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【対談】新入社員研修講師メンバーが語る、伸びる人のマインド

これまでの対談記事の中でもたびたび触れられてきた、ナビタイムジャパンの新入社員研修ですが、今回は視点を変えて「研修講師」を担当している社員3名に参加してもらい、研修の内容から講師たちの視点、成長が早い人たちに共通して見られる特徴などについて語ってもらいました。

【対談参加者】
t4ic : 2016年入社、新卒7年目。研修講師は5年目。「チーム開発研修」の担当。1つのモノを作り上げるのに必要な(研修中に学ぶ)すべての技術支援をしている。
おぎい : 2018年入社、新卒5年目。研修講師は3年目。「チーム開発研修」の担当。過去には、「プログラミング基礎研修」も担当していた。
ニワトリ : 2019年入社、新卒4年目。講師講師は3年目。2023年度は「プログラミング基礎研修」を担当予定。 過去には、「Androidアプリ開発」や「git」などの講師も経験。

聞き手 : 採用チーム(あ)

ナビタイムジャパンの新入社員研修

ー今日はお忙しい中集まっていただき、ありがとうございます。テーマは、みなさんが講師を務められている「新入社員研修」です。まずは、どのような内容なのか、まとめてご紹介いただけますか?

t4ic ナビタイムジャパンの新入社員研修は、4月~6月いっぱいまでの丸3ヶ月間、エンジニア・デザイナーで入社した同期全員が一緒に受ける形式で、大きく分けると、①職種や業務内容にかかわらず社会人の基礎になる「ヒューマンスキル・ビジネススキル」の研修と、②業務を進めていくために必要な専門スキルを身につける「テクニカルスキル」の研修の2つで構成されています。
 主に学生のみなさんが気になるのは「テクニカルスキル」の研修の中身だと思うのですが、以下のような内容から成っています。

  • プログラミング基礎

  • アプリ(スマートフォンアプリ、地図、ガイドナビゲーションなど)

  • Web

  • サーバ(クラウド、サーバレスに関する技術も含む)

  • 経路探索アルゴリズム

  • インフラ・ネットワーク

  • データ分析(BIツール、集計方法なども含む)

  • デザイン

※上記内容は2022年度の新入社員研修の内容であり、2023年度以降は変更になる可能性があります。

t4ic 最終的には、4~5名のチームで1つのプロダクトを作る、チーム開発の研修で仕上げとなります。基本的にはこの内容でどこのプロジェクトに配属されても大丈夫なように「基礎」を固めるのですが、配属先で必要な技術があれば、別途配属後にプロジェクトの先輩社員から学んでもらうことになります。

ーありがとうございます。基礎からスタートし、かなり内容も盛り沢山ですが、社内で扱う技術領域を一通り、幅広く学ぶことができる、ということ以外に、「ナビタイムジャパンっぽさ」はありますか?

ニワトリ 新入社員研修については全て内製化していて、研修プログラムを決めるのも、講師陣も、全て先輩社員が担当しています。他の企業に勤めている学生時代の友人の話を聞いても、ビジネスマナー研修を含めて全て内製化、はかなり珍しいのではないかと思います。

t4ic あとは、若手が講師を務めていることですかね。講師陣の多くは社会人2~4年目で、数年前に自身が新入社員研修を「受講する側」だった人たちです。それも意図があって、自身が研修を受け、その後実際の業務に入っていく中で気づいたこと、躓いたこと、その他さまざまなことが、そのまま次の研修をブラッシュアップしていく要素にできるので、あえて若手が研修講師をするようになっています。

ニワトリ 研修を受ける側からしても、年齢の近い先輩社員が担当してくれるので、相談や質問もフランクにできるというメリットを感じています。

t4ic 実は入社時はプログラミング未経験だったり、研修で苦戦していたり、というメンバーもいます。自分で乗り越えてきたからこそ、同じような後輩の気持ちが理解できるということもあると思いますし、相談しやすかったりするんじゃないかなと思います。

おぎい 研修の中身、ということだと「アルゴリズム研修」でしょうか。自分は学生時代情報工学の専攻で、研究分野でも扱っていたのですが、初学者も含む研修の中でこのレベルまでやるんだ、というのは少し驚きでした。また、研究と入社後に学んだことの違いで言うと、「実用性」の部分かなと思います。理論は大学でも学んで理解できていましたが、パフォーマンスのチューニングなどは、サービスとして動かすために必要なんだ、ということは入社後にきちんと理解ができたことです。

研修内容は毎年ブラッシュアップされてきている

ー別の対談でも出てきた話題ですが、大学で情報工学を学んでいたとしても、研修で新たに学ぶことはたくさんあるということですね。先ほど、「研修をブラッシュアップしていくために、若手が講師を務めている」というお話がありましたが、例えばそれぞれどのようなブラッシュアップをしてきたのか、具体的にお話しできることはありますか?

ニワトリ 入社2~3年目のときにAndroid研修を担当したのですが、そのときに「非同期処理」が難しいなと感じていたので、実際の業務を通じて学んだことを踏まえて、理解度を上げられるように、資料のブラッシュアップを重ねてきています。

おぎい 自分は「プログラミング基礎」の講師を担当したのですが、講義中心よりも実際に手を動かすほうが楽しんでもらえるかなと思い、手を動かす時間をとにかく増やしました。大学などでプログラミングを学んできた人には難しい問題に取り組んでもらったり、より綺麗なコードの書き方を覚えてもらったり。逆に、初学者に向けてはより丁寧なフォローを。というように、個人に合わせるスタイルにしています。

