【ネタバレ有り】ラストマイル観てきました
アンナチュラル、MIU404の世界線と混じりながら起こる、物流倉庫の爆発事件。
ある巨大物流倉庫から発送される荷物にランダムに仕掛けられた爆弾。
商品の箱を開けることで起爆装置が押される。
物流を止めることは大きな機会損失を招くと共に、NY市場における株価暴落にも繋がるため、止められない。
そんな状況で安全を確認しながら少しずつ出荷を始めるものの、
配送会社との調整の難航、見えてくる容疑者、そして容疑者とは過去に面識があることを思い出す。
混沌から事件の真相が紐解かれる中、商品の箱に手をかけると爆弾の起動装置が入る音が聞こえ…
最初から最後まであっという間に観れてしまいました。
どこの会社にも社訓のようなものはありますが、
その内容の表裏を知ってしまうとやりがいが滑稽化してしまうような描写もあって、
社会人なら誰でも共感できてしまいそうと思いました。
普段は納得できない仕事でも無我夢中でこなすだけ。
でも事件が起こって蓋をしていた現実に強制的に向き合う必要が生まれた場合、
どんな価値観でどう働くか、
人は考えて選択して進まなければならないのだと改めて感じました。
また、犯人にもまた事件を起こすだけの理由と覚悟があって、
勧善懲悪ではない、
現代の社会に消費された結果生まれた哀しいお話でした。
物流が止まると医療も止まる、社会を支えるインフラである物流がブラックであるというのは、よく知られた話です。
が、自分ごととして捉えたことはありませんでした。
Amazonで商品を購入すると配送料無料でその日に届くような便利な毎日。
それは物流で働く人の忍耐の上に成り立つサービス。
誰かの犠牲や我慢の上に成り立つ幸せではなくて、みんなが便利で楽しく生きられる社会を作るには、どうしたら良いのでしょうか。
流行りのDXはホワイトワークを減らし、人々をブルーワークに従事させるだけのようにも思えます。
技術なのか、収益構造なのか、新たにどんなシステムを作り出すべきなのか、
明日から自分はどんな仕事をすべきなのか、
映画を見終わる頃には、すっかり週末気分から仕事モードに切り替わりました。