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日本お米ばなし vol.54 ごはんの悩み100問100答編 6/100 「古米と新米の違いが分かりにくい」
Natural Farmingは、お米の専門家である「五ツ星お米マイスター」のいるお店です。
お米が大好きな私たちがお届けする【 日本お米ばなし】ぜひご覧ください。
お客様との日々のコミュニケーションでお聞きするごはんの悩みについて、100問100答していくチャレンジ。
皆さんのごはんの悩みがひとつでも解決できたら嬉しいです。
日本お米ばなし vol.54 ごはんの悩み100問100答編 6/100 「古米と新米の違いが分かりにくい」
現代の日本人は、意外とお米のことを知らないです。
詳しいつもりの方にはなかなか訂正できないこともあり、もどかしい思いをすることもあります。
新米と古米については、「基本的な定義」と「表示上のルール」の2つの軸から考える必要があります。
古米と新米の基本的な定義
新米とは、その年に収穫されたお米のことを指します。通常、秋に収穫され、その年の年末までに市場に出回ります。
古米とは、収穫から1年以上経過したお米のことです。古米は保管期間が長くなるにつれて、徐々に風味や食感が変わってきます。2年以上経過したものは「古古米」と呼ばれることがあります。
新米の表示上のルール
新米と表示できるのは、そのお米が生産・収穫された年の12月31日までに袋詰めした玄米・精米袋詰めしたお米と決められています。(食品表示法の規程に基づく食品表示基準による)
つまり、早生品種では「新米」の表示可能期間が長くなる一方で、晩生品種では11月と12月のわずか2ヶ月間だけになるという場合もあります。
もっと詳しく知りたい方は過去のコラムをご参考ください。
新米と古米の違いとは
1. 風味や香り
新米: 香りが新鮮で、炊いているときに甘い香りが漂います。ごはん自体の香りも豊かで、食べたときにお米の甘みやフレッシュさを感じやすいです。
古米: 香りがやや控えめで、新米ほどの鮮度や甘さが感じにくくなります。時には、保存状態によってわずかな酸味やかび臭さを感じることもありますが、保存状態が良い古米であれば、香りの差はそれほど大きくないこともあります。
2. 食感
新米: 水分が多く含まれているため、炊き上がりがふっくらして、もちもちとした柔らかい食感が特徴です。口の中でほどけるような軽やかさもあり、ごはん自体が甘く、自然な旨味を楽しめます。
古米: 古米は時間が経つにつれて水分が少なくなり、炊き上がりがやや硬く、パサつきやすくなります。特に古米は表面が硬くなるため、もちもち感やふっくら感が新米に比べて劣ることが多いです。
3. 見た目
新米: 新米は見た目が光沢があり、透明感のある白い粒が特徴です。お米をよく観察すると、粒が均一でつややかに見えることが多いです。
古米: 古米は時間の経過とともに色がややくすんだり、透明感がなくなることがあります。また、保管中の乾燥や酸化により、お米が少し黄ばんで見える場合があります。
おわりに
古米と新米の違いは、風味、食感、見た目、炊き上がりの水分量などに現れますが、保存状態や炊き方によっては、その差を感じにくいこともあります。新米はふっくらと柔らかく、香りが豊かで甘みがありますが、古米は適切な調理法を工夫すれば、美味しく食べられます。
秋になったら「新米」と表示されているお米が出回りますので、古米と新米の違いが分かりにくい方は、「新米」と書かれているか確認してみると良いでしょう。
ごはんの悩み100問100答編 6/100 「古米と新米の違いが分かりにくい」
いかがでしたでしょうか?
ぜひ、次回もお楽しみに!