ー研修から個々のレベルに合わせて成長していけるのは良いですね。

おぎい そうですね。実は、研修講師側からすると、情報系の専攻だった人と初学者の差は、実務レベルではそこまで大きな差があるとは思っていないのですが、研修を受ける本人たちからするととても大きな差があるように感じてしまっています。個々のレベルに合わせて学び方/教え方を変える事によって、それぞれ自信をつけて成長していってほしいと思っています。
 その効果も出てきていて、研修の中でこちらが用意している課題をすべて解ききる人の数が、少しずつ増えてきています。

t4ic 研修の内容と言うよりはメッセージのブラッシュアップですが、「一番いいものを作ろう、No.1を目指そう」ということを伝えています。せっかく同期が全員一緒に学んでいるので、競争したり、切磋琢磨しながら一緒に成長しよう、高め合おう、ということをうまく伝わるように言葉を選びながら話しています。

ニワトリ 向上心は経験の有無に限らず絶対に必要ですし、研修を終えた後も継続して成長していく人、成長のスピードが早い人はみんな向上心が強いと思います。このくらいでいいや、ここまでできたからいいや、にならずもっともっと、と貪欲になって欲しいです。

教わる側から教える側になったことで見えたこと

ー受講者側だったときにはわからなかったけど、講師側になって見えてきたこともありますか?直前で出たマインドの話は、研修を受ける側にいるときは日々学ぶことや課題を進めていくことに必死で気づけないことも多いのかなと思いましたが。

t4ic そうですね。自分も研修を受ける側だったときは、「最終的に完成すれば、プロセスは二の次でもいいんじゃないか」という気持ちがありました。「チーム開発研修」でスキルがある人がどんどん手を動かして、完成させることを優先してしまったり。今はそれではダメで、チームで協力しながら一つのモノをつくりあげる、それを通じてみんなが成長するということが大事、ということが本当の意味で理解できるようになりました。

ニワトリ ナビタイムジャパンの新卒採用では、大学で情報系の分野を学んできた人も、そうでない人もいて、プログラミングスキルもさまざまです。入社したばかりのときは、「経験者のほうが成長スピードも速いんじゃないかな?」と思っていましたが、講師になってみて、また受講者が研修後に実務での成果を出していく様子を見聞きして、考え方が変わっていきました。経験の有無で成長力が変わるのではなく、向上心が合って努力をしている人は伸びるし、仮に経験があったとしても「自分は技術力があるから」と思って努力を怠ると成長は鈍化してしまうし、結局はその人の意識次第なんだと、今は思っています。

おぎい 自分もそう思います。元々の技術力よりも、意欲や向上心の高さの方が成長スピードに大きく影響していると思います。講師側から見ると、「経験者」も「未経験者」も実はそれほど差がなく、スタートラインは同じと言ってもいいくらいです。自分は情報系出身だったので、研修を受けた当時は多少なりとも自信があったつもりでしたが、講師になって思うのは、「未経験者」とあまり変わらなかったなと。研修中にどれだけ意欲的に取り組めるか、頑張れるかで、その後の伸び方が変わってくると思います。

t4ic なので、これから研修を受ける人たちに伝えたいのは、「最初の差で諦めたり、自分は〇〇だからと決めつけたりしないでほしい」ということです。研修を受けている時点、研修終了後に各プロジェクトに配属になった時点では差を感じるかもしれませんが、半年1年経てばその差はあっという間に埋まっていきます。研修の密度は非常に濃いので、この3ヶ月をどううまく使うかにかかっています。経験がある、自信があるという人も、慢心せずに取り組んでほしいです。

研修講師が考える、伸びる人のマインド

ー今日の対談のまとめとして、どんな人と一緒に働きたいか、どんな人に来てほしいかを伺えればと思います。

ニワトリ 諦めずに取り組み続ける人ですかね。やっぱりそういう人が成長すると思いますし、刺激になります。あとはコミュニケーション能力。これは、世間で言われているような「社交的」のような意味ではなく、人と対話をして、自分が何を求められているのか、また相手の状況や気持ちを理解することができる能力がある人、という意味です。チームで開発をする、実際にサービスを使うユーザーの事を考えてモノづくりをする上で欠かせない力ですし、実務で必ず生きてきます。

t4ic 自身の成長を楽しめる人。できなかったことができるようになった、ということの喜びが、次への原動力になると思いますし、理想ではそれがナビタイムジャパンが取り組んでいる事業やサービスとつながっているといいですね。方向性はコミュニケーションを取りながら合わせていけばいいのかなと思います。

おぎい 興味の幅を広げていける人です。学生時代以上に、入社してからは学ぶことばかりですし、大学で学んでいなくても社会人になってから実務を通じてスキルや経験を積んで武器になっていくことも多いと思います。先輩に相談したり、自分の知らないことをインプットしたり、貪欲にやってほしいなと思います。「やりたいことが見つからない」というのは、見つけるための動きを取っていないだけかもしれません。興味の幅を広げていけばきっと見つかると思います。

ニワトリ 本当にそうですね。今まで身につけてきたことだけが武器ではないし、ナビタイムジャパンでは働きながら学んで、新しい武器を身につけていくことが推奨されています。経験のあるなし、専門分野だったかどうかよりも、「これやってみたい、面白そう」から入ってきてくれるといいなと思います。

t4ic 特に理系出身の方だと、「自分は〇〇の研究をやってきたので・・・」というところから入ってしまう人もいますが、学生時代の研究の成果よりも、研究への取り組み方、学習の仕方の方が実務での成果につながることが多いと思います。知っていることは「もしかしたら使えるかも?」くらいに留めて、知ったふり、分かっている風を装わず、フレッシュな気持ちで目の前の課題に取り組んでもらいたいと思います。

ー研修の内容から、どういう人が成長しているのかという話まで、学生の皆さんやこれから入社してくる方に刺激になる対談になったのではないかと思います。ありがとうございました!

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