TAという仕事その2
養護学校、Special Needs Care School ということで、文字通り生徒全員が何らかの障害を持っている。ちなみに、障害を持っていても知能が標準であれば入学はできない。他のニュージーの養護学校はどうなのかはわからないけれど、うちは今のところそうだ。そういう子は地域の学校に入学できるのだ。ただし、障害があり、知能が標準指数以下でも親が希望すれば、ここ、ニュージーランドでは地域校に通うことが可能だし、拒否されることはない。親が学校に申請すれば、学校は受け入れ態勢を整えなければならない。インクルーシブというやつだ。その選択肢が親にあるのはとてもいいことだと思う。
この学校で働くようになって、いろんな障害、症候群、の名前を知った。障害ってちょっと好きな言葉じゃないけれど。。。
リリーバーから始まった最初のクラスの生徒は5人。初日にもかかわらず、みんな懐いてくれて、すごくかわいかった。私の英語のへたくそさ、国籍、そんなものは関係なく、私そのものを一日で全部受け入れてくれた。感無量。。。今までそんな事、ニュージーランドであったかしら。。うるうる。
それより、同僚とのlコミュニケーションの方がビビりまくったし、リスニングが追い付かなくて大変だった汗
そのクラスにはQ君という子がいた。
今では私の5年間のTA歴の中で一番好きな生徒になったといっても過言ではないQ君。彼はいつもにこにこと笑っている。お地蔵様のよう。よだれがすごいのでいつもスタイを2枚重ねにしているし、ヘアスタイルも坊主頭でにこにこ以外に見た目もお地蔵様。ちなみに言葉を発することはなく、いつもゴン太君のような声を出して話す。笑うときはうひゃひゃという声を出す。
彼は音がシャカシャカと音を出すおもちゃが大好き。ランチの時間もそのおもちゃを持って席についた。彼はひとりで食べられないので食事の介助が必要だ。初日ということで割と比較的簡単なその役目を頼まれた。ご飯を目の前にしてもまだおもちゃを握っている。その時はそんなもんだろうと思った。でも、食事の時におもちゃを持ったままでいいのかな。。という気持ちもあった。でも彼はハッピーでご飯を食べられるのだからいいのかな、、彼はおもちゃを手にしたまま、ランチを終えた。自分の子供が小さい時もご飯を食べさせるのが優先でおもちゃを持たせたまま食べさせたことはあった。
その後、何が起こったか、、
私は先輩TAに注意された。食事の時間なのだからおもちゃを手にしたまま食事をさせてはいけないと。。。
やはり、そうであったか。。そうだよね。私もマナー的にどうなんだろうとちょおっと思ったよ。ちなみにこのクラスは中学、高校の年齢の生徒達。マナーやルールをちゃんと学ぶ段階に入ってきているのだ。なんでも、いいよ、いいよ、では、彼らも何も学べないのだ。そう、ここは学校。
毎日が私の学びになることは間違いなさそうだとその時思ったなあ。。今となっては遠い昔。。(遠い目をし、当時を振り返るワタクシ)
その後、この先輩TAは私の師匠とも、お互いに信頼しあえる同僚ともなるのだった。でも最初はちょっと怖かった。。まさか、今のように仲良くなるなんて当時、思いもしなかった。本当に人の出会いというのはどう転ぶかわからないものだ。
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