『NATURE TALK 01』 野生動物に迫る問題とわたしたちの選択①
1、Subsistence Poaching の補足
「subsistence 」とは 生存 や 暮らし という意味です。
つまり、密猟を行わなければ食べていけない人たちがいて、生きるための狩りが密猟になってしまっています。
根底にはアフリカの貧困問題があります。
アフリカは植民地時代の名残や、宗教的な問題などで不安定な情勢が長く続き、未だ多くの場所で教育や医療も整っていません。しかし人口は増え続けています。
そこに住む地元の人たちは、元々、先祖代々の土地で獲りすぎない狩りを行ない日々の食料にしていました。
それが動物が少なくなったからと言って、国立の保護区になり、狩りをすれば密猟者と呼ばれるようになってしまいました。
Commercial Poachingとは全く違うということを知っておかなければなりません。
2、Commercial Poaching の補足
こちらは一刻も早く解決しなければいけない密猟です。
世界にいるサイは、
・シロサイ、クロサイ(アフリカ大陸の東部と南部)
・インドサイ(インド北部からネパール南部)
・ジャワサイ、スマトラサイ(マレーシアとインドネシアの限られた地域)
の5種類です。
(環境省 レッドリストより)
クロサイ、ジャワサイ、スマトラサイの3種は絶滅危惧 IA 類(CR)、
シロサイが準絶滅危惧(NT)、インドサイが絶滅危惧II類 (VU)です。
サイの角の密猟が続くのは、驚くほどの高値で取引されているからです。
中国やベトナムではサイの角、犀角(さいかく)が健康増進からガン治療までさまざまな効能のある万能薬であると信じられています。(科学的な根拠はありません)
さらに、これらの国の富裕層にとっては富の象徴となっていて、需要が増加しています。
政府がタレントなどを使って、犀角に薬効はないと国民にアピールしてはいますが、それが浸透するには時間がかかりそうです。
『ツノ処理の方法』の補足
<サイを見つける>
ヘリコプターで空から捜索する
↓
<広い場所に誘導して、麻酔を打つ>
熟練した獣医師さんがヘリコプターから(!!)打つ
↓
<少し麻酔から覚まして、姿勢を直す>
自分で呼吸できるようにするため
内臓が潰れたり、血行不良をおこさないようにするため
鼻には酸素を送るためのチューブを入れる
目隠しの布・バンドで固定する
↓
<チェーンソーでツノを切る>
↓
<グラインダーで削る>
密猟者に狙われないようになるべく薄く削る
根元の組織を残すため10cmのコブを残す
↓
<乾燥しないようにオイルを塗る>
↓
<処理が終わったマークをつける>
オレンジ色で背中にラインを入れる
時間が経つと自然に消える
↓
<麻酔から覚ます>
リバースドラッグを入れて2〜3分くらいで起きてくる
サイは自然に帰る
様々な対策が行われていますが、すぐに効果があるのはこの『ツノ処理』だけだと言われているそうです。
太田ゆかさんの『Yuka on Safari』
【サイの保護活動一部公開!】Yuka on Safari生配信「ゆかまるプラネット」2021/3/20
https://www.youtube.com/watch?v=3GZSCd35VtE&t=2168s
また何か補足があれば書きます!
読んでくれてありがとうございます!
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