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【対談】ナビタイムカレッジから見る、ナビタイムジャパンの文化

ナビタイムジャパンでは、ほぼ毎週1~3回ほど「ナビタイムカレッジ」と呼ばれる勉強会が開催されています。
社外から有識者を講師として招く際は「社外編」、社員がスピーカーを務める際は「社内編」と呼ばれ、最新の技術から業界動向、自己啓発、Tipsの共有など、そのテーマは多岐に渡ります。
今回は、そんな「ナビタイムカレッジ」の運営を担当するワーキンググループに所属する3名に、話を聞きました。

【対談参加者】
ななつのこ : 2019年入社、新卒4年目。トラックカーナビを開発するプロジェクトで、iOSアプリの開発を担当。

ナッパ : 2021年入社、新卒2年目のデザイナー。普段一緒に仕事をすることがない人とも関わりを持って視野を広げたいと思い、新卒1年目の秋からナビタイムカレッジ・ワーキンググループに所属。

さば缶ほうれん草 : 2021年入社、新卒2年目。普段はAIを中心とした研究開発を行う。

聞き手 : 採用チーム(あ)

ナビタイムカレッジとは?

ー今日はお集まりいただきありがとうございます。今回のテーマは「ナビタイムカレッジ(以下ナビカレ)」についてです。ナビタイムジャパンの社員にとっては馴染みのある、いわゆる「社内勉強会」ですが、改めて「ナビカレとは」ということで言語化していただけますか?

ななつのこ 以前、ナビカレのワーキンググループ(以下WG)で、改めて「われわれはなぜここいるのか(※1)」ということを言語化したことがあって、それが一番伝わると思います。

※1 われわれはなぜここにいるのか : アジャイル開発手法において、チームのミッションやビジョンの共通認識を取ること。

ナビカレWGは「全社的な動きを自分ごととして捉えながら質の良い仕事をしやすくする」ために、
「人と人をつなげるきっかけ作り」
「人と知識をつなげるきっかけ作り」
「発信が苦手な人でも学びや課題意識の共有ができる場づくり」を通じて実現するWGです

ナビカレWG "われわれはなぜここにいるのか" より引用

ななつのこ これはどのようなWGかを示す「インセプションデッキ」と呼ばれるものの一つですが、ここから言えることは「ナビカレ=社員同士で学びの共有をする場所」ということかなと思います。

さば缶ほうれん草 エンジニア、デザイナーの仕事って、作業そのものは自分やメンバーの手元のPCで完結してしまい、他の人からはなかなか分からないことが多いです。仕事を通じて得た知識や技術、学びがその時の関係者の中だけで留まってしまうのはもったいないので、学ぶ場、発信する場を作ることで、同じような課題に当たった人、知りたいことがある人が、発信者よりも一歩先に進んだスタートラインに立つことができ、それが組織の成長につながる、というというのが、ナビカレの意義ですね。

ナッパ 若手の社員からすると、ある分野の社内の有識者が誰かが簡単に分かる機会でもあるのかなと思います。普段の仕事を一緒にしたことがなくても、ナビカレに参加することで、登壇者が何をしているのか、何に詳しいのか、どんな知見をもっているのかが分かるので、文字通り「人と人をつなげる」ことができ、問題解決のスピードを上げたり、社内の連携を高めたりすることができるのかなと思います。

ななつのこ 2018年からは年間で100回開催することを目標にやっています。2022年度で丸5年ですね。社内で活発に勉強会が行われるような場作りをしていこう、ということでこの数字が目標になりました。コンスタントに週1~2回、多い週で3回くらい行われることもあります。

ー2018年から100回開催が目標になっていて、その達成度はどうですか?

さば缶ほうれん草 達成できている年と達成できなかった年はありますが、どちらもギリギリ、という感じなので簡単ではないが挑戦しがいのある目標、かなと思っています。

ー時期によって開催が多かったり少なかったりはありますか?

