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山口県下関市 Rise of the Ronin(ライズオブローニン)長州藩聖地巡礼記

1ヶ月ほど前に行った山口県萩市(下記リンク)に続き、下関市の長州藩キャラクター関係のゆかりの地に行ってきました。
松蔭先生を中心に広く門下生たち関連の史跡がある萩に比べると、ローニン的には下関は少しマニアック?かもしれないので、萩→下関の順番で行っておいて良かったと思いました!

下関市といえば奇兵隊ということで、今回は圧倒的に高杉晋作関連の場所が多く、次に伊藤博文、山縣有朋関係が続く感じです。 あと長州藩ではないですが坂本龍馬もちょくちょく出てくるのと、桂小五郎関連も少しですが見ることができました。


主な関連キャラクター

高杉晋作
伊藤博文
山縣有朋

旅行日程概略

今回も首都圏から公共交通機関のみによる1泊2日の旅です。
今回も萩と同様に新幹線で行きましたが、下関は福岡のすぐ近くなので普通は飛行機で行く人の方が多いと思われ、少数派な行程かもしれません。
萩はゆかりのキャラクターが多過ぎて回るのに必死で、まさに弾丸旅行でしたが、今回は絞られている分少し食事なども楽しめる余裕を持てた気がします。

・1日目
6:00頃 東京から新幹線乗車
11:00頃 小倉到着 JR鹿児島線に乗り換えて下関へ
11:20頃 下関到着 荷物を駅近くのホテルに預ける。
12:00〜13:30頃 駅からバスで日清講和記念館、唐戸市場周辺に移動、散策
13:30〜14:30頃 唐戸市場から東行庵へバス移動
14:30〜16:30頃 東行記念館、東行庵を見学
17:00〜18:30 東行庵から下関駅へバス移動
ホテルチェックイン、夕食
(終了)

・2日目
7:30〜8:30 下関駅西口方面の高杉晋作関連の史跡を散策
8:30〜10:00 ホテルチェックアウト後、下関駅〜唐戸市場周辺を散策
10:00〜11:30 唐戸市場で食事、壇ノ浦周辺散策
11:30〜15:30 バスで移動して功山寺、城下町長府周辺散策
15:30〜16:00 バスで下関駅に戻る
16:00〜下関駅から小倉駅に向かい、東京方面の新幹線に乗車
(終了)

ちなみに何故1ヶ月前に萩に行ったばかりなのにまた山口県に来たのかと言うと、東行記念館の「晋作と同志たち」という期間限定の企画展をどうしても見たくなってしまったからです。

下関の特徴

個人的に下記のような特徴があると思いました。

①とにかく奇兵隊、高杉晋作の関連史跡が目白押し
下関は源平合戦や巌流島の戦いなど幕末以外の史跡も多いですが、幕末関連でいうと8〜9割はもう高杉晋作関連といっていいのではないかと思いました。
残りの1〜2割が伊藤博文、山縣有朋、坂本龍馬関連くらいの印象です。(※個人の感想です)

②バスが便利
下関はバスの交通網が発達しているなぁと思いました。下関駅から唐戸市場や城下町長府方面は時間によりますが5〜15分間隔くらいでありそうな勢いでした。ただ東行庵方面は1〜2時間に一本程度と少ないので逃さないように注意が必要です。
レンタサイクルも検討したんですが、行きたい観光地同士が結構離れていることもあり、バスで移動することにしました。
1日千円で乗り放題パスというのがあり、東行庵に往復ともバスで行くなら確実にお得なのでおすすめです。
便利な一方、やはり電車とは異なり道路状況によって移動距離が長くなるほどバスの到着時間が遅れることがあるので、早め早めの時間帯のバスに乗った方が安心だと思いました。(次の項目でも少し話します)

③観光エリアが点在しており、かなり距離が離れている場所もある
萩は街に着いてしまえば観光地がギュッとまとまっていましたが、比較すると下関は幕末関係の観光地同士が結構離れているなと思いました。
今回巡った場所を大きく分けると、①下関駅〜唐戸市場周辺エリア②城下町長府(功山寺など)③東行庵 の3つになると思います。特に③の東行庵は思った以上に下関駅から離れているのでぜひ地図で場所を見て欲しいです!場所が離れ過ぎてどう行程に組み込むか頭を悩ませました。
路線バスで下関駅から片道1時間が標準ですが、今回下関駅に戻るときの時間が帰宅ラッシュの時間帯だったためか、予定時間を30分超えて1時間30分近くかかり、かなり疲れました…。これ、初日の最後の行程だから戻りが遅れても良かったですけど2日目で帰る日だったらかなり焦るよなと。でも車運転できない民にとっては公共交通機関で行ける手段があるだけありがたいので、路線があることに感謝です。

