子宮体がん体験記 抗がん剤2クール目開始
(5年ほど前の出来事を改稿しながら綴っています)
1回目の抗がん剤の投与が終わって体調が戻ってきた頃に2クール目の投与日がきた。
朝8時には受付をして採血へ。
採血によって白血球の量や腫瘍マーカーというものの数値を測るのだ。
採血はいつも通り(?)一発では採れず、お湯コーナーにて両手を温めとなる。
私は血管が細い事と、太っている事で採血が中々できない。とはいえ、洗面器に張られたお湯に手をつけていると何かの罰を受けているようだ。
そこまでしても腕では採れなかったので手の甲で採血。手の甲での採血は腕よりもずっと痛い。
採血が終わると次は、婦人科の先生による問診。
私の前の主治医の先生は非常勤になったので、今回は臨時の先生だった。
抗がん剤投与のための通院とはいえ、そこに辿り着くまでにはまぁまぁやる事がある。
そしてやっと抗がん剤投与となるわけだが、私の通っていた病院では抗がん剤の投与室がある。
初めて入るその部屋はリクライニングチェアーがズラーと並んでいる部屋だった。
私は最初、そのリクライニングチェアーの一つに案内されたんだけど、私がやるTC療法は時間がかかるというのと、今日はベッドが空いているということでベッドに替えてもらえた。
この部屋にはベッドもあるのだ。
この外来治療室は、トイレも談話室もある。
この病院ではずっと個室だったので他の患者さんが治療している場所を見るのは久しぶりだった。
カーテンだけの仕切りだけど、普段はカーテンを開けているので周りの声がまる聞こえ。
他の方がどんな副作用が出ているのかも聞こえて来た。
私は鎖骨の下にポートが入っているので簡単に投与が始まると思っていたが、私の入っているポートは動くらしく、看護師さんたちが難儀して先生を呼んでもらって針を入れたので少し投与が遅くなった。
採血もポートでの投与も簡単にはいかない私は、小さい子をなだめるように看護師さんたちに優しくされる。ありがたいやら申し訳ないやら。
投与が始まると、すぐに眠くなったので今日は寝てしまうことにする。
私の抗がん剤にはアルコールが入っているのだ。
お酒には強い方だと自負していたが、この抗がん剤ではかなり眠くなる。
退屈対策に、iPadを持って行ったが少し使っただけで
ほんとんど寝ていた。
その間にカルボプラチンもパクリタキセルも普通に始まっていったので、特別なアレルギー症状が出る事なく
「ん?今抗がん剤入ってるの?」
と思うぐらい私自身の変化は見られなかった。
途中で持ち込んだお昼を食べた。
早く投与さいた抗がん剤を体外に出した方がいいからと水分補給もいつもより多めでと言われるので何度かトイレにも行った。
そうこうしながら、終わったのは16時前。来院したのは朝だったのに、ほとんど一日がかりだよね。
終わった後は、超!寝起きという感覚で頭がぼーっとしているのと少しのだるさぐらいで、後は特になかった。
アルコールが入っているので運転は禁止。
まぁ私は抗がん剤が始まってからは運転をしなくなった。
交通機関を使って大人しく帰ろうと思ったが、目の前に停まっているタクシーの誘惑にかられ、乗り込む。
この頃から私はタクシーの使用頻度が高まるのだった。
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