さば缶ほうれん草 波がないのが望ましいんですが、毎年4月~6月はナビカレに登壇できるような知見を持つ人に、新入社員研修の講師を務める人も多くいるので、他の時期と比べると少し減る傾向にあります。2022年度だと、第1四半期(4月~6月)が20件弱、それ以外がコンスタントに25件くらい、という感じですね。

ナッパ 夏季休暇を取得できる7月~10月の間の、特に休暇を取る人が多くなるような期間、お盆時期や飛び石連休になっているところは、開催を避けたりすることもありますね。やっぱり多くの人に参加してもらいたいという考えから、そのようにしています。

ナビカレのテーマについて

ーナビカレWGからの全社向けアナウンスを見ていると、本当にいろいろなテーマで開催されているなと感じています。技術の共有、自己啓発、業界事情など。また開催形式も、講義、対談、ワークショップ形式などさまざまです。こういった、テーマや開催形式は、どのように決めているんですか?

ナッパ 開催に至る流れとしては、「自薦」「他薦」「WGからの依頼」の3つですね。それぞれ、「自薦」は話したいテーマがある人に手を挙げてもらう、「他薦」は聴きたいテーマなどをSlackチャンネルに投稿してもらいそこから設定、「WGからの依頼」は文字通りこちらからの提案、です。開催形式は内容次第で、登壇者と話しながら決めていきます。

さば缶ほうれん草 1人の登壇者がスライドを使いながら講義形式で実施、時間は30分程度、というものがスタンダードな形ですが、複数人数が登壇する場合はLT(※2)形式にするケースもありますし、資料を作るのが難しい場合であれば座談会形式にすることもあります。事業責任者やPMを呼んでフリートーク、みたいなこともあります。

※2 LT : Lightning Talk(ライトニングトーク)の略。発表者1人あたりの時間を短く区切っておこなうプレゼンテーション。IT業界のエンジニア勉強会などで用いられることが多い手法。

ー技術系のナビカレを年間○本、自己啓発系のナビカレを年間○本、みたいにテーマごとの件数をWGでコントロールすることはありますか?

さば缶ほうれん草 そこは特に決めていないですね。社内に共有したい、みんなにとって有益なテーマであれば件数は関係なくどんどんやっていこう、ということにしています。

ーなるほど。「自薦」「他薦」「WGからの依頼」の割合はどうですか?

さば缶ほうれん草 「WGからの依頼」が一番多いですね。WGで情報収集をしている中で、「〇〇さんがこんなテーマで話できるらしいよ」みたいなところから依頼をしたりとか。あとはSlack(※3)を活用して、あるリアクションがあったときにネタ集め用のチャネルに情報が蓄積されるような仕組みを作って、そこから声がけしたりとか。あとは、個々人の業務目標の中に「ナビカレで登壇すること」を掲げている方もいるので、そこから声がけをするということもやっていこうとしています。

※3 Slack : 社内のコミュニケーションで活用しているメッセージングアプリ。
(下記参照)

ななつのこ WGからナビカレ登壇の打診をすると、「実は話したいと思っていたんですよ」という方も多いです。最初に言った通り、ナビカレは「学びの場作り」で、それは聞き手はもちろんですが、話し手にとっても「話すことで整理される、知見として定着する」ということもあると思います。なので、「テーマが決まっていないけど何か話したい」という人のお手伝いもできると良いなと考えています。

これからのナビカレ

ー他に、「これからのナビカレの課題」としてWGで話していることはありますか?

