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日本お米ばなし vol.49 ごはんの悩み100問100答編 1/100 「ごはんの炊き加減が安定しない?」

Natural Farmingは、お米の専門家である「五ツ星お米マイスター」のいるお店です。
お米が大好きな私たちがお届けする【 日本お米ばなし】ぜひご覧ください。


今回から、お客様との日々のコミュニケーションでお聞きするごはんの悩みについて、100問100答していくチャレンジをやっていきます。
皆さんのごはんの悩みがひとつでも解決できたら嬉しいです。

日本お米ばなし vol.49 ごはんの悩み100問100答編 1/100 「ごはんの炊き加減が安定しない?」

お客様のなかには、日によってごはんの炊き上がりが安定しないというお悩みもあるようです。
「今日はいつもより硬いな」「いつもと同じ水加減なのにべちゃっとしてしまった」そんなお悩みの要因について、考えられることをご紹介します。
すべてが当てはまるわけではありませんが、参考にしていただければ幸いです。

【要因1】お米の品質の変動

まずは品種の違いが考えられます。
お米の品種によって、水分量や炊き上がりの食感が異なります。毎回異なる品種を使用すると、炊き上がりが変動しやすくなるため、好みの炊き上がりになる品種を継続して選ぶことで解決できる場合があります。

次は、収穫年度の問題です。
新米と古米では、水分量や風味が異なるため、同じ量の水を使っても仕上がりが変わります。古米は水分が抜けて硬くなりやすく、新米は水分が多く、ベチャつきやすいです。
夏場以降に普段のお米が硬く感じるようなら、水分量を少し増やして炊き上がりを調整してみると良いです。

さらに、保管状態も大切な要因です。
お米の保存方法によっても品質が変わります。湿気や温度の影響で劣化が進み、酸化や虫害が発生すると味や食感が悪くなることがあります。
お米には賞味期限はありませんが、1ヶ月以内を目安に食べ切ることがおすすめです。また、保存場所は冷蔵庫がおすすめです。

【要因2】水加減や炊飯器の調整ミス

やはり、炊飯時のお米に対する水の量が適切でないと、硬すぎたり柔らかすぎたりするごはんになります。新米時期などは、水分量が多めなので、いつもより気持ち水の量を少なめにすると良いでしょう。

 また、炊飯器の種類や機能によって、炊き上がりに差が出ます。特に、古い炊飯器では温度管理が不安定になり、ごはんの炊き上がりがムラになりやすいです。
とはいえ、弊社では一番安価で小さな炊飯器でも美味しく炊けるお米のポテンシャルが高いものだけを取り揃えているので、弊社のお米についてはこれは例外かなと思います。

あとは、炊飯器の機能の誤使用の可能性もあります。炊き込みご飯やおかゆモードなど、気づかないうちに通常モードではないボタンを押してしまっていることがあります。
ごはんの種類や調理方法に応じたモードを使わずに炊くと、適切な炊き上がりにならないので、よっぽどおかしな炊き上がりのときは、炊飯器の設定をまずは確認しましょう。

【要因3】お米の研ぎ方や浸水時間

お米を研ぎすぎると米が割れてベチャつきやすくなります。最近の精米機は精度が高く、昔のようにゴシゴシ洗う必要はありません。
これについては過去のコラムで詳しく紹介していますので、気になる方はぜひご覧ください。

また、お米を炊く前にしっかりと水に浸さないと、米粒が水分を十分に吸収せず、中心が硬いまま炊き上がることがあります。特に、冬場など水温が低いと浸水時間が長めに必要です。
白米を炊く時に浸水しないご家庭も多いかと思いますが、実は結構大切な工程です。
お米の炊き方を見直してみたい方は、こちらを参考にしてください。

【要因4】炊飯後の蒸らし不足

お米は、炊飯後に十分に蒸らさないと、表面は柔らかくても中が硬いままのごはんになりやすいです。蒸らす時間が足りないと、全体的にふっくらとした仕上がりになりません。
とはいえ、皆さんがご家庭で使用しているであろう炊飯器では、蒸らしの時間が含まれていますので、炊き上がったら放置せず、すぐさま蓋を開けて、余分な湯気・水分を逃し、優しくほぐしてあげることが大切です。
土鍋などで炊くときには、きちんと蒸らし時間をとりましょう。

【要因5】保温や保存による劣化

炊飯器で長時間保温すると、水分が飛んでごはんが硬くなったり、風味が落ちることがあります。保温時間は短めにするか、早めに冷凍保存する方が良いです。
普段の生活でも、ごはんが炊けたらすぐ食べる分はお茶碗に盛り、残った分はラップにくるんで冷凍するのが弊社メンバーの基本作業になっていますね。

冷蔵はどうなの?と思ったあなた。
実は冷蔵庫に入れると、ごはんは水分が失われやすく、パサパサした食感になりがちです。保存する際は、冷蔵ではなく冷凍する方が品質が保たれます。

【要因6】炊飯環境の影響

水道水の硬度や塩素の量によっても、ごはんの味や食感に影響が出ます。水道水が硬水の地域では、ミネラルウォーターや浄水を使うことで味が安定することがあります。
お水の話も以前のコラムで紹介していましたので、ぜひ参考にしてください。

おわりに

ごはんの炊き加減を安定させるには、お米の品種や状態に応じた水加減や炊飯器の設定、正しい保管方法などを適切に行うことが大切です。

スーパーやドラッグストアで販売しているお米とは品質も異なりますし、商品の選定方法も全く異なります。
毎日食べるお米だけは気を遣おうと考えている方にはぴったりかと思いますので、ぜひショップものぞいていただけたら嬉しいです。

ごはんの悩み100問100答編 1/100 「ごはんの炊き加減が安定しない?」
いかがでしたでしょうか?
ぜひ、次回もお楽しみに!



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