恋泥棒

 すべてを失った僕は何もできずこうして立ち尽くすだけだ。あんな女に恋なんてするんじゃなかった。彼女は僕の全てを奪って去っていった。僕をこんなに惨めにしても顔色変えず去っていった。周りから見れば笑い話に見えるかもしれない。だけどこんなことってあるかよ!なんで女に恋しただけで何もかも失わなければいけないんだ!今僕は公園にフルチンで立っている。別に変態ではない。ただ身の回りに何もないだけだ。なんで恋しただけで金も住む家も服も奪われなければならないんだよ!だけどそんな僕に追い打ちをかけるように警官が僕に手錠をかけた。
「この変態野郎め!昼間っから公園で裸になるやつがあるか!」
 僕はこれも彼女のせいだと言って身の潔白を証明しようとした。だけど警官はそんな僕の言葉に耳を貸さず、僕をパトカーのトランクに打ち込んでそのまま連行して行った。


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