ナッパ アンケートの回答率を上げることですかね。受講後のアンケートで感想や講師への質問を募集しているんですが、この回答率が上がると増やしていくべきテーマが見えてきたり、講師になった方自身の学びにも繋がると考えています。学びの場として、より良い形にしていきたいなと思います。

さば缶ほうれん草 さきほどテーマにこだわらずに開催している、というお話をしたんですが、たとえば「公共交通に関連する知識」のようなナビタイムジャパンの事業やサービスと直接繋がるような分野の話をもう少し増やしたいなという思いもあります。ナビタイムジャパンは「移動」に関わる問題解決をおこなっている企業なので、「移動」「交通」に関するコアな知識が、関連する分野の開発に携わっている人だけでなく、広く全社的に共有されることで新しいアウトプットにつながってくるのではないか、と思っています。

ー確かに、NAVITIME Techに出すことはできない社内のナレッジやノウハウで、ナビタイムジャパンの社員として知っておくと良いことはたくさんありそうですよね。

さば缶ほうれん草 例えば、経路探索アルゴリズムのようなコア技術は、その技術に携わっている人しか知り得ないこともあります。ソースコードに直接触れないまでも、仕組みを理解することがプラスになったり、異動や自身の興味関心を拡げるキッカケになったりするかもしれません。

ななつのこ 自分の仕事以外のことを知れるチャンスになりますよね。漠然と新しいことにチャレンジしたいなぁと思っていても、他のプロジェクトの技術の細かいところまで分からないケースもあると思います。「あのプロジェクトでこの技術に触れたい」が明確になっていない人の参考になればいいですね。

ナッパ 本当に知りたいことが知るためには、ドキュメントを読むことよりも双方向のコミュニケーションの方が良いこともあると思います。ナビカレは登壇者と受講者は同じ時間を過ごす機会なので、「知りたいこと」の解像度も上がりやすいのかなと思います。

当たり前のようにナビカレに出られる文化

ーナビカレにはどのくらいの人が参加できていますか?

ななつのこ 多いときは100名くらい参加するときもあります。社員の1/4弱くらいですかね。テーマによってバラつきはあります。

ナッパ ほとんど毎回出ています、という方は少ないと思います。自身の関心があるテーマのときに、参加する優先度を上げている方が多いのかなと。デザイナーをメインターゲットにしたナビカレは回数が少ないので、そのぶん、そういうテーマで開催されるときは社内のデザイナーが全員参加したり。

ななつのこ 「このナビカレにどうしても参加したいので、ミーティングのスケジュール変更できませんか?」ということもありますね。それだけ、業務の都合を上手く調整しながらナビカレに出る、ということが当たり前になっているのは、ナビタイムジャパンの文化かもしれません。

さば缶ほうれん草 どうしても時間が合わない、という方のために、発表者のスライドや録画データも社内で共有されているので、都合の良いタイミングで見たり、後々で振り返ったりすることもできるようにしています。

ー勉強会は基本的に業務時間外、定時後、という企業も世の中多いですよね。日中、14時15時くらいの時間帯に普通に勉強会をやって、普通にみんなが参加して、というのはこの会社にいると当たり前ですが、一般的に見れば特別なことなのかもしれませんね。

さば缶ほうれん草 そうですね。ここで働いていて感じるのは、成果を出すためにどういう時間の使い方をするのかが個々人に任されている、ということです。個人の作業、ミーティング、ナビカレへの参加など、いろいろな要素をうまく組み合わせて、最も成果を出すためにはどうしたら良いかを考えて動ける会社だなと思います。

ー本当にそうですね。時間の使い方に至るまで自由な裁量があることでより、工夫のしがいもありますし、自分自身で働きやすさを作っていくこともできますよね。今日は貴重なお話をありがとうございました!


※採用チームより※
学生のみなさんからよく聞かれる質問に、「1日のスケジュールを教えてください」というものがありますが、対談の最後に出てきたように、「どういう時間の使い方をしたら成果が出るのかを考えて、人それぞれ工夫している」ので、1日、1週間、1ヶ月・・・の時間の使い方は、本当に人によってさまざまです。同じプロジェクトの中でも人によって違ったり、同じ人でも時期によって違ったりするのも当たり前だったりします。
今回はナビカレの話からナビタイムジャパンの文化についてお伝えしてきました。
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。当社について理解を深めていただくための参考になれば幸いです。


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