旅の思い出

ここからは具体的に思い出を振り返っていきます。
下関は様々な歴史の舞台になっているので、直接的には幕末とは関係ない場所もいくつか寄っています。

1日目

①下関駅到着
小倉駅から20分もかからず到着して、ほんとに福岡からすぐ近くなんだということを感じました。

②日清講和記念館
東行庵は初日に行こう!ということは決めていて、バスに乗る時間まで2時間ほどあったので、その時間で唐戸市場の近くにある日清講和記念館にまず行きました。
幕末ではなく明治の史跡になりますが、内閣総理大臣の伊藤博文が清国と講和交渉を行った「春帆楼」というお店がそのまま記念館になっています。お店自体は現在も同じ敷地で営業されています。ここは伊藤博文がフグ料理の許可を出した第一号のお店でもあるとか、何かと伊藤さんと縁がある場所みたいです。
中はこじんまりとしていますが、伊藤さんや清国の李鴻章の書が飾ってあったり、外交文書が展示されているほか、当時の交渉時の部屋が家具とともに再現されていてとても見応えがありました。観覧料が無料なのも太っ腹。

右側が伊藤さんの書(どうしてもガラスが反射してしまう…)
書道の知識はないんですけどすごく上手ということはわかる
伊藤さんが座ったイス…!?
内閣総理大臣伊藤博文と外務大臣陸奥宗光の胸像


③赤間神宮
ここは幕末関係ではないですが、唐戸市場のすぐ近くにある神社です。
安徳天皇を祀っている神社とのことで、竜宮城のような鮮やかな色彩が綺麗でした。

④唐戸市場
金曜日と土日はお寿司の屋台がたくさん出るイベントが開催されており、全国的にも有名な市場のようです。昼ごはんはここでお寿司を食べました。お店によっては長蛇の列になっていましたが、そんなに並んでないお店でも美味しかったです。

⑤東行記念館、東行庵
今回の旅の最大の目的地の東行記念館と東行庵へ!
最寄りのバス停から10分くらいさらに歩き、道中あまり人通りもないので本当にここで合っているんだろうか…と不安になりかけましたが無事に辿り着けました。
展示はこじんまりとしていましたが貴重な資料を見ることができ、東行庵も含めてとても良くてあっという間に2時間過ぎていました。片道1時間以上という移動時間がなければもっといたかった…見学できた時間より往復時間のが長いのか…。
元々は山縣さんが持っていた庵を譲って作られたということで、山縣さん関係も色々見られてテンション上がりました!

このチラシを見て行きたくてたまらなくなり来てしまった
チラシ裏面

企画展の内容については主なものは上記のチラシ裏面にも載っています。30分ほどじっくり見ていました。
伊藤さん関係→ヨーロッパ視察中に奥さんに送った手紙で、同行している高杉さんの息子の様子を高杉家に伝えるようにと書かれている。
山縣さん関係→約50年前に高杉さんと語り合って詩を詠んだことを懐かしく振り返る文章で、それだけ年月が経ってもはっきり覚えていたんだなぁ…としみじみしました。
あとは東行庵の設立の経緯について山縣さんが書いた文書も見られました。
井上さん→寄付集めに尽力したときの文書。伊藤さん山縣さんの署名もありました。
コンパクトな企画展ながら貴重な直筆の資料やゆかりの品などが見られて良かったです。
連携企画の伊藤公記念館の展示もめちゃくちゃ行きたかったけど車運転できない民にはアクセスが厳し過ぎて泣く泣く諦めるしかなかった…。

館内には高杉さんの写真と花押が大きく展示されていました。
右側の写真は伊藤さんも写っていますね
東行記念館の前にある高杉晋作像
幕末志士時代の姿の山縣さんの銅像。
東行庵の中の高杉晋作像
山縣さん揮毫の記念碑
かの有名な「動けば雷鳴の如く、発すれば風雨の如し。」から始まる伊藤さんによる檄文、実物を見られてかなり胸熱でした。
この当時の人って名前がたくさんあってたまにどういうこと?と混乱してしまいます
東行庵への寄付者の石碑でしょうか。ここにも伊藤・山縣の名前がありました。

東行庵をバスの時間ぎりぎりまで見て、下関駅に戻ってきてから食事をとったり、ランドマーク的なタワーにのぼってみたりしました。
萩では観光地巡りに全力を傾け過ぎて食事を抜いたりしていたので、今回は名物が食べられて良かったです。

食べてみたかった山口名物の瓦そば!美味しかったです
やはり下関といえばフグ(下関では「ふく」と呼ぶらしいです)
フグといえば伊藤さんなのでアクスタがあったら流行りのあれをやりたかった…🐡頑なに一切グッズを出さないライズオブローニン…
海峡ゆめタワー

