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【環境文学】ワタスゲの夢

木道の小径よ
陽射し
ゆらゆら

真夏の太陽は
見えるか見えぬか
森の梢

思い出すのは
ビルの群れ
人混みの中を
流れゆく

知らぬ間に
忘れてしまった
対話よ
語らざる者たちとの

木道は
森を抜けて
湿原へ

ベンチに座って
心を静かに
風を感じてみる

真綿に包まれた
わずかな
ワタスゲが
風に
夢を語って揺れてる

心が開いて
空が大きく広がって
そして
風に誘われて
木道を歩き始める

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