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制作進行という仕事 その1

自分がアニメ業界で約18年やってきた制作進行という仕事について語れる範囲で語ろうかな。


・制作進行という仕事について


 アニメだけに限らず、制作進行という仕事はどういう仕事か?
あなたはどういうイメージをお持ちだろうか?
正直、この制作進行という仕事がどういう仕事かを答えられる人は世の中に余りいない。
理由は簡単で、あまりにもマイナーな仕事で殆ど何をやってるかが理解されてないってこと。

・認知度の低さ

我が家でもそうだが、自分がどんな仕事をやっているか、両親含めて親しい友人でさえ理解されてない(笑)

そのくせ、やることがめちゃくちゃ多くて、休みがない上に給料も安いことが多い。
けど、制作進行という仕事はアニメ創世記の時代からある。

なんでこんなに大変なのに有名ではないのか?
でも、たまに話題になることはある。

・悪いイメージのある仕事

皆さんはこんなニュースを聞いたことはないだろうか?

「棒有名制作会社の制作進行の月の残業時間が200時間を越えていて、うつ病になっただの、その人物が死んでしまった」
などという実にイメージの悪いニュース!

その為、世の中に伝わる制作進行の仕事を知ってはいてもかなりイメージは良くない。

・作品の根幹を支える仕事

 制作進行の仕事を簡単にいうとテレビ番組のADさんみたいな感じだけど、この進行がいないとアニメは出来ないくらい重要な仕事!

それぞれの部署をつなぐパイプ役で、演出さんとは完全なバディみたいなもの。

・18年やってきて

 自分はこの制作進行という仕事を18年くらいやってきたけど、この仕事の一番の魅力はアニメが出来上がっていくのを一番に体験できる。その上で、自分が頑張った分アニメのクオリティが上がるところだろう。

 特に自分が好きな作品なら世の中の誰よりも早く一番最初に完成品を見ることが出来るので、本当に感動できる!

 逆に大変なのは、作品の完成まで時間がかかるのでテレビシリーズの場合、大体が複数本掛け持ちになって休みがなくなってしまうこと。

 最近は特に進行一人で1話数を担当が当たり前になっている。
その為に、スケジュールが押してくると休みがなくなってくる場合が多い。
この為に働きすぎという状況になる。

 特に自分が20代の頃は今みたいに働き方改革が導入される前の最後の世代のため、当たり前のように話数を3、4話数分掛け持ちになっていた。
でも、社員のため当たり前のように給料はどれだけ働いても一定の金額ではあったけどね(汗)

正直、アニメの出来はこの制作進行にかかっていると言ってもいい。

基本的には、アニメの花形は声優さんとかだけど、本当にクオリティの高いアニメには優秀な制作進行がいることが多い!

本当にアニメが好きな人は制作進行に注目してみるのも面白いかもしれない(笑)

制作進行の仕事についてはまた改めて。

to be continued 

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