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就職活動における「〇〇対策」の落とし穴

しばらく対談の記事が続いていましたが、久しぶりに趣向を変えて私たちが日々感じていることについてお話しします。
今日のテーマは、就職活動でよく出てくるワードの一つ、「〇〇対策」についてです。

就職活動で溢れる「〇〇対策」

就職活動の中には、ES(エントリーシート)対策、SPI(適性検査)対策、面接対策・・・と、さまざまな「〇〇対策」が溢れています。
就職情報サイトでも、大学の就職課が主催する就活講座でも、そして書店の就活コーナーに並ぶ書籍にも、「〇〇対策」というワードがよく使われています。

この言葉に影響されてか、「〇〇対策しなきゃなー」「まだ〇〇対策ができていないなー、頑張らないと・・・」と気持ちが焦ったり、それが行き過ぎて「〇〇対策しなきゃいけないんだけど面倒だから後回しに・・・」となってしまった人も、少なからずいらっしゃるのではないでしょうか。

「〇〇対策」への違和感?

個人的には、「〇〇対策」に強い違和感を覚えるのですが、みなさんはいかがでしょうか?
「〇〇対策」という言葉の中には、「〇〇に合格する/上手くこなすための事前準備」というニュアンスが含まれているように感じます。学生時代に経験する人が多い「受験対策」「期末試験対策」などは、その典型的な例かと思います。過去問や、授業中に先生が強調されていたことなどから出題傾向を予想し、特に注意して慣れておく、といった感じです。

就職活動を、「自分が希望するA社に入社するための活動」と考えれば、「〇〇対策」も一つの方法なのもしれませんが、就職活動における「〇〇対策」は特定の企業に対する対策という意味よりは、「エントリーシートの通過率が上がるように書く」「面接を上手に乗り越える」のような、フワッとした「とりあえずいい感じに進めていくための方法論」という意味に近いように感じます。それには果たしてどれだけの意味があるでしょうか?

「〇〇対策」の先に幸せはあるのか

就職活動は「働く場を決めるための活動」と言い換えることができると思いますが、これを更に分解して言い換えると、「自分の人生の時間の一部を費やす場所や仕事を決めるための活動」ですよね。
そう考えると、目の前の企業が自分自身にとって良いと思える場所なのかどうかを考えること、知ることの方が、よほど大事ですよね。「○○対策」はそれに繋がりますか?その企業の考え方や大事にしていること、フィロソフィー、事業やサービス、それを通じて実現しようとしていることなどを正しく理解をすることの方が、「〇〇対策」よりもよほど時間をかけるべきことに思えてきませんか?

仮に「〇〇対策」を入念におこなって、「目の前の企業に評価されやすいように自分の考えや行動、発言を適合させていく」ことができたとして、それは幸せなことなのでしょうか?無理をして合わせたとしても、いずれ苦しくなる場面も出てくるのではないかと思います。

理想は、無理に合わせたりすることをしなくても、企業やそこで働く人たちの方向性が自然と合っていて、成果が出しやすかったり、職場で良い人間関係を築きやすかったり、という状態だと思います。100%ぴったり一致、は難しいことなのかもしれませんが、一番肝心な、企業の考え方や価値観、フィロソフィーを知り、自分自身のそれとどのくらいマッチするのかを考えること、知ることに、ぜひ時間をかけてほしいなと思います。

まとめ

いかがでしたでしょうか?就職活動をしていると、つい目の前の選考に通過したい、内定が欲しい、という気持ちが勝ってしまって、「〇〇対策」に力を入れてしまう気持ちは非常に良くわかります。ただ、それは目先のことに過ぎません。
「楽しくいきいきと、やりがいを感じながら働き成長していく」ために、自分はどこに行くのが良いのだろう?なかなか簡単に答えが出ることではないかもしれませんが、これを頭に置きながら就職活動を進めていけば、きっと良い結果につながると思います。
ほとんどの大学で春休みに入り、就職活動が本格化していく方が多くなると思います。今回のお話が少しでも参考になれば嬉しいです。

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