20170723
あの日から7年を迎えた…
空気を一服ふかすために近くの海辺に散歩にでた
わたしのひなたぼっこする場所
この光と風と匂いはあなたとわたしのものだ…
いつかの時に
どこかで…
同じような美しさを感じて
あなたとともに心に留めおいたことを思い出す…
何時間居るのだろうか…
詩人が描きだしたようないくつかの雲
薔薇色と青色…
まるで蛍のような小さな星ひとつを薔薇色のなかに見つけた
もうじき昼は盲目になる…
魚が波間に跳ね上がり
ちらっと光った
まるで思い出が記憶の表面ににじみでるかのようだ…
散歩から戻り仕事が残っているというのに
久しぶりに花様年華を眺めながらベルヴェデールを流し込んだ
ドクター今日だけは許してくれ…
男は過ぎ去った年月を
思い起こす
埃で汚れた
ガラス越しに観るかのように
過去は見るだけで触れることはできない
見えるものはすべて
幻のように ぼんやりと...
このエンディングの言葉と
今にも水滴がこぼれ落ちそうな映像の美しさを…ふたたび
ただ、目にしたかっただけなのだ…
泪が垂れる
悲しいわけでも、淋しいわけでも、苦しいわけでもないのだ
ただ滲み溢れ…垂れ流れるのだ
窓の外に鴉が鳴く
小さな石が一個
ほんの ちょっとした大切な宝もの
あの小石に、ざわめき、微笑んでいた…
わたしはあなたの美しさに出会えた
あの日…
映画、ブエノスアイレスの冒頭
世界中の涙がもがき地の果てに吸い込まれそうな
音を失ったイグアスの瀑布
この曲が流れた
夜毎彼は泣いて泣いてばかりいたそうだ
何も食べずに死ぬまで彼女の名を呼び続け
恋焦がれて死んでしまったそうだ
住む人のいない家の開け放たれた戸のそばで
毎朝早く一羽の鳩が飛んできて哀しそうに鳴いている
あの鳩はきっと彼の魂にちがいない
鳩よ、お願いだ、そんなにくくるくくと鳴かないでおくれ
誰にも彼の愛がわかる筈がないのだから
[Cucurrucucu Paloma]
-- ブエノスアイレス:Happy Together - Wong Kar wai (1997)
すべての感覚を失ったようだ
風に舞う羽根さえ
わたしより軽くはない…
2011.07.23
13年前の今日…
同じ0723…
わたしにとっては「分け合う」ということが出来ない歌声の
そう…限りなく好きだったAmy Winehouseも亡くなった日だ…