在宅介護後は孤独になる?コロナ禍の在宅介護に残ったご縁
コロナ禍で在宅介護に入ると、ライフスタイルの変化とともに、行動も大きく変わりました。しかし、私は在宅介護が終わった後も、変化したライフスタイルか抜けきれず、フットワークが重くなったまま。
この記事では、コロナ禍真っ只中で在宅介護が始まり、遠ざかっていくは人との関わりの中で、孤独になりすぎなかった話を紹介します。
そもそも、私はフッ軽の遠征民だった
コロナ禍前まで、オタク用語でいうライブのために遠出する『遠征』は数しれず、それ以外でも誰かと会う約束を気軽にしていた私は、一人でも旅行に行けるフットワークがありました。
しかし、在宅介護中は、行動範囲の制限や介護のための訪問が日に日に増え、いつの間にか人付き合いや外出する欲も遠ざかっていきました。
ただ、完全に孤立することはなかったのです。
介護中でも、友達や知り合いの方とのちょっとしたやりとりでつないでいた人との縁が、細く長く続いていました。
そのおかげで、少しずつ心の重みが取れ、今ではまた「外の世界」に足を向けながら、孤立を避けられることができたと実感しています。
---
縁をつないでいた「オンライン」の大切さ
コロナ禍の在宅介護中に、私が感じたのは、「会わなくても繋がっている縁」の力でした。
介護中は外出も制限され、さらに、コロナ禍では、誰もが自由に会うことを制限され、世の中的にも大変難しい状況が続きました。
しかし、LINEのメッセージやビデオ通話、Zoomなどで近況を伝えたり、何気ない1日を報告したり、他愛もない会話を友達や、離れている家族とする機会が増えたのも事実です。
「最近どう?」
「風邪ひいたりしてない?」
「〇〇が販売されるって!」
「今日〇〇を見て、〇〇を思い出したよ」
そんな短い言葉だけでも、私の中では「一人じゃない」と感じられる大きな支えになったのです。
正直、「長文は書けないし、近況をすべて説明はできない」と悩んだり、ビデオ通話で「疲れた顔を見られたくない」と対応したりすることに、困ったときもありました。
しかし、ほんの少しでも「気にかけてくれてありがとうね!」とメッセージを残したり、「顔出しなしで通話していい?」と対応したりするうちに、気分がリフレッシュして、話せてよかったと思うことが多かったです。
そして、後に在宅介護が終わったとき「外の世界」と繋がり直す、小さな足掛かりとして繋がってくれました。
---
繋がっているだけでいい、無理に会わなくても大丈夫
「無理に誰かと会おう」と思わなくてもいい、と感じたこと。
特に、大変な時期には、会うどころかLINEやSNSの返事をするのも、億劫になることがあります。
それでも、自分のペースで「細くてもいいからつないでおく」ことが大事なんだなと、実感しました。
オンラインでも、短いメッセージでも、ほんの少し相手と縁が続いていれば、いざ自分が動けるようになったときに「もう一度話してみようかな」「久しぶりに会いたいな」とふと思い、会う機会を作りやすくなります。
「よかったら、〇〇に行かない?」
「時間が合ったら、久しぶりに会って話ができたら嬉しいな」
---
介護は孤独になりやすい、でも、外と繋がることも諦めないで
もし今、在宅介護や介護生活をしていて、友人や知り合いの方に会うことが難しくても、できるなら関係を完全に断ち切らないでほしいと感じています。
会わない時間が長くても、たった一言のメッセージや「何してるかな」と思い出す気持ちが、その縁をつなぐ細い糸になってくれます。
実際、私がそうやって細々と繋いだ縁に救われました。
行動力があっても、なくても、介護中はなにかと孤立しやすく、気持ちも塞ぎこみがちです。
フットワークが重くなってしまうのは、誰にでもありえることです。
しかし、焦らずに少しずつ動き出せるようになれば、その時に「ああ、ご縁をつないでいてよかった」と思える瞬間がやってきます。
どれだけ小さな縁でも、きっとあなたを支えてくれるはずです。