彼女もその波の中に浮遊している…
やがてお互いの身体はドロドロと溶け合い
肉の塊になり呼吸するように静かに波打っていた…
そしてその周りでは小さな光の屑が眩いた…
わたしの中に生暖かな熱さが迸った…
その感覚に驚き目が醒め…わたしはそっと下着の中に指を入れてみた
…そうだ…わたしは副作用でもう射精はできなかった…
しかし…この歳になって…
美しい悪戯は
まだ…わたしと遊びたがるのか…
それはわたし自身も知らなかった…苦笑