でも当然それがプロデューサーです
プロデューサーズ(2005/アメリカ)
監督:スーザン・ストローマン
出演:ネイサン・レイン マシュー・ブロデリック
マシュー・ブロデリックさえ出ていなければ…。
この映画を見ている間中、頭をよぎるのはそのことばっかりだった。
童顔に太った腹。笑えるほど精彩ゼロ。
このダメさ加減は俳優として致命的だろうに、なぜこんな話題作に出ているんだろう?と思ったら、舞台版のキャストでした。とほほ。
こんな男にモーションをかけるユマ・サーマンがとんでもないバカ女に見えてしまうほど、魅力のミの字もなし。舞台では彼でもよかったもしれないが、映画ではキツイよ。
しかしここで思い切って告白してしまうと、もうこれ以上ないっていうくらいブロデリックをコケおろしているこの私には、彼の出演作を追っかけていた過去があるのでした。ファンだったのかも。今では思い出せないけど。
そんなこともあってね。ついついね。
でも当時、あのヤル気があるのかないのかわからない筒井道隆系フツーぶりに、希少価値を見出していたのは確かだ。しかしそれは若い頃だったから、よかったんだね。今ならそれがよくわかるよ。そのまんま大人になってしまうと、こーんなダレた太り方をした緊張感のないオッサンになるんだね。
そんなこんなで彼が画面に登場するたびに気分が萎え、映画に集中できなかったので、この映画がよかったのかよくなかったのかよくわかりません。
「春の日のヒトラー」のシーンは面白かった。でも、ちょっと長すぎた感あり。ミュージカル映画のミュージカルシーンに見ごたえがあるのは当たり前なんだから、そこしかほめるところがないっていうのも寂しい話だ。
ほんとに残念。
この映画を見て、オリジナル版(メル・ブルックス監督の映画)を無性に見たくなった。舞台ミュージカル版も。この消化不良と欲求不満はそれで解消するしかなさそう。