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サッカーの変なところ

先日,Xを見ていたらタイムラインにサッカーの試合の動画が流れてきました。まずはそれがどのような動画かを説明します。

ゴール間際での混乱したシーン。Aチーム(攻撃)の選手がヘディングシュートを放つ。Bチーム(防御)の選手bがゴール前でジャンプをしシュートの邪魔をするも,ボールは選手bの横を通り抜けそのまま確実にゴールに入る軌道であった。ボールがゴールラインを割るかどうかの瞬間,選手bが腕を振り上げボールを腕でブロックした。当然,選手bにはレッドカードが出され退場。ペナルティエリア内での反則のため,AチームにはPK権が与えられる。Aチームのキッカーはシュートを外し,最終的にBチームの勝利で試合終了。

もう明らかだと思いますが,問題点は,選手が明白かつ意図的な反則行為を行ったのにもかかわらず,その結果が相手チームに対してPK権を与えるという全く理解不能なペナルティしか用意されていないということです。

最初にAチームの選手が放ったシュートは,選手bのハンドがなければ確実にゴールしていたのだから,当該反則の結果は,AチームにPK権を与えることではなく,Aチームに1得点させることでなければならないはずです。Aチームには全く落ち度がないにもかかわらず,なぜ得点させるのではなく,点を得るチャンスを与えるに留まるのでしょうか。これがサッカーのルール設計の意味不明な点です。

僕がやっていたバレーボールでは,反則をすると必ず相手チームに得点が入ります。そのため選手にはルールを遵守するインセンティブが強くはたらきます。ところがサッカーでは事情が違うようです。上に述べたような奇妙なルール設計のせいで,選手は「反則をして失点を防ぎつつPKに持ち込むか,反則をしないでそのまま失点するか」の選択ができてしまいます。反則をすることが戦略の一つとして成立しているスポーツなんて道徳的に問題があります。

そのような選択を選手にさせないためには,反則をすることによるメリットよりもデメリットを大きくしなければなりません。つまり,反則の結果として相手チームに得点させればよいのです。なぜこんな至極当然のことが,サッカーでは考慮されないのか不思議でなりません。

今回述べたケース以外にも,サッカーではペナルティの軽さを利用して反則を行う戦術が多いように見受けられます。ルールを決めた以上は守らせなければならないのですから,是非多くの人に以上のことについて疑問を持ってもらいたいです。


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