2日目

2日目は朝から下関駅西口方面の高杉晋作関連の史跡の散策を行いました。

①奇兵隊結成の地

奇兵隊の隊員でもあり支援者である商人 白石正一郎の家の跡地

②高杉晋作が身を隠したと言われる「ひょうたん井戸」

思いっきり民家の庭だったので入って大丈夫なのかという緊張感はありました。

③高杉晋作終焉の地

白石正一郎の子孫の方の寄付により整備されたとのことです。年月が経ってもこういった繋がりがあるのはすごい。

④厳島神社

幕府軍との戦いに勝利した長州藩が小倉から持ち帰った戦利品の太鼓

⑤高杉晋作療養の地

厳島神社から更に歩いた先にありました。

①〜⑤まで散策したあと下関駅に戻ったらなんだかんだ1時間くらい経っていて、30分くらいの想定だったのでびっくりしました。

⑥「風の預言者・高杉晋作と奇兵隊」像

下関駅から歩いてすぐの公園にありました

⑦「晋作通り」銅像

⑧日和山公園「高杉晋作陶像」

下関を街を見下ろす高杉さんの像があります。
公園までは結構な傾斜のある階段を登っていく必要があるので少し覚悟が必要です。
登るのが大変なだけあって良い景色。桜の名所でもあるらしいです。

⑨高杉晋作歌碑

唐戸市場付近にありました。

⑩末廣稲荷神社
かつて幕末の志士たちが通った街の中心にあった神社とのことです。

かつて高杉晋作、伊藤博文、坂本龍馬が出入りした店もあったらしい。

11 大坂屋跡地
建物自体は残っておらず、看板だけがある状態なのですが、この看板の内容が想像以上に良かったです。
ライズオブローニン的にはオールスターといっていいほどの人物達が出入りしていた妓楼だったようです。アーネストサトウまで関わりがあるとは驚きました。


12 亀山八幡宮

久坂玄瑞の指揮により外国船を攻撃した砲台があったらしいです。

13 旧下関英国領事館、旧秋田商会、下関南部町郵便局

旧下関英国領事館
ローニンの横浜エリアにもありそうなレトロ感
日本最古の現役郵便局の建物、お洒落

14 唐戸市場
2日目も朝食兼昼食をここでとりました。

多分初めてクジラを食べました(美味しかった)
フグは刺身とかお寿司も美味しかったけど味噌汁が1番好みだったかも。これで300円っていうのも安い気がする。

15 壇ノ浦
唐戸市場からバスで壇ノ浦へ。

有名な壇ノ浦の戦いの舞台でもあり、幕末は攘夷の舞台にもなっている
攘夷戦で使われた長州砲
近くで見ると迫力がある並びでした

16 城下町長府 長府毛利邸
壇ノ浦からまたバスに乗り城下町長府へ。
2日目のメインの目的地の功山寺まで城下町の景色を楽しみながら向かうはずが、道に迷って普通の住宅街に入り込み、しかも遠回りをしてしまうことに…。
なんとかメインの街並みに戻ることができ、まずは長府毛利邸へ。

毛利家の立派なお屋敷。
中も部屋がたくさんあり、庭など見どころがありました。

17 功山寺
高杉晋作が決起した功山寺。
ローニンだと描かれていない部分なので、下関に旅行しようと思って調べて、高杉さんってそんなすごいこと成し遂げていたのか!と知り、東行庵と並んで来てみたかった場所だったので感動しました。

厳かな門と青々とした木々の組み合わせの光景が美しかったです
「高杉晋作回天義挙の像」
わずかな人数で決起して藩論を動かした高杉さん
日本の歴史も変えている気がする

18 下関市立歴史博物館
功山寺のすぐ目の前にある博物館。
常設展だけ見てきましたが、幕末関係の展示が充実していて満足度が高かったです。
同じ長州藩の歴史ですが、萩の歴史博物館とはまた展示内容が異なっていて興味深かったです。
桂小五郎、伊藤博文、山縣有朋の直筆の手紙や書も見ることができました。

博物館とは関係ないですが功山寺近くのカフェ「アンティーク&オールディーズ喫茶室」のメニュー 晋作ラテ
龍馬ラテもありました

19 乃木神社
城下町の幕末関係以外の名所もせっかくなので行ってきました。

20 忌宮神社

何気なく近寄ったら山縣さん揮毫でびっくりした石碑
ニワトリがその辺歩いててライズオブローニン感があった

21 城下町の街並み

武家屋敷

城下町長府にはトータルで3時間以上はいたと思います。
バスの遅れが心配だったので早めに下関駅に戻り、小倉から新幹線で東京方面へと帰りました。

〈まとめ〉
今回は余裕のある旅だったと思っていましたが、こうしてまとめてみると特に2日目は細かい史跡をたくさん回っていて意外とボリュームのある旅だったんだと思いました。写真もなるべく削ったんですが長くなってしまった…。
長くなり過ぎてここまで読むの大変だったと思いますが、読んでいただきありがとうございました!
下関はいいぞ。

ライズオブローニンもいいぞ。
https://www.playstation.com/ja-jp/games/rise-of-the-ronin/?pid=JP9000-PPSA04542_00-RONINDEMO0000000&pdpr=1


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