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希望の光と未来への挑戦
昨年の夏、白血病の診断を受けた時、真っ先に浮かんだのは池江璃花子選手でした。
彼女は、19年に診断を受け、21年東京五輪ではリレー種目で奇跡の出場を果たしました。そんな彼女の存在は、まさに希望の光となりました。
私は、抗がん剤治療の辛さを知っていいます。
吐き気や熱で苦しい時も、治療が辛いと感じる時も、光が見えない夜も、池江選手の存在が一縷の望みをつないでくれていました。彼女の挑戦に励まされ、慰められた日々を思い出します。
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今回パリ五輪では、池江璃花子選手は女子100メートルバタフライで全体12位で泳ぎ、決勝進出はなりませんでした。
準決勝のあとのインタビューで池江選手は「正直、頑張ってきた分だけむだだったのかというレースでした。最後は勝負の世界なので、勝てなきゃ意味ないですし、本当に自分の力を出し切れずに終わってしまった。また4年後、リベンジしに帰ってきたい」と、ことばを詰まらせながら話していました。
「頑張ってきた分、無駄だったのかな」と涙を流す彼女の姿に、経験者だけが分かる不安やプレッシャーを感じました。それでも、「勝負の世界。勝てなきゃ意味ない。4年後リベンジしに帰ってきたい」という彼女の言葉に、彼女の強い決意と情熱が込められていました。
祈っています。彼女がリベンジする瞬間を見られるように。
願っています。4年後の私が、夫と一緒にまたオリンピックを見ていられることを。
ナツ