中村菜都子

東京生まれ。祖母の故郷、長崎を訪れたことをきっかけに、長崎の潜伏クリスチャンの文化に興味を持つようになる。彼らの数奇な運命を辿りながら、自分自身のルーツを探る旅をしている。

中村菜都子

東京生まれ。祖母の故郷、長崎を訪れたことをきっかけに、長崎の潜伏クリスチャンの文化に興味を持つようになる。彼らの数奇な運命を辿りながら、自分自身のルーツを探る旅をしている。

最近の記事

2017/03/12 再び長崎へ

 前回の長崎訪問では五島列島をまわった。今回は平戸、長崎市、外海、雲仙、有馬、南島原、口之津と長崎キリシタン文化を巡る旅となった。入念な計画をせずにふらっと気の赴くままに出発したのだが、おおくの素晴らしい発見と出会いがあった。それらの出会いは不思議と何かによってもたらされているように感じた。  旅の一番の目的は、祖母の生まれ故郷、平戸を訪れることだった。平戸には鎖国以前から、中国、ポルトガル、オランダ、イギリスと交流のある国際貿易港があった。鹿児島に入港したフランシスコ・ザ

    • 2016/01/09 祈りの島

      これまで一度も訪れることのなかった祖母の故郷、長崎五島列島へふと行って見ようと思った。 祖母について  祖母は長崎県平戸で生まれ、五島列島若松島で育ち、第一次世界大戦中は朝鮮半島、第二次世界大戦中は中国河北省、戦後は石川県小松市、大阪府茨木市、年老いてからは東京で暮らし、埼玉でその人生の幕を下ろした。明治、大正、昭和、平成と四つ時代をまたぎ、長崎五島列島から東シナ海と日本海を渡り、大陸と島国日本を二往復し、たくましく生きた祖母の血が、私の中でも脈々と受け継がれているのを感